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アールー・カレーラーAloo Karela レシピ

आलू करेलाアールー・カレーラー

地域
北インド(北インド)
分量
4人分
公開
ステンレスの器に盛ったアールー・カレーラー。焼き色のついた半月切りのゴーヤに、棒状のじゃがいもと炒めた玉ねぎが混ざり、パクチーが散っている。奥にローティー

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アールー・カレーラーは、じゃがいもとゴーヤ(カレーラー)をスパイスで炒め合わせた、北インドの家庭のおかずです。汁気はほとんどなく、ゴーヤのほろ苦さと、じゃがいものほっくりした甘み、玉ねぎのこくを一緒に味わいます。ローティー(全粒粉の薄焼きパン)と一緒に食べます。

今回読んだインドのレシピの多くは、ゴーヤに塩をまぶしたり塩水に浸けたりしてから使います。この記事では、ゴーヤに塩をまぶして20分おき、固く絞ってから、フライパンで焼いて取り出します。玉ねぎとじゃがいもに火を通したところへ戻し、最後にアムチュール(青いマンゴーの粉)で酸味を足します。

アールー・カレーラーとは

ヒンディー語ではデーヴァナーガリー文字で「आलू करेला」と書きます。アールーはじゃがいも、カレーラーはゴーヤ(ニガウリ)のことです。インドの料理サイト「アルチャナズ・キッチン」のビハール州のレシピのように、「カレーラー・アールー」と順番を入れ替えて呼ぶこともあります。

インドが原産の野菜

ヒンディー語版とパンジャービー語版のウィキペディアは、ゴーヤはインドが原産で、14世紀に中国に伝わったとしています。どちらの記事も、ゴーヤには多くの品種があり、品種によって実の大きさも苦みの強さも違うとしています。

カレーラーは、ことわざにも出てきます。ヒンディー語版のウィキペディアは、関連することわざとして、カレーラーがそのうえニーム(インドセンダン)の木に登った、という意味のことわざを挙げています。パンジャービー語版のウィキペディアは、カレーラーは苦く、性質の熱い野菜だとし、同じような形のことわざを、気性の激しい人が気性の激しい仲間を得たときに使うと説明しています。同じ記事によると、北インドの料理では、苦みを和らげるために、ゴーヤにヨーグルトを添えることが多いとされています。

北インドの汁気のないサブズィー

インドの生活情報サイト「ボールドスカイ」のヒンディー語版は、アールー・カレーラーを北インドの料理に分類し、ローティーやダール(豆の煮込み)とご飯に添える食べ方を紹介しています。サブズィーは野菜、または野菜のおかずのことです。今回読んだ情報源は、いつ、誰が作り始めたかには触れていません。

同じ組み合わせは、インドのほかの地域にもあります。グジャラート州では砂糖とごまを加えた甘めの味つけになり、ビハール州の作り方として紹介されているものもあります(「地域による違い」で紹介します)。

この記事の作り方

この記事は、ボールドスカイのヒンディー語のレシピの流れにならっています。油にクミンとヒングを入れて玉ねぎを炒め、じゃがいもとゴーヤを合わせます。アムチュールを加えるのも、このレシピにならいました。

ゴーヤの下処理は、インドの料理研究家タルラー・ダラールのレシピと、インドの料理ブロガー、ダサナー・アミットのレシピにならい、塩をまぶしてしばらくおき、固く絞ってから使います。ボールドスカイのレシピはゴーヤを塩水に3〜4時間浸けますが、この記事では短い時間で済む方法を選びました。また、ボールドスカイのレシピはじゃがいもを先に油で焼いておきますが、この記事では、ゴーヤのほうを先に焼いて取り出し、じゃがいもは玉ねぎと一緒に蒸し焼きにします。パウダースパイスの組み合わせは、ボールドスカイとダサナー・アミットのレシピを参考にしました。

アールー・カレーラーのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 35分(ゴーヤに塩をまぶしておく時間を含む) 加熱 35分

