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メーティー・キーマーMethi Qeema レシピ

میتھی قیمہメーティー・キーマー

地域
パキスタン(パキスタン・北インド)
分量
4人分
公開
両手つきのステンレスの器に盛ったメーティー・キーマー。刻んだメーティーの葉が混ざったひき肉に、赤唐辛子と青唐辛子、シナモンとブラックカルダモンがのっている。奥に布にのせたチャパーティー

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メーティー・キーマーは、ひき肉をトマトとスパイスで炒め煮にし、刻んだメーティー(フェヌグリークの葉)を加えて仕上げる料理です。汁気はほとんどなく、ほろ苦い葉の香りが、脂のあるひき肉によく合います。パキスタンのウルドゥー語の新聞のレシピ欄にも、インドの料理家のサイトにも載っている、ひき肉のおかずです。

レシピは、パキスタンの新聞「デイリー・パーキスターン」のウルドゥー語のレシピを骨格にして、牛ひき肉で作ります。メーティーは塩水に15分浸けてから固く絞り、ひき肉を煮たあとに加えます。日本では生のメーティーが手に入りにくいので、乾燥したカスーリー・メーティーで作る方法も後半で紹介します。

メーティー・キーマーとは

ウルドゥー語では「میتھی قیمہ」と書きます。メーティーはフェヌグリーク、キーマーはひき肉のことです。キーマーという言葉については、キーマー・マタルの記事で紹介しています。

料理名の順番は情報源によって違います。デイリー・パーキスターンと、同じくパキスタンのウルドゥー語の新聞「エクスプレス」のレシピは、「メーティー・キーマー」の順で題をつけています。料理ブログ「ウィスク・アフェア」と、パキスタンの英字紙の料理サイト「フード・トリビューン」の英語のレシピもこの順です。インドの料理家サンジーヴ・カプールのサイトの英語のレシピは「キーマー・メーティー」です。この記事では、ウルドゥー語の2つの新聞にならって「メーティー・キーマー」と呼びます。パキスタンの英語のレシピは、キーマーをローマ字で Qeema とつづります。

葉を食べる「メーティー」

ウルドゥー語とヒンディー語の辞書サイト「レフター」は、メーティーを女性名詞とし、葉を野菜として料理する小さな植物と、その種子の二つの意味を載せています。ウルドゥー語の説明では、葉はそれだけで料理するほか、ほかの料理に香りをつけるのにも使うとしています。ヒンディー語版のウィキペディアも、葉は野菜のおかずに、種子はスパイスに使うと書いています。メーティー・キーマーのメーティーは葉のほうです。

ウィスク・アフェアのネーハー・マートゥルは、メーティー・キーマーを父親の得意料理として紹介しています。生のメーティーがたくさん出回る冬には、父親が毎シーズン少なくとも一度は作ってくれたと書いています。

牛のひき肉か、羊や山羊のひき肉か

デイリー・パーキスターンのレシピは、手順の中で牛のひき肉を使うと書いています。パキスタンの英字紙エクスプレス・トリビューンの料理サイト「フード・トリビューン」の、じゃがいもを入れたメーティー・キーマーも牛ひき肉です。一方、エクスプレスのレシピは、材料欄に「チョーテー・カー(小さいほうの)」ひき肉と書き、手順では山羊(バクラー)のひき肉としています。インドのサンジーヴ・カプールのレシピはマトンのひき肉、ウィスク・アフェアは山羊のひき肉です。

この記事では、デイリー・パーキスターンにならって牛ひき肉で作ります。羊のひき肉で作る方法は、後半の代用の節で紹介します。

この記事の配合

デイリー・パーキスターンのレシピは、油で玉ねぎを炒め、ホールのガラム・マサーラーとひき肉、しょうがとにんにくのペーストを加えて炒めます。トマトとパウダースパイスを加え、水を半カップ足して煮てから、刻んだ生のメーティーを加えます。最後に乾燥した赤唐辛子と青唐辛子を入れ、水分がなくなるまで弱火で炒め煮にする流れです。

