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マタル・マシュルームMatar Mushroom レシピ

मटर मशरूमマタル・マシュルーム

地域
北インド(北インド)
分量
4人分
公開
ステンレスの器に盛ったマタル・マシュルーム。オレンジ色のグレービーにマッシュルームとグリーンピースが入り、刻んだパクチーとカスーリー・メーティーが散っている。奥に重ねた薄焼きパン

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マタル・マシュルームは、マッシュルームとグリーンピースを、玉ねぎとトマトのペーストで煮た北インドの料理です。カシューナッツのペーストでとろみとこくをつけ、仕上げにカスーリー・メーティー(乾燥したフェヌグリークの葉)の香りを添えます。ローティー(全粒粉の薄焼きパン)やナーンに合わせるおかずです。

レシピは、ヒンディー語のレシピサイト「ヘッバールズ・キッチン」の作り方を骨格にしています。玉ねぎとトマトを炒めてから冷まし、水を加えずにペーストにします。マッシュルームは先に強めの中火で焼いて取り出しておき、最後にグリーンピースと一緒に戻して短く煮ます。日本のスーパーで買えるマッシュルームで、そのまま作れます。

マタル・マシュルームとは

ヒンディー語では「मटर मशरूम」と書きます。マタルはエンドウ豆、つまりグリーンピースのことです。マシュルームは英語の mushroom から来た言葉で、ヒンディー語でもそのまま使われています。順番を入れ替えて「マシュルーム・マタル」とも呼ばれます。

きのこを表すヒンディー語

ヒンディー語版のウィキペディアは、食べられるきのこを「クンビー」と呼ぶと書いています。インドの料理家タルラー・ダラールのサイトのヒンディー語のページは、見出しで、きのこを「マシュルーム」「ククルムッター」「クーンブ」と並べて書いています。同じページで紹介しているマタルとのレシピの名前は「ディングリー・マタル」です。同じサイトの英語のレシピも、この料理を「マタル・ディングリー」の名前で載せています。

北インドの家庭のおかず

ヘッバールズ・キッチンは、この料理を北インド料理、パンジャーブ料理に分類しています。そのうえで、人気のマタル・パニール(グリーンピースとインドの生チーズの煮込み)とほぼ同じ料理で、パニールをボタンマッシュルームに替えたものだと説明しています。同じサイトのマッシュルームのカレーのレシピにも、マシュルーム・マタルにするならグリーンピースを加えるように、と書かれています。料理家クナール・カプールは、インドの家庭で行事のときに作られる、特別でぜいたくなサブズィー(野菜のおかず)の一つとして紹介しています。

今回読んだ情報源には、いつ、誰が考えた料理なのかを書いたものはありませんでした。

インドのボタンマッシュルーム

日本のスーパーに並ぶ白いマッシュルームは、ボタンマッシュルームと呼ばれる種類です。ヒンディー語版のウィキペディアによると、世界で最も多く作られているきのこで、インドの平野部では11月から2月にかけて栽培されます。同じ項目は、栽培の技術を学べる場所として、ヒマーチャル・プラデーシュ州ソーランのチャンバーガートにあるきのこの研究機関を挙げています。ヘッバールズ・キッチンは、マタル・マシュルームには小さくて柔らかいボタンマッシュルームを使うよう勧めています。

インドの環境誌「ダウン・トゥ・アース」は、1994年の記事で、インドのきのこの生産量が1970年の約100トンから、記事の当時で年2万5000トンに増え、都市の八百屋でふつうに買えるようになったと伝えています。ヒンディー語版のウィキペディアによると、ヒマーチャル・プラデーシュ、ジャンムー・カシミール、ウッタラーカンドの高い山では、グッチ(アミガサタケ)と呼ばれる野生のきのこが採られています。

マタル・マシュルームのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 20分(カシューナッツを湯に浸す15分を含む) 加熱 40分

スパイスの配合 4人分で計12.9g
  • カシュミーリー・チリ3.8g
  • クミン2g
  • コリアンダー2g
  • ターメリック1.5g
  • 黒こしょう1.3g
  • シナモン1g
  • カスーリー・メーティー0.5g
  • ガラム・マサーラー0.5g
  • テージ・パッター0.3g

玉ねぎとトマトのペースト

  • 植物油(サラダ油など)9g(小さじ2)
  • 玉ねぎ(みじん切り)150g(中3/4個)
  • しょうが(すりおろし)5g(小さじ1)
  • にんにく(すりおろし)10g(小さじ2)
  • トマト(ざく切り)250g(中2個弱)

