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ゴーングーラ・マトンGongura Mutton レシピ

గోంగూర మటన్ゴーングーラ・マタン

地域
南インド(アーンドラ・プラデーシュ、テランガーナ)
分量
4人分
公開
ステンレスの器に盛ったゴーングーラ・マトン。骨付きの羊肉が緑がかったこげ茶色のソースに沈み、カレーリーフと青唐辛子がのっている。奥にご飯

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ゴーングーラ・マトンは、ゴーングーラという酸っぱい葉野菜で羊や山羊の肉を煮込む、アーンドラ・プラデーシュとテランガーナの料理です。柔らかく煮た骨付きの肉に、生の葉をたっぷり加えて煮ます。葉はくたくたに柔らかくなって濃い緑になり、肉にからみます。

味の中心は、葉のはっきりした酸味と、たっぷりのにんにく、こしょう、唐辛子の辛さです。ここでは、アーンドラ・プラデーシュのグントゥールの作り方とされるレシピにならいます。コリアンダーや黒こしょうと一緒ににんにくを炒って挽いたマサーラーを最後に加え、表面に油が浮くまで煮上げます。

ゴーングーラ・マトンとは

テルグ語では「గోంగూర మటన్」と書きます。今回読んだテルグ語のテレビ局やニュースサイト、料理サイトの記事は、ほとんどがこの名前で作り方を紹介していて、後ろに「カレー」を付けた見出しもあります。マトンは英語から入った言葉です。テルグ語で肉を表す「マーンサム」を使って、ゴーングーラ・マーンサムと呼ぶこともあります。英語版ウィキペディアのゴーングーラの項は、ゴーングーラ・マーンサムを山羊肉(マトン)の料理として挙げています。英語版ウィキペディアの羊肉の項は、南アジアの多くの国では「マトン」という言葉が山羊肉に使われるとしています。日本では山羊肉が手に入りにくいので、この記事では羊肉で作ります。

ゴーングーラという葉

英語版ウィキペディアによれば、ゴーングーラは、ハイビスカスの仲間であるローゼルの変種です。タミル語ではプリッチャイ・キーライ、マラーティー語ではアンバーディーと呼ばれています。英語では「ソレル(sorrel)の葉」と訳されることがあり、サイラジャのレシピの見出しも「red sorrel leaves(赤いソレルの葉)」としています。

テルグ語のテレビ局TV9テルグのサイトにあるシャイク・マダール・サヘブの記事は、ゴーングーラを「アーンドラマータ(アーンドラの母)」と呼び、アーンドラの人びとに好まれている葉野菜で、テルグの料理に特別な位置を占めていると書いています。プンティクーラという別名も挙げています。ゴーングーラには赤と白の2種類があり、テルグ語の料理サイト、ヴィスマイ・フードは、赤いほうが酸味が強いとしています。英語版ウィキペディアも、茎の赤いものは茎の緑のものより酸っぱいとしています。

グントゥールと、二つの州の料理

ヴィスマイ・フードのレシピは、グントゥール式の昔ながらの作り方として紹介されています。同じページは、この料理はアーンドラでもテランガーナでも作られるが、アーンドラで作られることが多い、と書いています。料理ブログ「ヤミー・フード」のルブナー・カリームは、グントゥールでは質のよいゴーングーラがとれると書き、アーンドラのムスリムの結婚式の食事には、ビリヤーニーと一緒に出すゴーングーラ・マトンが欠かせない、としています。

一方、インドのニュースサイト、ワンインディアのテルグ語版でコリヴィ・ジャヤクマールが書いた記事は、ゴーングーラ・マトンをテランガーナの文化の一部とし、祭りやお祝いの日、日曜日に食べたくなる料理だと書いています。村ではいまも素焼きの鍋を薪の火にかけて作る、とも書いています。料理ブログ「サイルズ・フード」のサイラジャは、収穫祭サンクラーンティの3日目にあたるカヌマの日に、多くの家庭で作るごちそうだとしています。

今回読んだ情報源には、この料理がいつ、どこで始まったのかは書かれていませんでした。

この記事の配合

作り方は、ヴィスマイ・フードのテルグ語のレシピを土台にしました。羊肉を玉ねぎ、しょうが、にんにく、ターメリック、唐辛子と一緒に、水で1時間ほど柔らかく煮ます。そこに油の残りと生のゴーングーラの葉を加えて柔らかくなるまで煮て、刻んだにんにくと、炒って挽いたマサーラーを加え、ふたをして油が浮くまで煮ます。ETVバーラト(テルグ語版)の2026年の記事も同じ流れで、肉1kgの分量を半分にすると、マサーラーの中身と量、ゴーングーラの量、油の量が、ヴィスマイ・フードとほぼ同じになります。