スパイスの配合 4人分で計13.1g
  • コリアンダー4g
  • 赤唐辛子2.5g
  • アムチュール2.5g
  • ターメリック1.5g
  • クミン1.3g
  • ガラム・マサーラー1g
  • ヒング0.3g

ゴーヤの下処理

  • ゴーヤ(カレーラー(ニガウリ)。ヘタつきの重さ。日本のゴーヤなら1〜2本、インドの小〜中くらいのカレーラーなら約8本)400g
  • 水(ゴーヤを洗う)1L
  • 塩(ゴーヤにまぶす)4g(小さじ2/3)

ゴーヤを焼く

  • 植物油39g(大さじ3)

玉ねぎを炒める

  • 植物油13g(大さじ1)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)1.25g(小さじ1/2)
  • ヒング(パウダー)(アサフェティダ)(Amazon|楽天)0.3g(小さじ1/8)
  • 玉ねぎ200g(中1個)
  • 青唐辛子2本(10g)

じゃがいもの蒸し焼き

  • じゃがいも300g(中2個)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • 塩2g(小さじ1/3)
  • 水50ml

パウダースパイス

  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • コリアンダー(パウダー)(Amazon|楽天)4g(小さじ2)

仕上げ

  • ガラム・マサーラー(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
  • アムチュール(パウダー)(青いマンゴーの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • パクチー(コリアンダーの葉)5g(大さじ2)

道具

  • ふたつきの厚手のフライパン(直径26cm前後。カラーイー(インドの丸底の鍋)でもよい)
  • ボウル
  • ざる
  • スプーン(ゴーヤの種とわたをくり抜く)
  • 穴あきのおたま(焼いたゴーヤを、油を残して取り出す)

作り方

  1. ゴーヤを洗って切る

    ボウルに水1Lを張ってゴーヤ400gを入れ、表面のいぼのすき間を指でこすって洗い、ざるにあげる。両端を切り落として縦半分に切り、スプーンで種と白いわたをくり抜く。5mm幅の半月切りにする。

  2. 塩をまぶして絞る

    切ったゴーヤをボウルに入れ、塩4gをまぶして全体を混ぜ、20分おく。ひとつかみずつ両手で固く握って汁を絞り、出てきた汁は捨てる。水で洗い流さない。

  3. ほかの材料を切る

    ゴーヤをおいている間に、じゃがいもの皮をむき、1cm角・長さ4〜5cmの棒状に切る。玉ねぎは縦半分に切って薄切りにする。青唐辛子は縦に切り目を入れる。パクチーは刻む。

  4. ゴーヤを焼いて取り出す

    フライパンに植物油39gを中火で熱し、絞ったゴーヤを広げて入れる。水気が残っていると油がはねるので、顔を近づけない。ふたはせず、ときどき返しながら8〜10分焼く。かさが減り、縁がところどころ茶色くなればよい。穴あきのおたまで、油をフライパンに残してゴーヤだけを取り出す。

  5. クミンと玉ねぎを炒める

    同じフライパンに植物油13gを足して中火にかけ、クミン(ホール)1.25gを入れる。細かい泡が立ち、色が濃くなって香りが出るまで30秒ほど加熱する。ヒング0.3gを入れてすぐに、玉ねぎ200gと青唐辛子10gを加え、玉ねぎが薄いきつね色になるまで7〜8分炒める。

  6. じゃがいもを蒸し焼きにする

    じゃがいも300g、ターメリックパウダー1.5g、塩2gを加え、油とスパイスを全体にからめる。水50mlを鍋肌から回し入れる。油がはねるので、顔を近づけない。ふたをして弱めの中火で10〜12分、ときどき底から返すように混ぜながら蒸し焼きにする。じゃがいもに竹串がすっと通ったら、ふたを取って中火にし、2〜3分炒めて水気を飛ばす。

  7. パウダースパイスとゴーヤを合わせる

    弱火にして、レッドチリパウダー2.5gとコリアンダーパウダー4gを加え、焦がさないように20〜30秒混ぜる。唐辛子の粉は焦げると刺激の強い煙が出るので、換気扇を回しておく。焼いたゴーヤを戻し入れて中火にし、2〜3分、じゃがいもをくずさないように大きく返しながら炒め合わせる。

