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レヘスニー・チキンLehsuni Chicken レシピ

लहसुनी चिकनレヘスニー・チキン

地域
北インド(北インド)
分量
4人分
公開
鉄のカラーイーに盛ったレヘスニー・チキン。汁気を飛ばした骨付きの鶏肉に、丸ごとのにんにくと焼き色のついた薄切りのにんにく、輪切りの青唐辛子、刻んだパクチーがのっている。奥にローティー

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レヘスニー・チキンは、にんにくをたっぷり使って、骨付きの鶏肉をバターとギーで汁気がなくなるまで煮る北インドの料理です。名前は「にんにくの効いた鶏」という意味です。トマトは使わず、ヨーグルトと玉ねぎとスパイスの漬けだれが、そのまま鶏肉にからむソースになります。

にんにくは3通りに使います。すりおろして漬けだれに、丸ごとのまま鍋に、薄切りにして仕上げのタルカー(熱した油脂でにんにくやスパイスを炒め、料理に回しかけること)にします。同じにんにくでも、切り方と入れる時期で、香りの出方が変わります。

レヘスニー・チキンとは

ヒンディー語では「レヘスニー・チキン」(लहसुनी चिकन)と書きます。レヘスンはにんにくのことで、レヘスニーは「にんにくの効いた」という意味です。料理ブログ GoSumItUp のスミット・マルホートラも、Lehsuni や Lassoni は「にんにくの効いた」という意味だと書いています。

呼び名と表記

今回読んだヒンディー語の鶏料理のレシピは2件で、どちらもレシピ投稿サイト Cookpad のヒンディー語版に載ったものです。2件とも、料理名を上と同じ綴りで書いています。ローマ字の書き方はいくつかあり、Cookpad の1件と GoSumItUp、インドのレシピ投稿サイト BetterButter は Lehsuni、Cookpad のもう1件は Lahsuni、インドの料理家サンジーヴ・カプールは Lasooni と書いています。GoSumItUp は、Lasooni も並べて書いています。この記事では、今回読んだ鶏料理のページの見出しでいちばん多かった Lehsuni にしました。

インドのレシピサイト、ヘッバールズ・キッチンのヒンディー語版は、にんにくのパニール(インドのチーズ)のカレーの見出しに、「ラスーニー・パニール」と「レヘスニー・パニール」の両方の名前を並べています。にんにくの効いたダール(豆の煮込み)は「ラスーニー・ダール・タルカー」と呼び、同じページで「にんにくのダール・タルカー」とも言い換えています。レヘスニーやラスーニーは、鶏肉にかぎらず、パニールや豆の料理にも使われる言葉です。

どこの料理か

今回読んだ情報源には、この料理がいつ、どこで生まれたのかを書いたものはありませんでした。GoSumItUp は、にんにくのティッカーをパンジャーブ料理に分類しています。Cookpad の2件の作り手は、所在地をパティヤーラー(パンジャーブ州)と、ブクサル(ビハール州)としています。ヘッバールズ・キッチンは、にんにくのパニールのカレーを、北インドの古典的なカレーとして紹介しています。

パキスタンのテレビ局マサーラーTVのサイトにも、料理家リダー・アーフターブの「ムルグ・ラサニー」(Murgh Lasani)という名前のにんにくの鶏料理があります(下の「作り手による違い」を参照)。

この記事の配合

Cookpad の shrishikha のレシピを骨組みにしました。鶏肉をヨーグルトと玉ねぎのペースト、しょうが・にんにく、粉のスパイス、レモン汁、温めたギーに漬けます。バターとギーでクミン(ホール)とにんにくを炒めてから、鶏肉を加えて火を通し、最後に別の鍋のギーでにんにくと青唐辛子を熱して回しかけます。