マサーラーは、コリアンダー、クミン、シナモン、クローブ、黒こしょう、赤唐辛子を炒り、最後に皮をむいたにんにくの粒を加えて炒ってから挽いたものです。仕上げの青唐辛子は、ETVバーラトの記事にならいました。ヴィスマイ・フードは、水を入れて圧力鍋で煮てもこの味は出ないと書いているので、この記事でも圧力鍋を使わずに煮ます。ヴィスマイ・フードは、水1Lで、ふたをして中火で1時間ほど煮ます。この記事では、厚手の鍋にふたをしてごく弱火で煮るので、水が減りにくいと考え、水を600mlにしました。煮る時間の50〜60分も、ラムの肩肉を想定したこの記事の目安です。

ゴーングーラ・マトンのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 30分 加熱 1時間45分

スパイスの配合 4人分で計30.6g
  • コリアンダー10g
  • 赤唐辛子7.5g
  • 黒こしょう7.5g
  • クミン2.5g
  • シナモン2g
  • ターメリック0.7g
  • クローブ0.4g

肉を煮る

  • 羊肉(肩・骨付きぶつ切り)(マトンまたはラム)(楽天)500g
  • サラダ油45g(50ml)
  • 玉ねぎ(みじん切り)150g(中1個弱)
  • しょうが(すりおろし)(生をすりおろしたもの)10g(小さじ2)
  • にんにく(すりおろし)(生をすりおろしたもの)10g(小さじ2)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.7g(小さじ1/4)
  • カレーリーフ(Amazon|楽天)15枚
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)5g(小さじ2)
  • 塩10g(小さじ1と2/3)
  • 水600ml

炒って挽くマサーラー

  • コリアンダー(ホール)(Amazon|楽天)10g(大さじ2)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • シナモン(ホール)(スティック)(Amazon|楽天)5cm(2g)
  • クローブ(ホール)(Amazon|楽天)5本(0.4g)
  • 黒こしょう(ホール)(Amazon|楽天)7.5g(大さじ1)
  • 赤唐辛子(ホール)(乾燥したもの)(Amazon|楽天)5本(2.5g)
  • にんにく(皮をむいた粒のまま)30g(5〜6かけ)

ゴーングーラで仕上げる

  • ゴーングーラの葉(茎を除いた葉だけ。赤いゴーングーラ)250g
  • サラダ油45g(50ml)
  • にんにく(みじん切り)20g(大さじ2)
  • 青唐辛子(縦に切り目を入れる)2本(6g)

道具

  • 厚手の鍋(ふたつきで直径22cm前後)
  • 小さなフライパン(スパイスを炒る)
  • スパイスグラインダー(すり鉢でもよい)(Amazon|楽天)
  • 料理用温度計(肉に刺して中心の温度を測るもの)(Amazon|楽天)
  • 竹串

作り方

  1. ゴーングーラの葉を洗う

    ゴーングーラは茎から葉だけを摘み取り、250gを用意する。たっぷりの水に入れてゆすり、水を替えて2〜3回洗い、砂を落とす。ざるに上げて、しっかり水気をきる。

  2. 肉を切る

    羊肉500gは3〜4cm大に切り(骨付きは精肉店で切ってもらうとよい)、キッチンペーパーで水気をふく。小さく切りすぎると、長く煮るうちに縮んで小さくなりすぎる。生の肉をさわった手と包丁、まな板は、すぐに洗剤で洗う。

  3. 玉ねぎと香りの材料を炒める

    厚手の鍋にサラダ油45gを入れて中火で熱し、玉ねぎ150gを3〜4分、透き通るまで炒める。しょうが10g、にんにく10g、ターメリック0.7g、カレーリーフ15枚を加える。水分で油がはねるので、顔を離して入れる。1分ほど、生のにおいがなくなるまで炒める。

  4. 肉を加えて煮る

    羊肉を加え、中火で3分ほど、表面の色が変わるまで混ぜながら炒める。水600ml、レッドチリパウダー5g、塩10gを加えて混ぜ、強火にして煮立てる。ふたをしてごく弱火にし、15分ごとに底から混ぜながら、50〜60分煮る(ラムの肩肉の場合。この記事の目安)。

