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チョーレー日本では「チャナマサラ」ともChole レシピ

छोलेチョーレー

地域
北インド(パンジャーブ)
分量
4人分
公開
ステンレスの器に盛った黒っぽいチョーレー。しょうがのせん切りと青唐辛子、パクチーがのり、紫玉ねぎとレモンを添えている。奥にバトゥーラー

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チョーレーは、大粒の白いひよこ豆を、玉ねぎとトマトとスパイスで煮込んだ北インドの料理です。「チャナー・マサーラー」の名前でも知られ、日本では「チャナマサラ」と呼ばれています。揚げパンのバトゥーラーと組み合わせた「チョーレー・バトゥーレー」は、デリーの名物として知られています。

家庭では、乾燥ひよこ豆を一晩浸して、紅茶のティーバッグと一緒に圧力鍋で煮ます。紅茶は香りづけではなく、豆を黒っぽく色づけるためのものです。マサーラー(ミックススパイス)は、ホールスパイスを炒って挽いて作ります。

チョーレーとは

ヒンディー語の「チャナー」はひよこ豆のことで、小粒で茶色や黒の在来種も、大粒で白い「カーブリー・チャナー」も含みます。カーブリーは「カーブル(アフガニスタンの首都)の」という意味です。チャナー・マサーラーは「スパイスで調理したひよこ豆」という意味になります。

パンジャーブ語とヒンディー語では、ひよこ豆を「チョーラー」(複数形でチョーレー)とも呼び、特に大粒の白いひよこ豆と、それを煮た料理を「チョーレー」(छोले)と呼ぶことが多いです。ヒンディー語のレシピでは「カーブリー・チャナー、またはチョーラー」と書かれ、スパイスの粉も「チャナー・マサーラー・パウダー」と「チョーレー・マサーラー・パウダー」が同じものの名前として使われています。チャナー・マサーラーとチョーレーは、ほぼ同じ料理を指す呼び名と考えてよいでしょう。この記事で読んだヒンディー語の情報源も、7件のうち5件が題に「チョーレー」を使っていました(「チャナー・マサーラー」はヒンディー語版ウィキペディアの見出しなど)。この記事は、作り方のもとにしたパンジャーブとデリーで多い呼び名「チョーレー」を料理名にしています。

パンジャーブから、分離独立を経てデリーへ

チョーレー・バトゥーレーがどこで生まれたのかには、諸説あります。英語版ウィキペディアは、BBCの記者ジャスティン・ロウラットがパンジャーブ料理だとする一方、食品学者のチャリス・ガラナキスはウッタル・プラデーシュ州東部だとしている、と並べて紹介しています。

デリーで広まったきっかけは、1947年のインドとパキスタンの分離独立だとされています。現在のパキスタン側のパンジャーブから多くの人がデリーに移り、ラホール出身のペショーリー・ラール・ランバが開いた「クワリティ」や、西パンジャーブ出身のシーター・ラームが屋台から始めた「シーター・ラーム・ディーワーン・チャンド」が、チョーレー・バトゥーレーで知られるようになったと伝えられています。

紅茶で黒く煮るピンディー・チョーレー

「ピンディー・チョーレー」(ピンディー・チャナー)は、現在のパキスタンの都市ラーワルピンディーにちなむ名前です。デリーでピンディー・チャナーの店を営むワドワ家は、1947年の暴動を逃れてラーワルピンディーからデリーに移り(1948年)、ピンディー・チャナーとクルチャー(発酵させた平たいパン)を売って暮らしを立てたと伝えています。

ピンディー・チョーレーは色が黒っぽいのが特徴です。ひよこ豆を紅茶(茶葉やティーバッグ)か、乾燥させたアムラ(インドスグリ)と一緒に煮て色をつけます。ヒンディー語のレシピには、伝統的に鉄の鍋で作るので色が濃くなる、という説明もあります。

ここでは、ティーバッグとホールスパイスで豆を煮て、玉ねぎとトマトのソースで煮込み、最後にしょうがとギーの油をかける作り方にします。玉ねぎもトマトも使わない汁気の少ないピンディー式は、後半で紹介します。

チョーレーのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 8時間10分(浸水を含む) 加熱 1時間20分

スパイスの配合 4人分で計25.3g
  • コリアンダー4g
  • クミン3.7g
  • ブラックカルダモン3g
  • アナールダーナー3g
  • アムチュール2.5g
  • シナモン1.7g
  • 黒こしょう1.5g
  • カシュミーリー・チリ1.3g
  • グリーンカルダモン1g
  • クローブ0.7g
  • カスーリー・メーティー0.7g
  • ターメリック0.7g
  • テージ・パッター0.6g
  • 赤唐辛子0.6g
  • ヒング0.3g

