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カラワラ・テル・ダーラKarawala Thel Dala レシピ

කරවල තෙල් දාලカラワラ・テル・ダーラ

地域
スリランカ(スリランカ)
分量
4人分
公開
素焼きの皿に盛ったカラワラ・テル・ダーラ。角切りの干し魚に、薄切りの玉ねぎ、青唐辛子、カレーリーフ、ランペー、チリフレークが混ざっている。奥に素焼きの皿のご飯

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カラワラ・テル・ダーラは、塩をして天日で干した魚(カラワラ)を、玉ねぎや唐辛子、カレーリーフと一緒に油で炒めたスリランカのおかずです。汁けはほとんどなく、塩けとうまみが強いので、ごはんに何品ものおかずを添える「ライス・アンド・カリー」の中で、少しずつごはんにのせて食べます。

カラワラはとても塩辛いので、先に水で洗い、水に浸して塩を抜いてから炒めます。塩抜きの手順は、スリランカの研究者が干し魚の塩分と塩抜きの方法を調べた研究を手がかりに組み立てました。日本の干し魚で作るときの塩の違いは、後半の代用の節にまとめています。

カラワラ・テル・ダーラとは

シンハラ語でカラワラ・テル・ダーラ(කරවල තෙල් දාල)と書きます。カラワラは、塩をして干した魚のことです。テル・ダーラは、じゃがいもで作るアラ・テル・ダーラと同じ言葉です。この記事で語に分けてみると、テルは油で、ダーラは「入れる」という動詞の「入れて」の形にあたります。ここで読んだレシピには、語ごとの説明はありません。

英語では「ドライ・フィッシュ・フライ」(干し魚の炒め物)と訳す書き手がいます。揚げ物・炒め物を指す「バドゥマ」をつけて、カラワラ・バドゥマと呼ぶ書き手もいます。

塩をして干した魚、カラワラ

スリランカの国立水産資源研究開発庁の研究者スシーマ・アリヤラトナは、国連大学の水産研修プログラムに出した報告で、スリランカの干し魚の作り方を説明しています。大きな回遊魚は乾いた塩をまぶして2〜3日おき、余分な塩を落としてから天日で干します。塩をして干すあいだに、重さは50〜65%ほど減るとしています。

カラワラにする魚はいろいろです。スリランカ料理のブログ「セイロニーズ・デリシャス・ディッシュ」は、エイ、サワラの仲間、サメ、カツオ(バラヤ)、カッタ、キーラミン、小魚などを挙げています。ブログ「アイランド・スマイル」の書き手は、バショウカジキ(タラパット)のカラワラを好むと書いています。

じゃがいものアラ・テル・ダーラなどに入れるモルディブ・フィッシュ(ウンバラカダ)も魚の保存食ですが、こちらはかつおなどを煮て、いぶして干したものです。塩をして干すカラワラとは作り方が違います。

ごはんのそばにある干し魚

スリランカの新聞「ディヴァイナ」は2026年の記事で、カラワラは昔から、貧しい人にも豊かな人にも好まれてきた食べ物だと書いています。葬儀の家で出す食事(マラ・バタ)にもカラワラは欠かせないとし、婚礼のときに持たせる品の包みに、よいカッタのカラワラを入れたという話も、昔からの暮らしに結びついた話として挙げています。肉や魚より安いカラワラ1切れや、少しの干した小魚で食事をまかなう人が多いとも書いています。カラワラ1切れを油で炒めてポル・サンボル(ココナッツと唐辛子の和え物)を作れば、それだけでおなかいっぱいごはんが食べられる、という趣旨の一文もあります。

同じ記事は、記事が出た時点でスリランカで売られるカラワラの約9割が外国から入ってきている、という卸売業者の話を伝えています。

本場の作り方

この記事で読んだ英語のレシピ3件(スリランカ料理のブログ「アノマズ・キッチン」、アイランド・スマイル、セイロニーズ・デリシャス・ディッシュ)は、どれもカラワラと玉ねぎを油で炒めるか揚げて、カレーリーフと唐辛子(チリフレークまたはレッドチリパウダー)を合わせます。

