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チェーパラ・プルスChepala Pulusu レシピ

చేపల పులుసుチェーパラ・プルス

地域
南インド(アーンドラ・プラデーシュ)
分量
4人分
公開
素焼きの器に盛ったチェーパラ・プルス。皮つきの魚の切り身が赤いタマリンドの汁に沈み、青唐辛子とカレーリーフ、マスタードシード、刻んだパクチーが散っている。奥にご飯

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チェーパラ・プルスは、インド南東部のアーンドラ・プラデーシュ州で作られる魚の煮込みです。たっぷりのタマリンドの汁で魚を煮るので、はっきりと酸っぱく、唐辛子もよく効いています。この記事の作り方はココナッツを使わず、汁は赤茶色で、表面に油が浮きます。

マスタードシードやフェヌグリークを油ではじかせ、玉ねぎとトマトを炒めて、タマリンドの汁で魚を煮ます。仕上げに、煎って挽いたコリアンダーとフェヌグリークを振って香りを立てます。日本では、サワラやブリの骨つき・皮つきの切り身で作れます。

チェーパラ・プルスとは

アーンドラ・プラデーシュ州の言葉であるテルグ語では「チェーパラ・プルス」(చేపల పులుసు)と書きます。チェーパは魚、チェーパラで「魚の」という意味です。プルスは、タマリンドの酸味で煮た汁気の多い料理を指します。インドの料理サイト「サイルズ・フード」は、タマリンドをテルグ料理の魂と呼び、サーンバールやラサム、プルスの酸味のもとだとしています。

漁師の家と、季節の魚

テルグ語のテレビ局TV9テルグのサイトに、プラサンナ・ヤドラが書いた記事は、漁師の家では昔から、酸っぱく辛いプルスを素焼きの鍋で作ってきたと紹介しています。ふつうの家庭がよく作る、しょうがとにんにくを効かせた魚のカレーとは、味がはっきり違うとしています。

季節の行事とも結びついています。TV9テルグにサマタ・Jが書いた記事は、ムリガシラの時期が来ると、家々が魚のプルスの香りで満ちると書いています。同じ日にB・ラヴィ・クマールが書いた記事は、この時期をローヒニ・カールテに続くムリガシラ・カールテで、雨と涼しさが始まるころだと説明し、多くの人がこの時期に魚を食べるとしています。同じ記事は、西ゴーダーヴァリ県で、養殖業者の団体が、魚のプルスなどの魚料理を無料でふるまう会を開いたと伝えています。

この記事の配合

TV9テルグにCh・ムラリが書いたネッルールのプルスは、マスタードシードとクミンとカレーリーフを油ではじかせ、赤みがつくまで炒めた玉ねぎとトマトに、唐辛子とターメリックと塩を混ぜたタマリンドの汁を注いで魚を煮ます。煎って挽いたフェヌグリークとコリアンダーの粉を、魚を入れたあとに加えます。同じサイトにバヴァーニが書いたネッルール風のレシピも、テンパリング(熱した油でスパイスをはじかせて香りを移すこと)にフェヌグリークを加え、タマリンドの汁を10〜15分煮てから魚を入れ、最後に煎って挽いた粉を加えます。

この記事は、この2つのレシピを骨組みにしました。魚500gに対する量は、テルグ語の新聞アーンドラ・ジョーティのレシピと、プラサンナ・ヤドラのレシピを参考にしています。油はバヴァーニとプラサンナ・ヤドラにならって、ごま油(焙煎していない太白ごま油)にしました。タマリンドは、バヴァーニのレシピより多く、ムラリのレシピより少ない量にしています。ネッルールのレシピに入る青いマンゴーは、日本では手に入りにくいので入れず、後半の「地域と家庭による違い」で入れ方を紹介します。

チェーパラ・プルスのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 30分(魚の下味を含む) 加熱 1時間15分(休ませる30分を含む)

スパイスの配合 4人分で計18.7g
  • 赤唐辛子7.5g
  • コリアンダー5g
  • マスタードシード1.8g
  • フェヌグリーク1.5g
  • クミン1.5g
  • ターメリック1.4g

