パーングラ・フライPangra Fry レシピ

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パーングラ・フライは、鶏の砂肝をスパイスと一緒に炒めた、ネパールの軽食です。この記事の配合は、英語の個人ブログ「ネパーリ・オーストラリアン」の砂肝のレシピ1件をもとにしています。砂肝を先に5分ゆでてから切り、しょうが、にんにく、ターメリック、唐辛子をまぶして、焼き色がつくまで炒めます。
そこに、ネパール語のニュースサイトで紹介されている肉の料理にならって、フェヌグリーク(ネパール語でメティ)を香らせたマスタードオイルで炒め、仕上げにティムル(ネパールの山椒)とパクチーを加えます。こりこりした歯ごたえと、焼いたスパイスの香ばしさを楽しむ料理です。
パーングラ・フライとは
ネパールでは、鶏の砂肝はパーングラと呼ばれます。フライは英語の fry から来た言葉です。ネパール文字での綴りと語源は、今回読めた情報源では確かめられませんでした。
配合の土台にしたレシピ
ネパール語で書かれた砂肝のレシピは、今回は読むことができませんでした。この記事の配合の土台は、英語で書かれたネパーリ・オーストラリアンのレシピ1件です。このブログの書き手は、ネパールではヤギの脳や足、頭、胃なども食べ、鶏もふつうの部位以外を食べる、と書いています。レシピでは、砂肝を5分ゆでてから小さく切り、しょうがとにんにくのペースト、ターメリック、唐辛子、クミン、コリアンダーをまぶして、焼き色がつくまで炒めます。温かいうちに前菜として出す、と書かれています。
ゆでてから炒める内臓料理
ネパール語のニュースサイトのラトパティは、ダサイン(ネパールの秋の大祭)に向けて、ヤギの耳から足までを使う12の料理を紹介しています。そのうち舌や耳、腸の料理は、まず湯でゆでてから切り、油で炒めたり、火であぶったりしてスパイスと合わせます。舌の料理では、油でフェヌグリークを炒めてから、しょうがとにんにく、舌を炒めています。12の料理のうち6つは、軽食として紹介されています。砂肝の料理はこの記事にはありませんが、ゆでてから炒める作り方はネパーリ・オーストラリアンのレシピと同じです。
パーングラ・フライのレシピ:材料(4人分)
下ごしらえ 15分 加熱 35分(湯を沸かす時間を含む)
- ターメリック3g
- 赤唐辛子2.5g
- クミン2g
- コリアンダー2g
- フェヌグリーク1g
- ティムル0.2g
砂肝
- 鶏の砂肝500g
下ゆで用
- 水1000ml
下味
作り方
下ごしらえ
砂肝は洗わず、キッチンペーパーで表面の水気をふく。2つのかたまりがつながった形なので、真ん中のつなぎ目で切り分ける。黄色い膜や汚れが残っていれば包丁で切り取る。表面の白い膜(銀皮)は残しても作れる。歯ごたえを弱くしたいときは、包丁で薄くそぎ取る。ティムルはすり鉢に入れ、中の黒い種があれば除いて、粗くつぶす。パクチーは刻む。
砂肝をゆでる
鍋に水1000mlを入れて強火で沸かし、砂肝を入れる。再び沸いたら中火にして5分ゆでる。ざるに上げて湯を切り、5分おいて湯気とともに表面の水分を飛ばす。
切って下味をつける
砂肝を厚さ7〜8mmに切り、キッチンペーパーで水気をふく。ボウルに入れ、しょうが2.5g、にんにく2.5g、ターメリック3g、レッドチリパウダー2.5g、クミン2g、コリアンダー2g、塩4gを加えて、手かへらで全体にまぶす。
マスタードオイルを熱する
換気扇を回し、そばを離れない。フライパンにマスタードオイル14gを入れて強めの中火にかけ、表面がゆらいで薄い煙が立ちはじめるまで1〜2分熱する。煙が見えたらすぐ火を止め、20秒おいて温度を少し下げる。フェヌグリークシード1gを入れ、余熱で10〜15秒、濃い茶色になるまで炒める。
砂肝を炒める
フェヌグリークが黒くなる前に中火に戻し、砂肝を入れる。しょうがやにんにくの水分で油がはねるので、顔と手を離して入れる。重ならないように広げ、ときどき返しながら8〜10分、全体に焼き色がつくまで炒める。鍋底のスパイスが焦げそうなら火を弱める。
火の通りを確かめる
いちばん厚い1切れの横から、料理用温度計の先が中心に来るように刺し、75℃以上になっていれば、さらに1分炒める。砂肝は薄くて温度計の先が中心に当たりにくいので、いちばん厚い1切れを取り出して半分に切り、中まで湯気が立つほど熱く、赤い生の部分が残っていないことも確かめる。温度計がないときは、切って確かめてから、さらに1分炒める。足りなければ1〜2分ずつ炒めて確かめ直す。
仕上げる
火を止め、ティムル0.2gとパクチー10gを加えて全体を混ぜる。
温かいうちに、軽食や前菜として食べます。
料理科学:砂肝をゆでてから炒める理由
砂肝は、よく働く筋肉
砂肝は、鳥の胃の一部で、筋胃とも呼ばれます。鳥には歯がないので、のみ込んだ小石や砂と一緒に、この厚い筋肉で食べ物をすりつぶします。こりこりした歯ごたえが特徴です。表面の白い膜(銀皮)はかたく、かみ切りにくい部分です。手順1で銀皮を残すかどうかを選べるのはそのためです。