シンハラ語で書かれ、分量までそろったカラワラ・テル・ダーラのレシピは、この記事では読むことができませんでした。シンハラ語で読めたのは、カラワラを野菜と炒め合わせる料理のレシピ2件です。ウェブサイト「アイ・ラブ・ユー」のタラパットのカラワラとなすの炒め物と、サイト「シリカタ」のカッタのカラワラとれんこんを揚げて和えたもので、どちらもカラワラを油で焼くか揚げてから、玉ねぎやチリフレークと合わせます。

この記事の配合は、アノマズ・キッチンの書き手アノマ・ウィジェトゥンガのレシピを土台にしています。材料が少なく、カラワラを先に油で色づけてから玉ねぎを炒める順番が、アイ・ラブ・ユーのシンハラ語のレシピとも同じだからです。アノマ・ウィジェトゥンガは、干し魚が塩辛いので塩は入れなくてよいと書いています。

そのうえで、この記事では次の点を足しています。

  • アイランド・スマイルにならって、炒める前にカラワラを水に浸して塩を抜く
  • カラワラは色づいたらいったん取り出し、玉ねぎを炒めてから戻す(焦がさないため)
  • アイランド・スマイルとセイロニーズ・デリシャス・ディッシュにならって、にんにくを入れ、仕上げにライム果汁をかける
  • アイ・ラブ・ユーのレシピにならって、青唐辛子を加え、ランペー(パンダンリーフ)とカレーリーフはカラワラを焼いたあとの油に入れる(アノマ・ウィジェトゥンガは、カラワラより先に入れます)

カラワラ・テル・ダーラのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 50分(塩抜きの時間を含む。浸し直す場合は80分) 加熱 20分

スパイスの配合 4人分で計4.3g
  • 赤唐辛子3.5g
  • ターメリック0.8g

塩抜き

  • カラワラ(干し魚)(タラパット(バショウカジキ)など大きな魚のもの。日本の干し魚での代用は下の節を参照)150g
  • 水(洗う用)2.5L(500ml×5回)
  • 水(浸す用)1L
  • 水(浸し直す場合)(手順3で塩辛さが強く残ったときだけ)1L

炒める

  • ココナッツオイル(Amazon|楽天)40g(大さじ3)
  • ランペー(パンダンリーフ)(生または乾燥)(Amazon)3cm
  • カレーリーフ(Amazon|楽天)15枚
  • 玉ねぎ(薄切り。赤玉ねぎでもよい)300g(中1個半)
  • にんにく(薄切り)20g(4片)
  • 青唐辛子(斜め切り)3本
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.8g(小さじ1/4)
  • チリフレーク(粗びき唐辛子)(Amazon|楽天)3.5g(小さじ2)

仕上げ

  • ライム果汁(レモン汁でもよい)15ml(大さじ1)

道具

  • ボウル
  • ざる
  • フライパン(ふたつき、直径26cm前後)

作り方

  1. カラワラを切る

    カラワラを2cm角に切る。身が硬いので、よく切れる包丁かキッチンばさみを使う。硬い皮があれば除く。

  2. 洗う

    ボウルにカラワラと水(洗う用)500mlを入れ、手でもみ洗いして水を捨てる。これを5回くり返す(洗う水は合計2.5L)。

  3. 水に浸す

    水(浸す用)1Lに30分浸す。小さな1片をかじって味を見て(加熱前なので飲み込まずに出す)、強い塩辛さが残っていれば、水を捨てて水(浸し直す場合)1Lに替え、さらに30分浸す。

  4. 水気を絞る

    ざるに上げ、手で固く絞ってから、キッチンペーパーで表面の水気をふき取る。水気が残っていると、熱い油に入れたときに油がはねる。

  5. 野菜を切る

    玉ねぎとにんにくを薄切りにし、青唐辛子を斜め切りにする。

  6. カラワラを焼いて取り出す

    フライパンにココナッツオイル40gを中火で熱し、カラワラを手前から静かに入れる。油がはねるので、入れるときは顔を離し、ふたを半分かぶせる。ときどき返しながら3〜4分、薄いきつね色になるまで焼き、油をフライパンに残して取り出す。焦がすと苦くなる。