このレシピは、鶏肉1kgに、バターとギーをそれぞれ100g使います。この記事では油脂を減らし、鶏肉800gに、ギーとバターを合わせて66gにしました。shrishikha のレシピの3分の1ほどで、カプールの「ラスーニー・ムルグ」(骨付きの鶏肉750gに、マスタードオイル大さじ2とバター大さじ1)よりは少し多い量です。漬けだれのクミンパウダーは、カプールのレシピから足しています。

shrishikha のレシピには、市販の配合スパイス「チキン・マサーラー」が50g入ります。中身が商品によって違うので、この記事では使わず、ガラム・マサーラーとコリアンダー、クミンで組み立てています。にんにくは、shrishikha のレシピの5片より多く、すりおろし15gに、丸ごと6片と薄切り4片を加えています。

shrishikha のレシピには、鶏肉を炒めて煮る時間が書かれていません。この記事の炒める時間、煮る時間、煮詰める時間は、情報源にない、この記事の目安です。カプールのレシピは水を加えてから8〜10分、BetterButter のレシピはふたをして15分煮ます。この記事は骨付きの鶏もも肉なので、それより長めに煮て、温度計で確かめてから煮詰めます。

レヘスニー・チキンのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 2時間20分(漬け込みを含む) 加熱 45分

スパイスの配合 4人分で計13.5g
  • コリアンダー4g
  • クミン4g
  • 赤唐辛子2g
  • ガラム・マサーラー2g
  • ターメリック1.5g

鶏肉の下味

  • 骨付き鶏もも肉(ぶつ切り。皮なし)800g
  • プレーンヨーグルト100g
  • 玉ねぎ(すりおろし)100g(中1/2個)
  • にんにく(すりおろし)15g(大さじ1)
  • しょうが(すりおろし)10g(小さじ2)
  • ターメリックパウダー(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • コリアンダーパウダー(Amazon|楽天)4g(小さじ2)
  • クミンパウダー(Amazon|楽天)2g(小さじ1)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)2g(小さじ3/4)
  • ガラム・マサーラー(Amazon|楽天)2g(小さじ1)
  • レモン汁10ml(小さじ2)
  • 塩4.5g(小さじ3/4)
  • ギー(溶かして漬けだれに混ぜる)(Amazon|楽天)13g(大さじ1)

炒め煮

  • ギー(Amazon|楽天)13g(大さじ1)
  • 食塩不使用バター20g
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)2g(小さじ1)
  • にんにく(丸ごと)(皮をむく)6片(30g)
  • 湯100ml
  • 塩1.5g(小さじ1/4)

にんにくのタルカー

  • ギー(Amazon|楽天)20g(大さじ1と1/2)
  • にんにく(薄切り)(皮をむく)4片(20g)
  • 青唐辛子2本(6g)

仕上げ

  • パクチー(コリアンダーの葉)10g

道具

  • カラーイー(鍋に合うふたも使う。厚手の鍋か、直径24〜26cmの深めのフライパンでもよい)(楽天)
  • 小さなフライパン(タルカー用。小鍋でもよい)
  • 料理用温度計(肉に刺して中心の温度を測るもの)(Amazon|楽天)

作り方

  1. 鶏肉に下味をつける

    骨付き鶏もも肉800gをキッチンペーパーでふき、水気を取る。身の厚いところに、骨に届くくらいの切り込みを2本ずつ入れる。ボウルにプレーンヨーグルト100g、玉ねぎ(すりおろし)100g、にんにく(すりおろし)15g、しょうが(すりおろし)10g、ターメリックパウダー1.5g、コリアンダーパウダー4g、クミンパウダー2g、レッドチリパウダー2g、ガラム・マサーラー2g、レモン汁10ml、塩4.5gを入れて混ぜる。ギー13gを小さな器で溶かし、少し冷まして加え、混ぜる。鶏肉を加えてよくもみ込み、ふたをして冷蔵庫で1〜2時間おく。生の鶏肉をさわった手と包丁、まな板は、すぐに洗剤で洗う。

  2. にんにくと薬味を用意する

    鶏肉を漬けている間に、にんにく(丸ごと)6片の皮をむき、根元の固いところを切り落とす。切らずに丸ごと使う。にんにく(薄切り)用の4片は皮をむき、厚さ1〜2mmにそろえて薄切りにする。青唐辛子2本はへたを取って小口切りにする。パクチー10gは刻む。