  5. マサーラーを炒って挽く

    肉を煮ているあいだに作る。換気扇を回す。小さなフライパンにコリアンダー10g、クミン2.5g、シナモン2g、クローブ5本、黒こしょう7.5g、赤唐辛子5本を入れ、油をひかずに弱火で4〜5分、ゆすりながら香りが立つまで炒る。こしょうと唐辛子の刺激のある煙が出るので、顔を近づけない。皮をむいたにんにく30gを加えて30秒炒り、火を止める。皿に移して冷まし、スパイスグラインダーで細かく挽く。にんにくの水分で、しっとりした粉になる。

  6. 肉の火の通りと柔らかさを確かめる

    いちばん大きい肉を1つ取り出し、骨の近くのいちばん厚いところに温度計を刺す(骨には当てない)。75℃以上になっていれば火は通っている。温度計がないときは、骨まで切って、中に赤い部分がないことを確かめる。あわせて竹串を刺し、すっと通れば煮え上がり。確かめた肉は鍋に戻す。硬ければふたをして10分煮て、同じように確かめる。鍋には煮汁が残っている状態にする。

  7. ゴーングーラの葉を煮る

    鍋にサラダ油45gを加え、水気をきったゴーングーラの葉250gを加える。葉にぬれが残っていると油がはねるので、顔を離して入れる。中火で8〜10分(この記事の目安)、焦げつかないよう底から混ぜながら、葉が濃い緑になり、くたくたに柔らかくなるまで煮る。

  8. マサーラーを加えて、油が浮くまで煮る

    にんにく(みじん切り)20gと、5のマサーラーを全部加えてよく混ぜる。ふたをして弱めの中火にし、焦げつかないよう3分ごとに底から混ぜながら、10〜15分煮る。表面に油が浮いてきたら煮上がり。

  9. 青唐辛子を加えて仕上げる

    青唐辛子2本を加えて混ぜ、1分煮て火を止める。

炊きたてのご飯に混ぜて食べます。ワンインディアの記事は、ご飯のほか、ローティーや、スパイスで香りをつけて炊いたバガーラー・ライスにも合うとしています。

料理科学:肉を先に柔らかく煮て、葉はあとから

肉が柔らかくなるには時間がかかる

羊の肩のようによく動かす部位は筋が多く、柔らかくなるまで時間をかけて煮る必要があります。手順4で、ゴーングーラを入れる前に、肉だけを水で50〜60分煮るのはそのためです。年をとった羊の肉(マトン)は、子羊の肉(ラム)より柔らかくなるまでに時間がかかるので、さらに長く煮ます(後半の「手に入りにくい材料の代用」を参照)。

ヴィスマイ・フードは、店ではマトンとゴーングーラを別々に作っておき、注文が入ってから合わせることが多いので、酸味が肉にしみこまず、肉の味がぼやける、と書いています。この記事では、柔らかく煮た肉と葉を、手順7と8で合わせて20分ほど一緒に煮ます。

中心の温度を確かめる

肉は中心までしっかり火を通す必要があります。厚生労働省は、食肉は中心部を75℃以上で1分間以上加熱することが重要だとしています。骨の近くは、熱がいちばん遅く届くところです。手順6で、いちばん大きい肉の骨の近くに温度計を刺して75℃以上になっているのを確かめ、そのあと手順7〜9で、さらに20分ほど煮ます。

煮た葉の色

ゴーングーラの葉は、煮ると鮮やかな緑が消えます。ルブナー・カリームも、ゴーングーラは煮ると濃い緑になると書いています。手順7で鮮やかな緑が消えて濃い緑になっても、失敗ではありません。底から混ぜて焦げつかせないようにしながら、葉がくたくたに柔らかくなるまで煮て、次の手順に進みます。