この記事では、ここに次の点を加えました。

  • ホールスパイス:デイリー・パーキスターンは「ホールのガラム・マサーラー」とだけ書いて、中身を挙げていません。この記事では、サンジーヴ・カプールの乾燥メーティーのレシピからシナモンとクローブを、ウィスク・アフェアのレシピからグリーンカルダモンとブラックカルダモンを取りました。
  • コリアンダーパウダーとガラム・マサーラー:デイリー・パーキスターンにはありません。サンジーヴ・カプールの生のメーティーのレシピと、ウィスク・アフェアのレシピから取りました。
  • メーティーの量:デイリー・パーキスターンは、ひき肉700gに刻んだメーティー2カップです。ウィスク・アフェアは、ひき肉500gに、葉を約150g摘んで刻んだ2カップを使います。この記事は、ひき肉500gにメーティー150gにしました。
  • 塩水に浸ける:デイリー・パーキスターンは、メーティーの下ごしらえを書いていません。インドの料理サイト「ヘッバールズ・キッチン」のヒンディー語のレシピにならって、塩水に浸けてから絞ります。
  • 辛さ:デイリー・パーキスターンは、ひき肉700gにレッドチリパウダー小さじ2と1/2と、乾燥した赤唐辛子10〜12本を使います。この記事では、レッドチリパウダーを小さじ1、赤唐辛子を6本にしました。
  • レモン:デイリー・パーキスターンは、皮をむいたレモン2個を鍋に入れて煮ます。この記事では、サンジーヴ・カプールの生のメーティーのレシピのように、レモン汁を仕上げに加えます(ウィスク・アフェアは、ライム汁をメーティーと一緒に加えて5〜6分煮ます)。

メーティー・キーマーのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 30分(メーティーを塩水に浸ける時間を含む) 加熱 1時間

スパイスの配合 4人分で計14.8g
  • 赤唐辛子5.5g
  • コリアンダー4g
  • ターメリック1.5g
  • シナモン1g
  • ブラックカルダモン1g
  • ガラム・マサーラー1g
  • クローブ0.4g
  • グリーンカルダモン0.4g

メーティーの下ごしらえ

  • メーティー(生のフェヌグリークの葉)(太い茎を除いた、葉と柔らかい茎)150g
  • 水(メーティーを洗う。1回分)1L
  • 水(メーティーを浸ける)240ml
  • 塩(メーティーを浸ける塩水用)4g(小さじ2/3)

ホールスパイス

  • 植物油39g(大さじ3)
  • シナモン(ホール)(Amazon|楽天)2.5cm(1g)
  • クローブ(ホール)(Amazon|楽天)4個(0.4g)
  • グリーンカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)2粒(0.4g)
  • ブラックカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)1個(1g)

炒める

  • 玉ねぎ(薄切り)200g(中1個)
  • しょうが(すりおろし)10g(小さじ2)
  • にんにく(すりおろし)10g(小さじ2)
  • 牛ひき肉500g

パウダースパイス

  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
  • コリアンダーパウダー(Amazon|楽天)4g(小さじ2)
  • 塩8g(小さじ1と1/3)

煮る

  • トマト(粗みじん切り)250g(中2個)
  • 水120ml

メーティーを加える

  • 青唐辛子(縦に切り目を入れる)3本(9g)
  • 赤唐辛子(ホール)(乾燥したもの)(Amazon|楽天)6本(3g)

仕上げ

  • ガラム・マサーラー(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
  • レモン汁15ml(大さじ1)

道具

  • 厚手の鍋(ふたつき・直径22〜24cm)
  • 木べら
  • ボウル
  • ざる
  • 料理用温度計(なければひき肉の粒を割って確かめる)(Amazon|楽天)

作り方

  1. メーティーを洗う

    メーティーは根と太い茎を除き、葉と柔らかい茎を摘んで150gにする。ボウルに水1Lを張ってメーティーを入れ、ゆすって泥を落とし、ざるにあげる。水を替えて、ボウルの底に砂が残らなくなるまで2〜3回洗う。

  2. 塩水に浸けて絞る

    メーティーの水気を切り、ざく切りにする。ボウルに水240mlと塩4gを入れて溶かし、メーティーを浸けて15分おく。両手で固く握って水気を絞り、塩水は捨てる。

  3. ほかの材料を切る

    メーティーを浸けている間に、玉ねぎ200gを薄切り、トマト250gを粗みじん切りにする。青唐辛子3本は縦に切り目を入れる。グリーンカルダモン2粒はさやに切り目を入れ、ブラックカルダモン1個は軽くたたいて割る。