ひよこ豆を浸す

  • 乾燥ひよこ豆(大粒の白いもの)(Amazon|楽天)250g
  • 水1L
  • 塩10g(小さじ1と2/3)

ひよこ豆を煮る

  • 水750ml
  • 紅茶のティーバッグ(普通の紅茶でよい)2個(4g)
  • 重曹1g(小さじ1/4)
  • 塩3g(小さじ1/2)
  • ブラックカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)2個(2g)
  • グリーンカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)3粒(0.6g)
  • クローブ(ホール)(Amazon|楽天)4個(0.4g)
  • シナモン(ホール)(Amazon|楽天)3cm(1g)
  • テージ・パッター(インドのベイリーフ)(Amazon|楽天)1枚(0.3g)

チョーレー・マサーラー

  • コリアンダー(ホール)(Amazon|楽天)4g(小さじ2)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • 黒こしょう(ホール)(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • ブラックカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)1個(1g)
  • グリーンカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)2粒(0.4g)
  • クローブ(ホール)(Amazon|楽天)3個(0.3g)
  • シナモン(ホール)(Amazon|楽天)2cm(0.7g)
  • 赤唐辛子(ホール)(乾燥したもの)(Amazon|楽天)2本(0.6g)
  • アナールダーナー(ホール)(乾燥させたザクロの種)(楽天)3g(小さじ1)
  • カスーリー・メーティー(Amazon|楽天)0.7g(小さじ2)
  • アムチュール(パウダー)(青いマンゴーの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.7g(小さじ1/4)
  • ヒング(パウダー)(アサフェティダ)(Amazon|楽天)0.3g(小さじ1/8)

ソース

  • 植物油27g(大さじ2)
  • テージ・パッター(Amazon|楽天)1枚(0.3g)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)1.2g(小さじ1/2)
  • 玉ねぎ200g(中1個)
  • しょうが(すりおろし)10g(小さじ2)
  • にんにく(すりおろし)10g(小さじ2)
  • 青唐辛子1本(5g)
  • 完熟トマト300g(中2個)
  • 塩6g(小さじ1)
  • ひよこ豆のゆで汁300ml

仕上げ

  • ギー(Amazon|楽天)13g(大さじ1)
  • しょうが(せん切り)10g
  • 青唐辛子1本(5g)
  • カシュミーリー・チリパウダー(Amazon|楽天)1.25g(小さじ1/2)
  • パクチー(コリアンダーの葉)5g(大さじ2)

添え

  • 赤玉ねぎ50g(1/4個)
  • レモン60g(1/2個)

道具

  • 圧力鍋(容量4L以上。ない場合は「手に入りにくい材料の代用」を参照)(Amazon|楽天)
  • スパイスミル(ミルサーやすり鉢でもよい)(Amazon|楽天)
  • 厚手の鍋(あれば鉄の鍋)
  • 小さなフライパン

作り方

  1. ひよこ豆を塩水に浸す

    ひよこ豆を水で2〜3回洗う。ボウルに水1Lと塩10gを入れて溶かし、ひよこ豆を8〜12時間浸す。室温が25℃を超えるときは冷蔵庫に入れる。ざるにあけて浸した水を捨て、さっと洗う。

  2. 紅茶と一緒に圧力鍋で煮る

    圧力鍋にひよこ豆、水750ml、紅茶のティーバッグ2個、重曹1g、塩3g、ブラックカルダモン2個、グリーンカルダモン3粒、クローブ4個、シナモン3cm、テージ・パッター1枚を入れる。豆と水が圧力鍋の容量の1/3を超えないようにする(豆類は煮ると泡が立ち、ふくらむため)。強火にかけ、沸いて浮いた泡を取ってからふたをする。圧力がかかったら弱火で15分加圧する。火を止め、圧力が自然に下がるまで15分ほどおく。ひよこ豆が指で軽くつぶれる柔らかさになっていなければ、もう5分加圧する。

  3. ゆで汁に浸したまま色を移す

    ティーバッグをしぼらずに取り出し、ホールスパイスも取り除く。ひよこ豆はゆで汁に浸したまま、ソースができるまでおいて色をなじませる。

  4. チョーレー・マサーラーを作る

    小さなフライパンにコリアンダー4g、クミン2.5g、黒こしょう1.5g、ブラックカルダモン1個、グリーンカルダモン2粒、クローブ3個、シナモン2cm、赤唐辛子2本、アナールダーナー3gを入れ、弱火で2〜3分、香りが立ち、コリアンダーが薄いきつね色になるまで混ぜながら炒る。最後の30秒でカスーリー・メーティー0.7gを加える。皿に移して完全に冷まし、スパイスミルで細かい粉にする。アムチュール2.5g、ターメリック0.7g、ヒング0.3gを混ぜる。