魚の下ごしらえ

  • サワラ(骨つき・皮つきの切り身。厚さ3cm前後。ブリなどでもよい(「日本で選ぶ魚」参照))500g
  • 塩3g(小さじ1/2)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.7g(小さじ1/4)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)

タマリンドの汁

  • タマリンド(種なしのブロック)(Amazon|楽天)40g
  • 湯(40〜50℃)250ml

マサーラー・パウダー

  • コリアンダー(ホール)(Amazon|楽天)5g(大さじ1)
  • フェヌグリーク(ホール)(Amazon|楽天)1g(小さじ1/4)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)

テンパリング

  • 太白ごま油(焙煎していない透明なごま油)39g(大さじ3)
  • マスタードシード(ホール)(ブラウンまたはブラック)(Amazon|楽天)1.8g(小さじ1/2)
  • フェヌグリーク(ホール)(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/8)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)
  • カレーリーフ(Amazon|楽天)12枚
  • 青唐辛子(縦に切り目を入れる)3本(9g)

煮汁

  • 玉ねぎ200g(中1個)
  • しょうが(すりおろし)5g(小さじ1)
  • にんにく(すりおろし)5g(小さじ1)
  • トマト150g(中1個)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.7g(小さじ1/4)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)5g(小さじ2)
  • 塩7g(小さじ1と1/4)
  • 水150ml

仕上げ

  • パクチー(コリアンダーの葉)10g

道具

  • スパイスミル(Amazon|楽天)
  • 厚手の浅い鍋(直径24〜26cm。魚が1段で並ぶもの)
  • 小さなフライパン(スパイスを炒る)
  • 目の細かいざる

作り方

  1. 魚に下味をつける

    サワラを水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭く。塩3g、ターメリック0.7g、レッドチリパウダー2.5gを全体にまぶして、冷蔵庫で20分おく。

  2. タマリンドの汁を作る

    タマリンド40gを小さくちぎってボウルに入れ、湯250mlを注いで20分おく。指でよくもみほぐし、目の細かいざるでこす。ざるに残った筋と種をスプーンで押して汁をしぼり、筋と種は捨てる。

  3. マサーラー・パウダーを作る

    小さなフライパンを弱めの中火で熱し、油をひかずにコリアンダー5g、フェヌグリーク1g、クミン1gを入れる。混ぜ続けながら2〜3分、コリアンダーの色が少し濃くなり、フェヌグリークが薄い茶色になるまで炒る。黒く焦げると苦くなる。バットに広げて10分冷まし、スパイスミルで細かい粉にする。

  4. テンパリングをする

    玉ねぎをみじん切りにする。換気扇を回す。鍋に太白ごま油39gを中火で熱し、マスタードシード1.8gを入れる。パチパチと弾け始めたら(30秒〜1分)、フェヌグリーク0.5gとクミン0.5gを加えて10秒炒める。カレーリーフ12枚と青唐辛子3本を加え、10秒炒める。葉の水分で油がはねるので、少し離れて入れる。

  5. 玉ねぎを炒める

    玉ねぎ200gを加え、中火で8〜10分、ときどき混ぜながら、赤みがかった茶色になるまで炒める。しょうが5gとにんにく5gを加え、生の香りが消えるまで1分炒める。

  6. トマトとスパイスを炒める

    トマト150gを細かく刻んで加え、ターメリック0.7gと塩7gを加える。4〜5分、トマトが崩れてペースト状になるまで炒める。弱火にしてレッドチリパウダー5gを加え、30秒混ぜる。唐辛子は焦げやすく、むせる煙が出るので、換気扇は回したままにする。

  7. タマリンドの汁で煮る

    タマリンドの汁を全量と水150mlを加えてよく混ぜ、中火で煮立てる。弱めの中火にして、ふたをせずに10分煮る。軽くとろみがつき、表面に油が浮いてきたらよい。

  8. 魚を煮る

    サワラの表面に出た水気をキッチンペーパーで軽く拭く。煮汁を中火で煮立て直し、サワラを1段に並べ入れて、スプーンで煮汁をかける。再び煮立ったら弱火にし、ふたを少しずらしてのせ、8〜10分煮る。身が崩れるので途中で混ぜず、ふきんで鍋の取っ手を持って2〜3回ゆする。