  4. ホールスパイスと玉ねぎを炒める

    厚手の鍋に植物油39gを中火で熱し、シナモン2.5cm、クローブ4個、グリーンカルダモン2粒、ブラックカルダモン1個を入れ、20〜30秒、香りが立つまで炒める。玉ねぎ200gを加え、ときどき混ぜながら10〜12分、きつね色になるまで炒める。

  5. ひき肉を炒める

    しょうが10gとにんにく10gを加えて30秒炒める。牛ひき肉500gを加え、木べらでかたまりをつぶして細かくほぐしながら、強めの中火で8〜10分炒める。肉から出た水分がとんで、全体が茶色く色づくまで炒め続ける。

  6. パウダースパイスと塩を加える

    弱めの中火にし、ターメリック1.5g、レッドチリパウダー2.5g、コリアンダーパウダー4g、塩8gを加える。粉が鍋底で焦げないように混ぜながら、1分炒める。

  7. トマトを炒める

    トマト250gを加える。熱い油に水分の多いトマトが入ると油がはねるので、鍋から顔を離して加える。中火で6〜8分、トマトが崩れて、油が鍋肌ににじみ出てくるまで炒める。

  8. 水を加えて煮る

    水120mlを加えて混ぜ、煮立ったらふたをして弱火で15分煮る。途中で1回、鍋底から混ぜる。

  9. メーティーを加える

    ふたを取り、絞ったメーティー、青唐辛子3本、赤唐辛子(ホール)6本を加えて混ぜる。ふたをせずに中火で6〜8分、ときどき鍋底から混ぜながら炒め煮にする。メーティーがしんなりして色が濃くなり、鍋底に汁気が残らず、油が表面ににじみ出てくればよい。

  10. ひき肉の火の通りを確かめる

    ひき肉の大きめの粒を2〜3個割り、中まで色が変わって赤い部分が残っていないことを確かめる。料理用温度計があれば、鍋の中央のひき肉に刺して75℃以上あることを確かめ、そのまま混ぜながら1分以上加熱する。足りなければ、混ぜながら2〜3分加熱して、もう一度確かめる。

  11. 仕上げる

    ガラム・マサーラー1gを加えて混ぜ、火を止める。レモン汁15mlを回しかけて混ぜる。ホールスパイスと赤唐辛子は、よけながら食べる。

サンジーヴ・カプールのカスーリー・メーティーのレシピはプルカー(直火でふくらませた全粒粉の薄焼きパン)と、フード・トリビューンのレシピはチャパーティーと一緒に食べるとしています。

生のメーティーの扱い

塩水に浸けて、苦みを和らげる

ヘッバールズ・キッチンのヒンディー語のレシピは、刻んだメーティーを塩を溶かした水に15分以上浸け、固く絞ってから使います。こうすると苦みが和らぐとしています。同じレシピは、葉だけを使い、根と茎は除くとしています。新鮮な葉を使わないと、筋っぽく苦くなるとも書いています。

塩水に浸けたメーティーはややしんなりして、絞ると水が出ます。手順2で汁を固く絞って捨てるので、塩水の塩気が鍋に入りすぎることもありません。

ひき肉を煮てから、最後に加える

デイリー・パーキスターンもウィスク・アフェアも、ひき肉に水を加えて火を通したあとで、メーティーを加えます。この記事の手順では、ひき肉は炒めたあと15分煮ます。刻んだ葉は、数分でしんなりします。

葉は加熱するとしんなりして、かさが大きく減ります。ボウルいっぱいのメーティーが、鍋の中ではひき肉にからむ程度の量になります。このとき葉から出た水が鍋にたまるので、手順9ではふたをせずに炒め煮にして、水分をとばします。デイリー・パーキスターンのレシピも、水分がなくなるまで弱火で炒め煮にします。

レモン汁は、サンジーヴ・カプールの生のメーティーのレシピのように、仕上げに加えます。

ひき肉は中まで火を通す

厚生労働省は、ひき肉で作る料理では、肉に付いている病原体が中心部まで入ってしまうので、外側が焼けていても中まで火を通すことが大切だとしています。

メーティー・キーマーは、ほぐしたひき肉を炒めてから汁の中で15分煮て、さらに炒め煮にするので、ふつうは中まで火が通ります。ただ、手順5でかたまりが残ると、その中心が生に近いまま残ることがあります。手順5でかたまりをよくつぶし、手順10で大きめの粒を割って確かめます。温度計を使うときは、厚生労働省が、多くの病原体が死滅する目安としている、中心部75℃で1分以上の加熱を確かめます。