  5. 玉ねぎを炒める

    玉ねぎをみじん切りにし、青唐辛子1本に縦に切り込みを入れる。厚手の鍋に植物油27gを中火で熱し、テージ・パッター1枚とクミン1.2gを20秒炒める。玉ねぎ200gを加え、こげ茶に近いきつね色になるまで10〜12分炒める。しょうが10g、にんにく10g、青唐辛子を加えて1分炒める。

  6. マサーラーとトマトを炒め煮にする

    トマトをざく切りにする。弱火にしてチョーレー・マサーラーを全量加え、30秒混ぜながら炒める。トマト300gと塩6gを加えて中火にし、トマトが崩れて鍋の縁に油がにじみ出るまで8〜10分炒め煮にする。

  7. ひよこ豆を煮込む

    ひよこ豆を穴あきのお玉ですくって鍋に加える。ゆで汁を計って300ml加える。ふたをして弱火で15分煮る。お玉の背でひよこ豆の5分の1ほどを鍋の側面に押しつけてつぶし、とろみをつける。

  8. 仕上げの油をかける

    しょうがをせん切りにし、青唐辛子1本に縦に切り込みを入れる。小さなフライパンにギー13gを中火で熱し、しょうが10gと青唐辛子を30〜40秒炒める。火を止めてカシュミーリー・チリパウダー1.25gを加え、すぐにひよこ豆の上に回しかける。

  9. 盛りつける

    器に盛り、刻んだパクチー5gを散らす。薄切りにした赤玉ねぎ50gと、くし形に切ったレモン60gを添える。

バトゥーラー(発酵させた生地の揚げパン)やクルチャー、ジーラー・ライス(クミンで炊いたバースマティー米)を添え、赤玉ねぎを添え、レモンをしぼりながら食べます。

料理科学:塩水に浸して、重曹を入れて煮る理由

浸水すると煮る時間が短くなる

乾燥した豆は、水が中まで入るまで柔らかくなりません。浸水しないと、煮ながら水を吸うので時間がかかり、煮え方もばらつきます。国際乾燥地農業研究センター(ICARDA)の研究者らが1988年に発表した論文では、ひよこ豆を含め調べたすべての豆で、浸水すると煮る時間が短くなり、煮え方のばらつきも小さくなりました。8〜12時間浸すのはそのためです。

「塩で豆が硬くなる」は誤り

豆を煮るときに塩を入れると硬くなる、と言われることがありますが、実際は逆です。豆の皮や細胞どうしは、ペクチンという物質でつながっています。ペクチンをしっかりつなぎとめているのは、カルシウムとマグネシウムです。

塩水に浸すと、塩のナトリウムがカルシウムやマグネシウムと入れ替わります。ナトリウムはつなぎとめる力が弱いので、ペクチンがゆるみ、皮に水が入りやすくなって柔らかく煮上がります。インドのレシピでは真水に浸しますが、この記事では皮を柔らかくするために塩水に浸します。アメリカの料理研究機関「アメリカズ・テスト・キッチン」は、塩水に浸した豆は皮が柔らかく、割れにくいとしています。黒いんげん豆をナトリウム塩の液に浸した1979年の研究でも、豆のミネラルの量と、溶け出すペクチンの量が変わることが確かめられています。

重曹は控えめに

重曹はアルカリ性で、水のpHを上げて細胞壁の結合を切り、豆を柔らかくします。先の1988年の論文でも、重曹の液に浸したひよこ豆は、さらに煮る時間が短くなりました。

ただし同じ論文では、重曹の液に浸したひよこ豆で作ったフンムス(ひよこ豆のペースト)は評価が下がっています。この記事では塩水に浸してから煮るので、重曹は豆250gに1gと、インドのレシピの中でも少ない量にしています。

料理科学:紅茶で黒くなる理由

紅茶の赤い色素が豆の皮に移る

紅茶の葉は、作る途中で、緑茶にも含まれるカテキンが酵素の働きで酸化されます。こうしてできるのが、テアルビジンという赤い色素です。テアルビジンは茶渋の主な原因とされ、紅茶の色には、ほかの成分も関わります。ひよこ豆を紅茶と一緒に煮ると、こうした紅茶の色素が豆の皮について、豆が黒っぽくなります。