  9. マサーラー・パウダーを加える

    手順3のマサーラー・パウダーを全量、煮汁全体に振り入れる。鍋をゆすってなじませ、弱火で2分煮る。

  10. 火の通りを確かめる

    いちばん厚い切り身を1切れ取り出し、骨に沿って箸かナイフの先で身を開く。骨のきわまで身が白く不透明になり、骨から身がすっと離れれば煮えている。中心が半透明でつやがあれば鍋に戻し、2〜3分煮てからもう一度確かめる。

  11. 休ませる

    パクチー10gを刻んで散らし、火を止める。ふたをして30分おき、食べる直前に弱火で温め直す。

炊いたご飯にかけ、魚の身をほぐしながら混ぜて食べます。

料理科学:魚を崩さずに煮る

煮えた魚の身はほぐれやすい

煮えた魚の身は、肉と比べてほぐれやすく、煮汁の中で動かすと崩れます。手順8で、魚を入れて煮立ったら弱火にするのは、煮汁が激しく動いて身が崩れるのを防ぐためです。テルグ語のレシピでも、ラーム・ナラマネーニ、バヴァーニ、パニ・CHが、お玉で混ぜずに鍋をゆするよう書いています。この記事では、骨と皮のついた厚めの切り身を使います。バヴァーニも、骨つきの魚のほうがおいしいとしています。

タマリンドの汁を先に煮詰めておく理由

手順7で、魚を入れる前にタマリンドの汁を10分煮るのは、煮汁を先に好みの濃さにしておくためです。バヴァーニのレシピも、タマリンドの汁を10〜15分煮てから魚を入れます。魚を入れてから煮詰めようとすると、そのあいだ魚が煮えすぎて、身が崩れやすくなります。表面に油が浮いてくるのは、水分が飛んで煮汁が濃くなった目安です。テルグ語のレシピでも、ラーム・ナラマネーニやバヴァーニが、油が浮くことをでき上がりの目安にしています。

料理科学:スパイスを2回に分けて使う

はじかせて香りを油に移す

手順4では、マスタードシードを熱い油に入れてはじかせます。ムラリとバヴァーニのレシピも、テンパリングにマスタードシードを使います。

フェヌグリークは苦みのある種で、焦げると苦みが強くなります。手順4では、マスタードシードが弾け始めてから加え、10秒で次に進みます。

煎った粉は最後に入れる

手順3でスパイスを油をひかずに炒ると、色づいて香ばしい香りが立ちます。ムラリやバヴァーニのレシピは、煎って挽いた粉を魚を入れたあとに加えます。この記事もそれにならい、手順9で加えたら2分だけ煮ます。

地域と家庭による違い

ネッルール

アーンドラ・プラデーシュ州南部のネッルールのプルスは、テルグ語の2つの州で好まれている、とムラリは書いています。

  • 魚:ムラリとラーム・ナラマネーニのレシピは、コラミーヌ(korameenu)という魚を使います。ムラリは、ほかにボンミダーイル、クリシュナ・ボッチェなども挙げています。
  • 青いマンゴー:ラーム・ナラマネーニは、青いマンゴーがなければネッルールのプルスは完成しないとしています。ムラリも、ネッルールの味を出すために青いマンゴーを入れるとしています。この記事のレシピに加えるなら、青いマンゴー小1個をくし形に切り、手順8で魚と一緒に入れます。
  • すべてを一度に煮る:ラーム・ナラマネーニの「昔ながらの」レシピは、テンパリングをしません。魚に塩とターメリックと唐辛子をまぶして鍋に並べ、ざく切りの玉ねぎとトマトと青いマンゴー、カレーリーフ、油、タマリンドの汁をのせて、ふたをして弱火で20分煮ます。
  • 塩と唐辛子:ラーム・ナラマネーニは、ネッルールのプルスは塩も唐辛子も多めだとしています。油については、魚のプルスは油を多めに使い、それが味をよくするとしています。