地域や家庭による違い

今回読んだレシピには、次のような違いがありました。

  • メーティーをトマトと一緒にすりつぶす:サンジーヴ・カプールの生のメーティーのレシピは、トマトと青唐辛子とメーティーを粗くすりつぶし、ひき肉に加えて煮ます。ブナー・マサーラー130gも加えます(ページに中身の説明はありません。ブナーは「炒めた」という意味です)。仕上げはミントの葉とレモン汁です。
  • 乾燥したメーティーとヨーグルト:サンジーヴ・カプールのもう一つのレシピは、生の葉を使わず、カスーリー・メーティー小さじ3でひき肉を煮ます。仕上げに、から煎りしてもみくだいたカスーリー・メーティー小さじ1を加えます。ヨーグルトを1カップ加えて煮るのも特徴です。
  • 圧力鍋で煮る:ウィスク・アフェアのレシピは、マスタードオイルでホールスパイスと玉ねぎを炒め、ヨーグルトを加えて、ひき肉を圧力鍋で煮ます。圧力が下がってからメーティーを加え、5〜6分煮ます。
  • レバーと一緒に:エクスプレスの「ブナー・フワー・メーティー・キーマー」(炒めたメーティー・キーマー)は、山羊のひき肉400gにレバー200gを合わせ、タワー(平たい鉄板)で炒めます。メーティーは、最後にカスーリー・メーティー大さじ1を混ぜるだけです。
  • じゃがいもを入れる:フード・トリビューンのレシピは、牛ひき肉1kgにじゃがいも500gを加え、乾燥したメーティーの葉大さじ1〜2で香りをつけます。

手に入りにくい材料の代用

  • 生のメーティー(カスーリー・メーティーで作る):カスーリー・メーティーは、メーティーの葉を乾燥させたものです。ウィスク・アフェアは、刻んだ生のメーティー2カップの代わりに、カスーリー・メーティー1/2カップを水に15分浸け、絞って使えるとしています。この記事では、カスーリー・メーティー8g(大さじ8、1/2カップ)を水200mlに15分浸け、両手で固く絞ります。手順1と2は行いません。手順9で、生のメーティーの代わりに加え、ふたをせずに中火で3〜4分、汁気がなくなるまで炒め煮にします。塩は手順6の8gのままにします。ウィスク・アフェアは、味が少し変わるとしています。生の葉のようなかさはなく、香りの強い仕上がりになります。カスーリー・メーティーはとても軽いので、重さで量ると分量がぶれません。
  • 冷凍のメーティー:日本のインド食材店では、冷凍の刻んだメーティーが売られていることがあります。ウィスク・アフェアは、冷凍のメーティーなら生の半量を使うとしていますが、体積か重さかは書かれていません。この記事では、冷凍のメーティーを冷蔵庫で解凍して水気を固く絞り、生と同じ重さの150gを目安にします。冷凍のメーティーの量を重さで示した情報源は見つからなかったので、解凍した葉の香りを見て加減してください。手順2の塩水に浸けるところから同じように使います。
  • 牛ひき肉:ラムひき肉500gで同じように作れます。サンジーヴ・カプールやウィスク・アフェアのレシピのように、羊や山羊の香りのある仕上がりになります。
  • ブラックカルダモン:燻したような香りのある大きなカルダモンです。省いても作れます。
  • 赤唐辛子(ホール):省いても作れます。辛さが穏やかになります。
  • レッドチリパウダー:一味唐辛子を同じ量使います。日本で「チリパウダー」として売られているものには、オレガノなどを混ぜたミックススパイスもあるので、原材料が唐辛子だけのものを選びます。
  • 青唐辛子:手に入らないときは省き、手順6で一味唐辛子0.5g(小さじ1/4)を足します。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日
  • 冷凍:1か月。温め直すときは、鍋に入れて水30mlを足し、混ぜながら中火で中心まで十分に温めます

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。