  7. 玉ねぎを炒める

    同じ油にランペー3cmとカレーリーフ15枚を入れて10秒混ぜる(カレーリーフの水分で油がはねるので注意)。玉ねぎ300g、にんにく20g、青唐辛子3本を加え、中火で8〜10分、玉ねぎがしんなりして薄く色づくまで炒める。

  8. スパイスを加える

    弱めの中火にして、ターメリック0.8gとチリフレーク3.5gを加え、30秒炒める。チリフレークは焦げやすいので、玉ねぎに火が通ってから入れる。唐辛子が熱されて刺激のある煙が出るので、換気扇を回す。

  9. 合わせて仕上げる

    6のカラワラを戻し入れ、1〜2分炒め合わせる。火を止めてライム果汁15mlを回しかけ、全体を混ぜる。塩は加えない(カラワラに残った塩で味がつく)。ランペーは食べないので、盛り付けるときに除く。

ごはんに、じゃがいものカレーや、刻んだ青菜をココナッツと炒め合わせたマッルンなど、ほかのおかずと一緒に添えて食べます。

料理科学:カラワラの塩を抜く

カラワラはどれくらい塩辛いか

D・P・ラクミニらの研究グループは、スリランカで売られている10種類の干し魚の塩分を測り、2021年に学術誌『ヴィドヨーダヤ・ジャーナル・オブ・サイエンス』で報告しました。種類ごとの平均の塩分は、いちばん低いもので12.8%、いちばん高いもので28.8%でした。研究グループによると、スリランカ規格協会の基準値は12%で、1種類を除くすべてがこれを上回っていました。調べた中には、バショウカジキやカツオも入っています。

塩分は魚の種類や製品によって大きく違い、そのまま炒めると料理全体がとても塩辛くなります。アイランド・スマイルは、カラワラを30〜40分水に浸して、表面の塩を落とすよう勧めています。

洗うだけでも塩は減る

同じ研究は、4つの塩抜きの方法を比べています。どれも室温の水で5回洗うところから始め、そのあと何もしないもの、湯に5分浸すもの、5分ゆでるもの、ココナッツウォーターに5分浸すものです。4つとも塩分が減りました。

ゆでる方法は、10種類のうち2種類を除いていちばん多く塩が抜けましたが、たんぱく質もいちばん多く失われました。研究グループは、湯に浸す方法とゆでる方法は、たんぱく質の損失が大きく、エネルギーを多く使い、干し魚の鮮度も落ちるとして勧めていません。洗うだけの方法は、いちばん手軽で、多くの種類でかなり塩が減るとしています(えびとサメには効果が十分ではありませんでした)。研究グループがすべての種類に勧めているのは、洗ったあとココナッツウォーターに5分浸す方法で、費用がかからず、塩がよく抜け、熱を使う方法よりたんぱく質の損失が少ないとしています。

この記事の手順は、研究の「水で5回洗う」に、アイランド・スマイルの「水に30分浸す」を組み合わせています。湯やゆでこぼしは使いません。研究の要旨には、水に長く浸したときの塩の減り方は書かれていないので、手順3で味見をして確かめます。

小さく切ってから浸す

塩は、塩分の濃い魚の身から、薄い水の側へと少しずつ移っていきます。身の中心から表面までの距離が長いほど、塩が外へ出てくるまでに時間がかかります。

手順1でカラワラを2cm角に切ってから洗って浸すのは、塩が外へ出るまでの距離を短くして、抜けやすくするためです。製品によって塩分の幅が大きいので、手順3で1片を味見して、強い塩辛さが残っていれば水を替えてもう30分浸します。