  3. クミンと丸ごとのにんにくを炒める

    換気扇を回す。カラーイーにギー13gと食塩不使用バター20gを入れ、弱めの中火にかける。バターが溶けたらクミン(ホール)2gを入れ、細かい泡が立って香りが出るまで20〜30秒熱する。にんにく(丸ごと)6片を加えて弱火にし、ときどき転がしながら2〜3分、表面がうっすら色づくまで炒める。

  4. 鶏肉を漬けだれごと炒める

    鶏肉を漬けだれごと加える。熱い油に水分の多い漬けだれが入るので、油はねに気をつけ、顔を離して入れる。強めの中火にし、上下を返しながら10分、漬けだれの水分がとんで、鍋の縁に油がにじむまで炒める。鍋底にこびりつき始めたら、木べらでこそげて混ぜる。

  5. 湯を加えて煮る

    湯100mlと塩1.5gを加え、鍋底をこそげて煮立てる。弱めの中火にしてふたをし、20分煮る。途中で2回、鍋底から混ぜる。

  6. 鶏肉の火の通りを確かめる

    いちばん大きい1切れを取り出し、骨の近くのいちばん厚いところに温度計を刺す(先を骨に当てない)。75℃以上あればよい。温度計がないときは、骨まで切り込みを入れ、身に生の透明感がなく、出てくる汁が透明なことを確かめる。色だけでは確実に判断できないので、迷ったら煮足す。足りなければ鍋に戻し、ふたをして弱めの中火で3分ずつ煮て、そのつど確かめる。

  7. 汁気を飛ばす

    ふたを取り、中火にする。鍋底から混ぜながら4〜5分、汁気がほとんどなくなり、マサーラー(スパイスのソース)が鶏肉にからんで、表面に油が分かれて見えてくるまで煮詰める。丸ごとのにんにくは崩さないように混ぜる。火を止めて器に盛る。

  8. にんにくのタルカーを作る

    小さなフライパンにギー20gを入れて弱めの中火で熱し、にんにく(薄切り)20gを入れる。混ぜながら1〜2分、薄いきつね色になるまで炒める。色づき始めると早いので、そばを離れない。青唐辛子6gを加えて10秒混ぜ、火から下ろす。青唐辛子の水分ではねるので、顔を離す。

  9. タルカーを回しかけて仕上げる

    すぐにタルカーをギーごと、器の鶏肉の上に回しかける。ジュッと音を立てて油がはねるので、顔を近づけない。パクチー10gを散らす。

ローティー(全粒粉の薄焼きパン)やパラーター(全粒粉の層になった焼きパン)と一緒に、熱いうちに食べます。丸ごとのにんにくは柔らかく煮えているので、鶏肉と一緒に食べられます。

にんにくは切り方で香りが変わる

すりおろすと、香りと刺激が強く出る

にんにくは、すりおろすと、ツンとした香りと刺激が強く出ます。手順1で、にんにくをすりおろして漬けだれに入れるのは、この強い香りを、鶏肉にからむ漬けだれに移すためです。

丸ごと使うと、刺激は控えめになる

切らずに丸ごと使うと、刺激は穏やかです。手順3で、丸ごとのにんにくを切らずに油に入れ、そのまま鶏肉と一緒に煮るのはそのためです。にんにくは柔らかく煮えて、ほっくりとした具になります。すりおろしたにんにくの強い香りと、丸ごとのにんにくの穏やかな味が、同じ鍋に入ります。

薄切りは最後に、薄いきつね色まで

仕上げのタルカーには、薄切りのにんにくを使います。ヘッバールズ・キッチンのヒンディー語のレシピは、にんにくのチャトニーではにんにくを弱火で、にんにくのパニールのカレーのタルカーでは油で、黄金色がかった茶色になるまで炒めるとしています。この記事では、薄切りは色づくのが早いので、手順8で弱めの中火にし、薄いきつね色で青唐辛子を入れて火から下ろします。厚さを1〜2mmにそろえて切るのは、色づきをそろえるためです。