  8. 仕上げる

    弱火にして、ガラム・マサーラー1gとアムチュールパウダー2.5gを振り、30秒混ぜる。火を止めて、パクチー5gを加えて混ぜる。

ローティーやパラーター(ギーや油を塗って重ね焼きにした全粒粉のパン)を添えて食べます。ダサナー・アミットは、ダールやカリー(ヨーグルトとひよこ豆の粉の煮込み)とご飯に添え、ヨーグルトを一緒に出す食べ方を挙げています。

料理科学:ゴーヤに塩をまぶして絞る理由

塩がゴーヤから水を引き出す

野菜に塩をまぶしておくと、水が出てきます。切ったゴーヤに塩をまぶして20分おくと、緑色の汁がにじみ出てきます。

インドの情報源の多くは、この汁と一緒に苦みが出ていくと説明しています。タルラー・ダラールは、塩をまぶすのは苦いゴーヤから水を絞り出すためで、その水を捨てるとゴーヤの苦みが和らぐとしています。ヒンディー語のニュースサイト「ナヴバーラト・ライブ」の記事も、塩をまぶして15〜20分おくと、塩が苦みを引き出すとしています。同じサイトの別の記事は、薄く切って塩をまぶし、ふたをして30分おいてから、よく洗うとしています。ダサナー・アミットは、とても苦いときは塩をまぶして15〜20分おき、絞って洗うとし、塩水に20〜30分浸ける方法も挙げています。

苦みが消えるわけではない

台湾の研究チームの2020年の論文は、ゴーヤに含まれるサポニンの仲間(トリテルペン配糖体)が苦みにかかわるとして、7種類のサポニンが加熱でどう変わるかを調べました。論文の要旨によると、そのうち2種類は熱にとても弱く、とくに100℃で10分を超えて加熱したときと、121℃で20分加熱したときに影響を受けました。ほかの5種類は、121℃の高圧加熱では減りましたが、それより低い温度では変わりませんでした。論文は、加熱によって苦みが変わる可能性があるとしていますが、要旨には、実際に味を確かめた試験は書かれていません。この記事の手順でゴーヤを焼いたときに苦みがどれだけ変わるかも、この論文からはわかりません。

塩の効果についても、慎重に見ておく必要があります。マレーシアの研究チームの2017年の論文では、種を除いて切ったゴーヤを3.5%の塩水に60分浸け、洗って96℃で3分湯通ししてからジュースにしました。訓練した10人の評価者による苦みの評価は、処理をしないゴーヤのジュースとほとんど変わらず、統計的な差もありませんでした。ジュースの実験なので、塩をまぶして絞るこの記事の方法にそのまま当てはまるわけではありません。ただ、塩で苦みがすっかり抜けると考えないほうがよさそうです。インドの料理サイト「ヘッバールズ・キッチン」のヒンディー語のレシピも、塩水に浸けても苦みをすべて取り除くことはできないとしています。

絞ると、焼いたときに水が出ない

塩をまぶして絞ることで確実に変わるのは、ゴーヤに含まれる水の量です。手順4でゴーヤを焼くとき、フライパンに汁がたまらず、短い時間で焼き色がつきます。塩をまぶすことで、ゴーヤ自体にも下味がつきます。この記事では、塩の味を残すために、絞ったあと水で洗い流しません。

種と白いわたは、手順1で取り除きます。ナヴバーラト・ライブの記事とヘッバールズ・キッチンのレシピは、種やわたを取ると苦みが減るとしています。ダサナー・アミットは、小さく柔らかいカレーラーなら種は取れないとしています。日本のゴーヤは種が大きく育っていることが多いので、この記事ではスプーンでくり抜きます。