ゴーダーヴァリ

ゴーダーヴァリ川の河口に近い東西のゴーダーヴァリ県については、雨季に川を上ってくるプラサ(pulasa)という魚のプルスを、新聞とテレビ局のサイトが紹介しています。

  • プラサ:テルグ語の新聞ナマステ・テランガーナによると、プラサは学名をヒルサ・イリシャといい、ベンガルのフーグリ川ではヒルサと呼ばれる魚です。6〜8月に卵を産むために海から川を上り、ダヴァレーシュワラムの堰から河口までのあいだで獲れます。同紙は、プラサのプルスはゴーダーヴァリの2つの県でよく知られた料理で、かつては大切な人を訪ねるときに持っていったと伝えています。
  • 一晩おく:TV9テルグにスーリヤ・カラが書いた、ゴーダーヴァリ県のコーナシーマ風とするプラサのプルスは、タマリンドを若いココナッツの水で戻し、薪の火にかけた素焼きの鍋で、オクラと一緒に煮ます。仕上げにアーヴァカーヤ(マンゴーのピクルス)の油とバターを加え、鍋のまま一晩おいて、冷めたものを熱いご飯で食べます。記事は、このレシピをヴァムシという人のものとして紹介しています。
  • 長く煮る:TV9テルグにサマタ・Jが書いたプラサのプルスも、オクラとマスタードオイルを加え、弱火で6時間以上煮て、一晩おいてから食べるとしています。この記事は、地域には触れていません。

そのほかの家庭の作り方

  • ペーストで煮る:アーンドラ・ジョーティのレシピは、玉ねぎと青唐辛子をペーストにして炒めます。
  • ヨーグルトとケシの実:TV9テルグにパニ・CHが書いた村の作り方は、魚をヨーグルトに浸してから下味をつけ、ケシの実とココナッツのペーストと、シナモンやクローブを入れたマサーラーで煮ます。
  • 時間をおく:バヴァーニは作ってから3〜4時間後、パニ・CHは数時間後か翌日がおいしいとしています。

日本で選ぶ魚

  • コラミーヌ:ネッルールのプルスに使われる魚です。ムラリやラーム・ナラマネーニの記事は、どんな魚かを説明していません。この記事では、日本で買える次の魚で作ります。
  • サワラ:この記事の提案です。身がやわらかいので、骨つき・皮つきの厚めの切り身を選び、手順8のように混ぜずに鍋をゆすって煮ます。
  • ブリ:脂が多く、酸っぱい煮汁とよく合います。これもこの記事の提案です。切り身で、煮る時間はサワラと同じです。
  • マダイやスズキ:身の締まった白身の魚なら、皮つきの切り身で作れます。これもこの記事の提案です。身が薄い切り身は、手順8で煮る時間を6〜7分にします。

どの魚でも、手順10の確かめ方で火の通りを見てください。

手に入りにくい材料の代用

  • タマリンド:種なしのブロックがなければ、種つきのものを50g使います。手順2で、種もざるでこして除きます。
  • レッドチリパウダー:一味唐辛子を同じ量使えます。辛さを抑えたいときは、煮汁に入れる5gのうち2.5gを、カシュミーリー・チリパウダーかパプリカパウダーに替えます。
  • カレーリーフ:生の葉がなければ冷凍の葉を同じ枚数使います。乾燥した葉は香りが弱くなります。
  • フェヌグリーク:なければ省きます。アーンドラのプルスらしい、ほろ苦い香りは弱くなります。
  • マスタードシード:イエローマスタードシードでも作れます。
  • 太白ごま油:サラダ油を同じ量使えます。
  • 青唐辛子:ししとう3本で代用できます。辛みはほとんどなくなります。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日。バヴァーニやパニ・CHのレシピでも、時間をおいたほうがおいしいとしています。温め直すときは、魚が崩れないように鍋をゆすりながら温めます
  • 冷凍:魚の身が崩れやすくなるため、魚を入れる前の手順7まで終えた状態で1か月。解凍して煮立ててから、手順8を行います

南インドのほかのレシピ

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。