タルカーは、煮込まずに最後に回しかけます。鶏肉と一緒に煮ないので、薄いきつね色に炒めたにんにくを、そのまま料理の上にのせられます。

料理科学:骨の近くで温度を測ってから煮詰める

アメリカ農務省(USDA)の食品安全検査局は、鶏肉はどの部分も、食品用の温度計で測って74℃(165°F)以上にすることを、安全な最低の中心温度としています。この記事では余裕をみて、75℃以上を目安にします。骨付きの鶏肉なので、この記事では、骨の近くのいちばん厚いところで、先を骨に当てずに測ります。

手順6で、ふたを取って煮詰める前に温度を測るのは、汁気が少なくなってから煮足すと、鍋底が焦げつきやすいからです。湯が残っているうちに確かめて、足りなければふたをして煮足します。

USDA は同じページで、安全に火が通った鶏肉でも、色は白からピンク、薄い茶色までさまざまだとし、温度計で確かめるよう勧めています。若い鶏では、骨とそのまわりの肉が暗い色になることもあり、これは見た目だけの問題だそうです。ターメリックと唐辛子の色がついたマサーラーの中では、身の色はなおさら見分けにくくなります。

作り手による違い

今回読んだ情報源だけでも、同じ名前で作り方にいろいろな違いがありました。

  • 串に刺してグリルで焼く:Cookpad のグルプリート・カウルの「レヘスニー・グリルド・チキン」は、鶏肉3kgに、にんにくのペースト1カトーリー(小さな器1杯)、ヨーグルト1カトーリー、ベサン(ひよこ豆の粉)大さじ3、青唐辛子のペーストなどをからめて30分おき、串に刺してグリルで焼きます。GoSumItUp のティッカーも、水切りヨーグルトとにんにくに漬けた骨なしの鶏肉を焼きます。焼く作り方は、このサイトのティッカーの記事に近いものです。
  • 玉ねぎとトマトのカレー:カプールの「ラスーニー・ムルグ」は、マスタードオイルを煙が出るまで熱して玉ねぎをきつね色に炒め、トマトを加えたマサーラーで鶏肉を煮ます。仕上げに揚げたにんにくを混ぜ、さらに上に散らします。
  • 油を使わずに煮る:BetterButter のマーンシー・カティヤールのレシピは、鶏肉500gに、にんにく22〜24片をしょうがや水切りヨーグルトと一緒にすりつぶして漬け、油をひかずにフッ素樹脂加工の鍋で煮て、汁気を飛ばします。タンドゥーリー用の赤い色素も入れます。
  • パキスタンのムルグ・ラサニー:マサーラーTVのリダー・アーフターブのレシピは、骨なしの鶏肉に、マスタードシード、フェンネル、ニゲラの種と、つぶしたにんにく、青唐辛子のペーストをからめて油で火を通します。ヨーグルト、マヨネーズ、ケチャップ、レモン汁を加えて煮て、バターで炒めたにんにくと青唐辛子をのせます。

手に入りにくい材料の代用

  • ギー:食塩不使用バターを溶かして使います。バターは乳の成分が焦げやすいので、手順8のタルカーは弱火にします。
  • レッドチリパウダー:一味唐辛子1.5g(小さじ3/4)で代用できます。
  • 青唐辛子:ししとう2本で代用できます。辛みはほとんどなくなります。
  • カラーイー:厚手の鍋か、直径24〜26cmの深めのフライパンで作れます。
  • 骨付きの鶏もも肉のぶつ切り:骨なしの鶏もも肉で作るときは、600gを4〜5cm角に切り、手順5で煮る時間を12分にします。塩は、骨付きで作るときと同じ量です。

保存

  • 冷蔵:タルカーをかける前の状態で保存容器に入れて2日。ふたをして弱めの中火で、ときどき混ぜながら、鶏肉の中心が75℃になるまで温め直し、そのつどタルカーを作ってかけます
  • 冷凍:タルカーをかける前の状態で冷まし、保存容器に入れて1か月。冷蔵庫で解凍し、冷蔵と同じように温め直してから、手順8と9を行います

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。