料理科学:カラワラを先に焼いて取り出す理由

カラワラは、塩をして干すあいだに水分が抜けて、重さが半分以下になった魚です。生の魚より水分が少ないので、熱い油に入れると、短い時間で色づきます。そのまま加熱を続けると、焦げて苦くなります。

セイロニーズ・デリシャス・ディッシュは、カラワラは中火で3〜4分揚げ、色と焦げたにおいに気をつけて揚げすぎないよう書いています。一方、玉ねぎは水分が多く、しんなりして色づくまでに8〜10分かかります。手順6でカラワラを薄いきつね色で取り出し、玉ねぎを炒め終えてから戻すのは、カラワラを焦がさずに、玉ねぎにだけ十分に火を通すためです。

家庭による違い

  • 玉ねぎを先に炒める:アイランド・スマイルは、玉ねぎ、にんにく、しょうが、カレーリーフを先に炒め、レッドチリパウダーとターメリックを加えます。塩は玉ねぎにだけふり、カラワラは同じフライパンの空いたところで焼いてから合わせ、ライム果汁で仕上げます。
  • すべて別々に揚げて合わせる:セイロニーズ・デリシャス・ディッシュは、にんにく、玉ねぎ、カレーリーフ、カラワラをたっぷりの油で別々に揚げ、チリフレーク、砂糖ひとつまみ、ライム果汁と和えます。書き手は、この作り方は密閉容器に入れると長くもつと書いています。
  • ピーマンとトマトを加える:アノマズ・キッチンは、玉ねぎと一緒にピーマンとトマトを加える作り方も紹介しています。
  • 野菜と炒め合わせる:アイ・ラブ・ユーは、タラパットのカラワラを揚げたなすと合わせ、オイスターソースとしょうゆで味をつける炒め物を紹介しています。シリカタは、カッタのカラワラと薄切りのれんこんを揚げて、玉ねぎ、チリフレーク、ライム果汁と合わせます。
  • 干した小魚で作る:アイ・ラブ・ユーは、干した小魚(ハール・マッソー)を、カシューナッツ、カレーリーフ、玉ねぎ、にんにくとそれぞれ揚げ、揚げた麺と合わせる料理も紹介しています。
  • 汁けのあるカレーにする:アイ・ラブ・ユーには、カラワラをココナッツミルクで煮るカレーのレシピも2品あります。ディヴァイナの記事も、カラワラのカレーにもう1品を添えれば十分なごちそうになる、という趣旨のことを書いています。

手に入りにくい材料の代用

  • カラワラ:日本でも、スリランカの食材を扱う店で売られていることがあります。手に入らないときは、日本の干し魚で作れます。日本の干し魚は塩分が製品ごとに大きく違うので、塩の扱いを変えます。
    • すきみだらを使う場合:すきみだらは、たらの身に塩をして干したもので、塩分の強いものが多い干し魚です。同じ150gを使い、手順1〜4と同じように切って、洗って、浸して、手順3の味見もします。たらの身は脂が少なく崩れやすいので、手順6では返す回数を減らします。
    • あじの開き干しを使う場合:カラワラよりずっと塩分が少ないものが多いので、洗ったり浸したりはしません。開き干し2〜3枚から骨と皮を除いた身150gを2cm角に切り、手順6から作ります。塩分は製品によって違うので、袋の食塩相当量の表示を見ます。100gあたり2g未満なら、手順8でターメリックと一緒に塩1g(小さじ1/6)を加えます。2g以上なら塩は加えません。
  • カレーリーフ:乾燥のものを同じ枚数使えます。香りは弱くなります。手に入らなければ省きます。代わりになる香りはありません。
  • ランペー(パンダンリーフ):冷凍のものも使えます。手に入らなければ省きます。
  • ライム果汁:レモン汁を同じ量使えます。
  • ココナッツオイル:サラダ油を同じ量使えます。ココナッツの香りはなくなります。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて3日。フライパンで弱火で温め直します
  • 冷凍:小分けにして1か月。冷蔵庫で解凍してから、フライパンで弱火で温め直します

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。