カシューナッツのペースト

  • カシューナッツ(素焼き・食塩不使用)(Amazon|楽天)20g(約13粒)
  • 湯60ml

マッシュルームを焼く

  • マッシュルーム(白またはブラウン。小ぶりのもの)300g
  • 植物油(サラダ油など)13g(大さじ1)
  • 塩3g(小さじ1/2)
  • 黒こしょう(ホール)(粗くつぶす)(Amazon|楽天)1.3g(小さじ1/2)

ホールスパイス

  • 植物油(サラダ油など)13g(大さじ1)
  • テージ・パッター(インドのベイリーフ)(Amazon|楽天)1枚(0.3g)
  • シナモン(ホール)(スティック)(Amazon|楽天)2.5cm(1g)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)2g(小さじ1)

パウダースパイス

  • ターメリックパウダー(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • カシュミーリー・チリパウダー(Amazon|楽天)3.8g(小さじ1と1/2)
  • コリアンダーパウダー(Amazon|楽天)2g(小さじ1)

煮る

  • 水300ml
  • グリーンピース(冷凍なら凍ったまま)120g
  • 塩6g(小さじ1)

仕上げ

  • カスーリー・メーティー(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1と1/2)
  • ガラム・マサーラー(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)
  • パクチー(コリアンダーの葉)(みじん切り)6g(大さじ3)

道具

  • ハンドブレンダー(ミキサーでもよい)(Amazon|楽天)
  • 深めのフライパン(直径26cm前後。ふたつきのもの)

作り方

  1. カシューナッツを湯に浸す

    カシューナッツ20gを湯60mlに15分浸す。その間に、玉ねぎ150gをみじん切りに、トマト250gをざく切りにする。

  2. 玉ねぎとトマトを炒める

    フライパンに植物油9gを中火で熱し、玉ねぎを4〜5分、しんなりして縁が薄く色づくまで炒める。しょうが5gとにんにく10gを加えて1分炒め、トマトを加える。熱い油に水分の多いトマトが入ると油がはねるので、フライパンから顔を離して入れる。ときどき混ぜながら6〜8分、トマトがくずれてどろりとするまで炒める。

  3. ペーストにする

    炒めた玉ねぎとトマトを容器に移して10分ほど冷まし、水を加えずにハンドブレンダーでなめらかなペーストにする。熱いままかけると中身が飛び散ることがあるので、冷ましてからかける。カシューナッツも浸した湯60mlごと別の容器でなめらかなペーストにする。フライパンはキッチンペーパーでさっとふく。

  4. マッシュルームの下ごしらえ

    マッシュルーム300gの汚れはキッチンペーパーでふき取る。落ちない汚れがあれば水でさっと洗い、すぐにキッチンペーパーで水気をよくふく。石づきの黒ずんだところを薄く切り落とし、4つ割りにする。

  5. マッシュルームを焼いて取り出す

    フライパンに植物油13gを強めの中火でよく熱し、マッシュルームを切り口を下にして重ならないように広げる。表面に水気が残っていると油がはねるので、フライパンから顔を離して入れる。触らずに2分焼き、塩3gと黒こしょう1.3gを振って、混ぜながら1〜2分、全体の色が変わって焼き色がつくまで焼く。フライパンが直径24cmより小さいときは、油、マッシュルーム、塩、黒こしょうを半量ずつにして、2回に分けて焼く。くずさないように皿に取り出し、出た汁も取っておく。

  6. ホールスパイスを炒める

    同じフライパンに植物油13gを中火で熱し、テージ・パッター1枚、シナモン2.5cm、クミン(ホール)2gを入れる。クミンが泡立って香りが立つまで、20〜30秒炒める。

  7. パウダースパイスとペーストを炒める

    弱火にし、ターメリックパウダー1.5g、カシュミーリー・チリパウダー3.8g、コリアンダーパウダー2gを加え、焦がさないように混ぜながら10〜15秒炒める。すぐに玉ねぎとトマトのペーストを加えて中火に戻す。ふつふつとはねるので、ふたを半分ずらしてのせる。ときどき混ぜながら5〜6分、ぽってりとして縁から油がにじみ出るまで炒める。

  8. カシューナッツのペーストを加える

    カシューナッツのペーストを加え、鍋底に焦げつかないように混ぜながら1分炒める。

  9. グリーンピースとマッシュルームを煮る

    水300mlを加えて混ぜ、煮立てる。グリーンピース120g、焼いたマッシュルームを出た汁ごと、塩6gを加えて静かに混ぜる。ふたをして弱めの中火で5分、豆が柔らかくなるまで煮る。とろみがゆるければ、ふたを外して1〜2分煮詰める。