地域と家庭による違い

  • 葉をペーストにしてから加える:ETVバーラトの2023年の記事は、ゴーングーラをゆでてからミキサーにかけます。ワンインディアのジャヤクマールの記事と、ニュースサイトのビッグTVライブにインドゥ・キランが書いたグントゥール式のレシピは、葉を青唐辛子と一緒に油で炒めてからペーストにします。NTVテルグのシヴァ・ガネーシュの記事は、葉を青唐辛子とトマトと炒め、粗めのペーストにします。どれも、圧力鍋で煮た肉にあとから加えます。
  • 粉のスパイスで作る:テルグ語の新聞アーンドラ・ジョーティのサイトにあるレシピや、ビッグTVライブのレシピは、マサーラーを炒って挽かず、コリアンダーやクミンの粉、ガラム・マサーラー、レッドチリパウダーを使い、トマトも加えます。アーンドラ・ジョーティのレシピは、細かく刻んだ生の葉を、煮た肉に加えて弱火で10分煮ます。
  • 葉を広げて蒸らす:TV9テルグのアーナンド・Tの記事は、煮た肉の上にゴーングーラの葉を広げてふたをし、開けずに10分蒸らしてから混ぜます。汁はタマリンドで煮るプルスのようにはせず、薄すぎず濃すぎない、中くらいのとろみにする、としています。
  • けしの実やココナッツを使う:NTVテルグの記事は、肉をターメリック、塩、レモン汁で30分〜1時間おいてから煮ます。マサーラーには、コリアンダー、クミン、こしょうのほかに、けしの実や乾燥したココナッツ、メース、スターアニスも入ります。
  • ヨーグルトで下味をつける:サイラジャのレシピは、肉をヨーグルトとしょうが・にんにくで30分おいてから、圧力鍋で半分ほど火を通します。
  • ディルの葉を加える:ワンインディアのテルグ語版でボンマ・シヴァクマールが紹介する祭りの日のレシピは、圧力鍋で煮た肉にソーヤ・クーラ(ディルの葉)を加えて水分を飛ばし、そこにゴーングーラのペーストを加えます。
  • ほうれん草やギーを足す:ジャヤクマールの記事は、ほうれん草を少し加えると色と口当たりがよくなる、最後にギーを少し加えるとこくが出る、としています。また、何時間かおいたり、翌日に食べたりするほうがおいしいと言われている、とも書いています。

手に入りにくい材料の代用

  • ゴーングーラの葉:日本の一般的なスーパーではまず見かけません。インド食材店で探します。茎の緑の「白いゴーングーラ」しかないときは、ヴィスマイ・フードにならって、タマリンドで酸味を足します。ヴィスマイ・フードは量を書いていないので、量はこの記事の目安で、種なしのタマリンド5gを水15ml(大さじ1)でもみ出し、筋を除いて、手順7で葉と一緒に加えます。クックス・ハイドアウトのパーヴァニも、葉の酸味が足りないときはレモン汁かタマリンドで補うとしています。一方、TV9テルグのシャイク・マダール・サヘブの記事は、アーユルヴェーダの専門家の考えとして、タマリンドやレモンなどほかの酸っぱい材料をゴーングーラと一緒に煮ないよう勧めています。気になるときは、タマリンドを入れずに作ります。
  • ゴーングーラの缶詰:料理サイト「クックス・ハイドアウト」のパーヴァニは、インド食材店には加熱済みのゴーングーラの缶詰もあり、ピクルスの棚を探すとよい、と書いています。同じページによれば、缶詰には保存のために塩が入っています。使う量に含まれる食塩相当量を缶の表示で確かめ、手順4の塩10gから差し引きます。使う量はこの記事の目安で120g(生の葉250gを煮詰めたくらいの量)です。すでに火が通っているので、手順7では3〜4分、煮汁となじむまで煮れば十分です。ゴーングーラのピクルス(パッチャディ)とは別のものです。
  • ローゼルの葉:英語版ウィキペディアによれば、ゴーングーラはローゼルの変種です。ローゼルの葉が手に入れば使える可能性がありますが、この記事では試していません。
  • 羊肉(マトン・ラム):南アジアの多くの国では「マトン」は山羊肉を指しますが、この記事では羊肉で作ります。手順4の50〜60分は、ラムの肩肉を想定したこの記事の目安です。マトン(年をとった羊の肉)なら、1時間15分〜1時間30分煮ます(この記事の目安)。どちらも手順6の方法で確かめ、硬ければ10分ずつ足します。ヴィスマイ・フードもワンインディアのジャヤクマールの記事も、骨付きの肉を勧めています。
  • カレーリーフ:さわやかな香りのある、ミカン科の木の葉です。乾燥のものを同じ枚数使えます。香りは弱くなります。手に入らなければ省きます。
  • 赤唐辛子(ホール):日本の鷹の爪で代用するときは、辛みが強いので3本にします(この記事の目安)。
  • 青唐辛子:ししとうでは辛みが出ないので、手に入らなければ省きます。
  • しょうが・にんにく:チューブのものは塩分などを含むので、この記事では生をすりおろして使います。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて3日。温め直すときは、鍋に入れて水30mlを足し、弱めの中火で底から混ぜながら、肉の中心まで十分に温めます
  • 冷凍:1回分ずつ小分けにして1か月。冷蔵庫で解凍してから、冷蔵と同じように温め直します

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。