紅茶を入れる目的は色です。ティーバッグは煮上がったらしぼらずに取り出します。豆はゆで汁に浸したままおくと、色がさらに濃くなります。

鉄の鍋で色が濃くなる

茶のタンニン(渋み成分のポリフェノール)は、鉄と結びつくと黒い化合物になります。昔のインクの「没食子インク」は、植物のタンニンと鉄を反応させて作ったものです。インドで、鉄の鍋で作るとピンディー・チョーレーの色が濃くなると言われるのは、この反応によるものと考えられます。鉄の鍋があれば、手順5からはその鍋を使います。

地域による違い

玉ねぎもトマトも使わないピンディー式

ピンディー・チョーレーには、玉ねぎとトマトのソースを使わず、ひよこ豆をしょうがとマサーラーで和えて熱した油をかける、汁気の少ない作り方があります。酸味はトマトではなく、マサーラーに入れたアムチュールでつけます。ヒンディー語のレシピには、玉ねぎとトマトを使うピンディー・チョーレーもあります。

この記事の材料で作るときは、手順5で玉ねぎを、手順6でトマトを入れません。手順6の塩は3gにします。手順7のゆで汁は100mlにして、ふたをせずに中火で5〜7分、ひよこ豆にマサーラーをからめます。手順8の油は同じようにかけます。

玉ねぎを使わないレシピは、ピンディー式のほかにもあります。ヒンディー語の新聞「パトリカー」のサイトに載ったパンジャーブ風のチョーレー・バトゥーレーのレシピは、玉ねぎを使わず、トマトとしょうが、青唐辛子のペーストを炒めてソースにし、ゆでたひよこ豆を加えて煮ます。アムチュールは入れず、アナールダーナーの粉を、ヒングとクミンと一緒に最初に油に入れます。

じゃがいもを加える作り方

じゃがいもを合わせることもよくあります。インドの料理家サンジーヴ・カプールのレシピは、ギーで揚げたじゃがいもを、最後にひよこ豆と合わせます。デリー風をうたうランヴィール・ブラールのレシピは、ゆでて揚げたじゃがいもを上にのせます。パキスタンのカラチやラホールでも、じゃがいもを入れた「アールー・チョーレー」が路上で売られています。

この記事の材料に加えるときは、じゃがいも200g(中2個)を2cm角に切ってゆで、手順7でひよこ豆と一緒に入れます。手順6の塩は8gにします。

手に入りにくい材料の代用

  • ブラックカルダモン:大きくて黒い、燻したような香りのカルダモンです。なければ省きます。
  • テージ・パッター:シナモンに近い木の葉で、インドでベイリーフと呼ばれるものです。ローリエ(月桂樹の葉)を同じ枚数使います。香りは少し変わります。
  • アナールダーナー:乾燥させたザクロの種で、酸味と黒っぽい色をつけます。なければ省き、アムチュールを1.25g(小さじ1/2)増やします。
  • アムチュール:青いマンゴーを干した粉で、酸味をつけます。なければ省き、手順7の最後にレモン汁15ml(大さじ1)を加えます。
  • ヒング:アサフェティダという植物の樹脂を粉にしたもので、玉ねぎやにんにくに似た香りがあります。なければ省きます。
  • カスーリー・メーティー:乾燥したフェヌグリークの葉です。なければ省きます。
  • カシュミーリー・チリパウダー:色が濃く、辛さは穏やかな唐辛子の粉です。パプリカパウダーを同じ量使います。
  • ギー:食塩不使用バターを使います。
  • 圧力鍋がないとき:厚手の鍋に、手順2の材料を水だけ1.2Lにして入れます。ふたをして弱火で60〜90分、ひよこ豆が指で軽くつぶれるまで煮ます。ティーバッグは30分で取り出します。
  • ひよこ豆の水煮缶:汁気を切って600gを使います。手順1を省き、手順2は、鍋にひよこ豆と水400ml、ティーバッグ2個、ホールスパイスを入れてふたをし、弱火で10分煮てから火を止めて30分おきます。重曹と塩3gは入れません。手順6の塩は、食塩入りの缶なら8g、食塩不使用の缶なら11gにします。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日。冷えるととろみが強くなるので、温め直すときに水50mlを足します
  • 冷凍:手順7まで終えた状態で1か月。解凍して温め直してから、手順8を行います
  • チョーレー・マサーラー:多めに作ったときは、密閉容器に入れて冷暗所で1か月

北インドのほかのレシピ

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。