  10. 仕上げる

    火を止め、カスーリー・メーティー0.5gを手のひらでもみながら加え、ガラム・マサーラー0.5gとパクチー6gを加えて混ぜる。テージ・パッターとシナモンは食べないので、よけて盛りつける。

ローティーやナーン、クルチャ(発酵生地の平たいパン)、ご飯を添えて食べます。

料理科学:マッシュルームを先に焼いて、取り出しておく理由

重ねずに、触らずに焼く

マッシュルームは、加熱すると水分が出てきます。ヘッバールズ・キッチンのマッシュルームのカレーのレシピも、刻んだマッシュルームをグレービーに入れてふたをし、マッシュルームから水分が出るまで煮ています。

フライパンにマッシュルームを詰め込むと、出てきた水分がたまり、温度は水が沸く100℃前後にとどまります。水分がたまったままでは焼き色がつきにくく、焼くというより蒸し煮になります。

手順5で、よく熱したフライパンにマッシュルームを重ならないように広げ、2分触らずに焼くのはそのためです。クナール・カプールのレシピも、強火で熱した油にマッシュルームを入れて2分ほど触らずに焼き、バターを加えてさらに焼きます。洗ったときは、焼く前に水気をよくふいておきます。

最後に戻して、短く煮る

この記事では、ヘッバールズ・キッチンのレシピにならい、焼いたマッシュルームをいったん取り出し、ペーストを煮詰めたあとで戻して5分だけ煮ます。クナール・カプールも、マッシュルームを別に水でゆでると風味が落ちるとして、強火で焼くよう勧めています。焼いたときに出た汁も、捨てずに一緒に戻します。

地域や家庭による違い

今回読んだレシピだけでも、作り方には次のような違いがありました。

  • マッシュルームの洗い方:タルラー・ダラールのヒンディー語のページは、きのこを温かい湯に2分浸すと、柔らかくなって汚れも落ちやすいとしています。クナール・カプールは、マッシュルームに水を振ってマイダ(精製した小麦粉)でこすってから洗います。
  • ヨーグルトとホールスパイス:クナール・カプールとタルラー・ダラールのレシピは、ヨーグルトを少し加えます。どちらもホールスパイスにブラックカルダモンを加え、クナール・カプールはグリーンカルダモンとクローブも使います。クナール・カプールは、炒めた玉ねぎとトマトをペーストにしたカレーを作り、焼いたマッシュルームとグリーンピースにかけて仕上げます。
  • 軸でとったスープ:シェフのランヴィール・ブラールは、マッシュルームの軸をバターで炒め、黒こしょうやコリアンダー、カルダモンと煮てスープをとり、ヨーグルトを加えてグレービーに使います。レーズンも加えます。
  • 圧力鍋で煮る:料理家サンジーヴ・カプールのレシピの一つは、すりおろした玉ねぎとトマトを炒めてから、グリーンピースとマッシュルームと水を加えて圧力鍋で煮ます。カシューナッツは使いません。
  • メーティーと生クリーム:料理家ニシャー・マドゥリカーは、生のフェヌグリークの葉(メーティー)と生クリームを加える作り方を、冬向けの特別な一品として紹介しています。マッシュルームは薄切りにして、塩を入れた湯で2分ゆでてから使います。
  • 生クリームとほかの具:ヘッバールズ・キッチンのレシピは生クリームもバターも使いませんが、仕上げに生クリームを大さじ1加えてもよいとしています。じゃがいもやカリフラワー、ブロッコリー、パニールを使ってもよいとしています。

手に入りにくい材料の代用

  • テージ・パッター:ローリエ1枚で代用できます。香りはやや違います。
  • カシュミーリー・チリパウダー:色が濃く、辛さは穏やかな唐辛子の粉です。パプリカパウダーを同じ量使い、辛みを足したいときは一味唐辛子0.5g(小さじ1/4)を加えます。
  • カスーリー・メーティー:入れなくても作れますが、香りは弱くなります。
  • 生のグリーンピース:さやから出した豆120gを使います。手順9で水が煮立ったら先に豆と塩を入れ、ふたをして5分煮てから、マッシュルームを汁ごと加えてさらに5分煮ます。豆の鮮度によって柔らかくなるまでの時間が変わるので、1粒食べて確かめます。
  • カシューナッツ:素焼きでない、塩味のついたものは使いません。省くとグレービーのとろみとこくは弱くなります。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日
  • 冷凍:1か月。解凍するとマッシュルームから水分が出て、歯ごたえがやや柔らかくなります。鍋に入れて弱めの中火にかけ、混ぜながら中心まで十分に温め直します

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。