ゴーヤを先に焼いて取り出す理由

水気を飛ばして焼き色をつける

水分が多く残っているあいだは、焼き色はつきにくいままです。手順4でふたをせずにゴーヤを焼くのは、残った水分を飛ばして、縁に焼き色をつけるためです。

ゴーヤだけを先に焼いて取り出すと、じゃがいもを蒸し焼きにする水分を、ゴーヤが吸わずにすみます。手順7で戻して2〜3分だけ炒め合わせるので、焼いたゴーヤの食感が残ります。

苦みに、甘みと酸味を重ねる

インドの情報源には、苦みを抜くだけでなく、ほかの味と組み合わせることを勧めるものもあります。ヘッバールズ・キッチンは、ゴーヤのカレーのレシピで、苦みと甘みの釣り合いがとれるとおいしくなるとしています。ボールドスカイのレシピは、アムチュールを入れると渋みが抜けて、ぴりっと酸味のきいた味になるとしています。この記事では、玉ねぎをきつね色まで炒めて甘みを出し、じゃがいもと合わせ、仕上げにアムチュールで酸味を足します。

地域による違い

グジャラート州の甘めの作り方

タルラー・ダラールが紹介するグジャラート州の「カレーラー・バテーター・ヌ・シャーク」(ゴーヤとじゃがいものおかず)は、皮をむいて細長く切ったゴーヤに塩をまぶして10〜15分おき、絞ってから、ふたをして弱火で火を通します。じゃがいもを加えて火を通したら、ごま、カシューナッツ、パクチーを加え、コリアンダーとクミンを合わせた粉、レッドチリパウダー、砂糖、アムチュールで仕上げます。4人分で砂糖を大さじ2使い、甘みと酸味で味の釣り合いをとっています。

ビハール州の作り方

アルチャナズ・キッチンは、ビハール州の作り方として、マスタードオイルを使うレシピを紹介しています。ゴーヤを少しの塩と水で圧力鍋にかけてから、にんにくと玉ねぎ、じゃがいもと合わせ、甘みを足したいときはジャガリー(さとうきびの未精製の砂糖)を加えます。この記事の材料で作るときは、植物油をすべてマスタードオイルに代えると、ツンとした香りのあるおかずになります。

南インドの汁気のある作り方

ヘッバールズ・キッチンのヒンディー語のレシピは、じゃがいもを使わない南インド風のゴーヤのカレーです。ゴーヤを塩水に20〜30分浸けてから、タマリンドの汁とジャガリーで20分ほど煮て、酸味と甘みを合わせます。

日本のゴーヤとインドのカレーラー

ダサナー・アミットのレシピは、小〜中くらいのカレーラー5本を250gとしています。1本あたり50g前後です。日本のゴーヤは、1本でその数倍の重さのものが多く、大きさも1本ごとに大きく違います。この記事では本数ではなく、ヘタつきの重さで400gを量ってください。

苦みの強さも、品種や育ち具合で違います。ダサナー・アミットは、インドではひどく苦いカレーラーは出回らないとし、塩をまぶす工程は、とても苦いときのものとしています。日本のゴーヤも、インドのカレーラーも、この記事では同じように塩をまぶして絞ります。インドのレシピでは表面の皮を薄くむくものもありますが、日本のゴーヤはいぼが丸く低いので、この記事ではむかずに使います。

手に入りにくい材料の代用

  • アムチュール:ダサナー・アミットは、アムチュールがないときはレモン汁で代えてよいとしています。この記事では、レモン汁10ml(小さじ2)を、手順8で火を止めてから加えます。
  • レッドチリパウダー:一味唐辛子を同じ量使えます。辛さを抑えたいときは、パプリカパウダーと半量ずつにします。
  • ヒング:セリ科の植物の樹脂を粉にしたもので、にんにくに似た強い香りがあります。ダサナー・アミットのレシピのように、使わない作り方もあります。省くときは、ほかの材料はそのままで作ります。
  • 青唐辛子:手に入らないときは、一味唐辛子小さじ1/4を手順7でパウダースパイスと一緒に加えます。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日。フライパンで、ふたをせずに温め直します
  • 冷凍:じゃがいもとゴーヤの食感が変わるので向きません

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。