短くゆでてから炒める
手順2のゆで時間は、ネパーリ・オーストラリアンのレシピと同じ5分です。この短い時間では、砂肝のこりこりした歯ごたえは残ります。
ネパーリ・オーストラリアンのレシピは、先にゆでる理由を書いていません。先にゆでておくと、炒める前に中までおおむね火が通るので、炒める時間が短くてすみ、表面のスパイスが焦げにくくなります。ゆでた砂肝は身が締まって切りやすく、厚さをそろえやすいので、炒めたときの火の通りに差が出にくくなります。
一方で、炒める時間を長くしすぎると、砂肝はかたく乾いた食感になります。手順5の炒め時間は、焼き色がつく8〜10分にとどめます。
水気をふいてから炒める
炒めたときの香ばしさは、メイラード反応(アミノ酸と糖が反応して、焼き色と香ばしい香りができる反応)によるものです。表面に水分が残っていると、焼き色がつきにくくなります。手順2と3で、ゆでた砂肝の水分を飛ばし、ふき取ってから下味をつけるのはそのためです。
火の通りは温度計と切り口で確かめる
鶏の砂肝は、中まで十分に加熱してから食べます。この記事では、日本の厚生労働省が食中毒予防のために示している、中心部を75℃で1分間以上加熱する方法を目安にしています。ネパール語のニュースサイト、オンラインカバルの記事も、鶏肉は少なくとも74℃(165°F)まで加熱するよう勧めています。同じ記事は、鶏肉を洗うと水しぶきで菌がまわりに広がるという、アメリカ疾病対策センター(CDC)の説明も紹介しています。手順1で砂肝を洗わないのはそのためです。
砂肝は小さいので、温度計の先を中心に当てるのが難しいことがあります。手順6では、いちばん厚い1切れを切って、中まで熱く、赤い生の部分が残っていないかも確かめます。
料理科学:マスタードオイルを煙が出るまで熱する理由
生のマスタードオイルには、からしのような、鼻に抜けるツンとした辛味があります。油を薄い煙が立つまで熱すると、このとがった辛味がやわらぐとされます。
ただし、煙は油が傷みはじめた合図です。煙が見えたら火を止めて少し冷ましてから、フェヌグリークを入れます。フェヌグリークの種は、油で濃い茶色になると香ばしくなりますが、黒くなるまで焦がすと苦みが強く出ます。手順4で火を止めてから入れ、すぐに砂肝を加えて油の温度を下げるのはそのためです。
作り方の違い
配合の土台にしたネパーリ・オーストラリアンのレシピは、植物油で炒めます。フェヌグリークもティムルもパクチーも使いません。この3つは、ネパール語の情報源のほかの肉料理を参考に、この記事で足したものです。
フェヌグリークは、ラトパティの舌の料理にならって、油で炒めてから砂肝を炒めます。油は、このサイトのほかのネパールの肉料理の記事とそろえて、マスタードオイルにしました。
ティムルは、ニュースサイトのサバル・ポストが紹介するチョイラ(焼いた肉をスパイスと和えた料理)にならって加えています。このチョイラでは、焼いた肉にティムルの粉やスパイスを合わせ、熱した油、青唐辛子、パクチーで仕上げています。材料欄に書かれている油は、マスタードオイルです。パクチーは、このチョイラと、ラトパティの舌の料理の両方に使われています。
この2つの料理には青唐辛子も入りますが、土台にしたネパーリ・オーストラリアンのレシピにはないので、この記事では入れていません。
手に入りにくい材料の代用
- マスタードオイル:菜種油かサラダ油で代用できます。生のマスタードオイルのような辛味はないので、煙が出るまで熱する必要はありません。手順4では中火で1分熱し、フェヌグリークを1粒入れてすぐに泡が立てば、ちょうどよい温度です。
- ティムル:同じ山椒の仲間の花椒(ホール)を同じ量使います。粉山椒なら小さじ1/8(0.2g)です。
- フェヌグリークシード:省いて作れますが、香ばしさとほろ苦さは弱くなります。
- レッドチリパウダー:一味唐辛子を同じ量使います。
保存
- 冷蔵:保存容器に入れて2日。フライパンで中まで熱くなるまで温め直します
- 冷凍:手順3で切った砂肝を、下味をつける前の状態で1か月。冷蔵庫で解凍し、水気をふいてから手順3の下味から作ります
ネパールのほかのレシピ
もっと知りたい人へ
出典
- nepaliaustralian「Pan fried Chicken Gizzard」(英語)
- Ratopati「खसीको कानदेखि खुट्टासम्मः दसैंमा यसरी बनाउनुहोस् मासुका परिकार」(ネパール語)
- Sabal Post「दशैंमा मासुको परिकार बनाउने तरिका」(ネパール語)
- Onlinekhabar「कुखुराको मासु पकाउनु अघि किन पखाल्नु हुँदैन ?」(ネパール語)
本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。