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メーティー・パーパド・ヌ・シャークMethi Papad nu Shak レシピ

મેથી પાપડ નું શાકメーティー・パーパド・ヌ・シャーク

地域
西インド(グジャラート)
分量
2人分
公開
金属の器に盛ったメーティー・パーパド・ヌ・シャーク。ふくらんだメーティーの種とちぎったパーパドが黄色い汁に浸かり、マスタードシードが散っている。奥に薄焼きのパン

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メーティー・パーパド・ヌ・シャークは、乾燥したメーティー(フェヌグリークの種)を水に浸してゆで、スパイスとジャガリーの汁で煮て、最後にパーパドを加えるグジャラートの家庭のおかずです。パーパドは、豆の粉で作る薄いせんべいです。汁を吸ってやわらかくなったパーパドと、ぷちぷちした種子の歯ざわり、ほろ苦さとジャガリーの甘みを一緒に味わいます。

種子は、数時間からひと晩水に浸してから、圧力鍋でゆでます。ゆでたあとは何度か水ですすぎ、苦みを和らげてから汁に入れます。圧力鍋がなくても、普通の鍋でゆでて作れます。

メーティー・パーパド・ヌ・シャークとは

グジャラーティー語では「મેથી પાપડ નું શાક」と書きます。メーティーはフェヌグリーク、パーパドは豆の粉の薄焼きせんべい、ヌは「〜の」、シャークは野菜のおかずのことです。メーティーは葉も種子も同じ名前で呼びますが、この料理のメーティーは、ふつうは種子のほうです。ドワールカーのケーシュマー・ラーイチュラーは、この料理はふつう乾燥したメーティーの粒で作ると書いたうえで、季節に合わせて生の葉で作るレシピを載せています。

ラージャスターンとグジャラートで食べられる料理

インドの料理研究家タルラー・ダラールのレシピサイトは、メーティー・パーパドを、ラージャスターンの主菜で、グジャラートでも人気のある副菜だとしています。料理ブログ「マーイェーカー」のアンジャナー・チャトゥルヴェーディーは、この料理をラージャスターンの名物とし、ラージャスターンではベサン(ひよこ豆の粉)やパーパドなどを汁物の料理に使うと書いています。

レシピ投稿サイト「クックパッド」のグジャラーティー語版には、「カーティヤーワーディー」(カーティヤーワード風)と題したレシピが2件あります。カーティヤーワードは、グジャラート州西部の半島です。スネーハー・パテールとカルナー・ハルソーラーのレシピで、どちらも乾燥した種子を浸してゆでて作ります。ただし、どちらのページにも、料理の由来の説明はありません。ヴァドーダラーのパーヤル・サンパトは、自分のレシピを「ラージャスターニー」(ラージャスターン風)と題しています。

ジャイナ教徒の家庭の料理として紹介するレシピもあります。ビーナー・ミターニーは、メーティーをたっぷり使うこの料理を、ジャイナ教徒によく知られた料理だとしています。ヴァイシャーリー・ヴォーラーは、ジャイナ教の祭期パリユーシャンのあいだは青物の野菜を食べないので、この甘酸っぱいシャークがおいしく感じられると書いています。

浸した種子で作るのがふつう

今回読んだクックパッドのグジャラーティー語版のレシピ70件のうち、59件は乾燥した種子を芽を出させずに使い、そのうち35件が圧力鍋でゆでていました。芽を出させた種子で作るものは3件、生の葉で作るものは8件でした。種子か葉かを書いていないレシピは、浸す、圧力鍋でゆでる、苦みを洗い流すといった手順から種子と判断しています。タルラー・ダラールのレシピも、種子を湯に浸してから圧力鍋でゆでます。

いちばん多かったのは、種子を浸してから圧力鍋でゆで、水を切って何度かすすぎ、スパイスの汁で煮てパーパドを加える流れです。浸す時間は、10分ほどからひと晩まで、レシピによって大きく違います。

この記事の作り方

ビーナー・ミターニーのレシピを骨格にしています。種子を6〜7時間浸し、水と塩を入れた圧力鍋で笛が2回鳴るまでゆで、2〜3回すすいで水を切ります。油でマスタードシードとヒングの香りを出して種子を炒め、粉のスパイスと湯を加えて煮立て、パーパドを加えて煮る流れです。トマトは入れず、ジャガリーを入れます。この記事では、ここを次のように変えました。

  • 分量の読み方:ビーナー・ミターニーは、分量を「チャムチー」(スプーン)で書いています。ディシャー・ダヴェーやカルナー・ハルソーラーのレシピは、同じ材料表の中で、油だけを「チャムチョー」(大きいスプーン)と書き分けています。この記事では、チャムチーを小さじとして読みました。種子の1/2カップは約100gです。ファルグニー・シャーのレシピも、2人分に種子100gを使います。
  • 浸す時間:ビーナー・ミターニーは6〜7時間、ディシャー・ダヴェーは7〜8時間です。この記事では6〜8時間とし、ひと晩でもよいことにしました。ひと晩浸すレシピも多くありました。
  • 下ゆで:今回読んだ圧力鍋のレシピの多くは、ゆで時間を、圧がかかると鳴る笛の回数で書いています。ビーナー・ミターニーは2回です。この記事では、日本の笛のない圧力鍋に合わせて、高圧で5分にしました。この時間はこの記事の目安で、出典が示した時間ではありません。
  • 塩:ビーナー・ミターニーは、塩を下ゆでの湯にだけ入れます。この記事では、ディシャー・ダヴェーのように、下ゆでの湯と汁の両方に塩を入れます。タルラー・ダラールも、汁に塩を加えます。
  • ジャガリー:ビーナー・ミターニーの材料表にはジャガリーがありますが、入れる時機は書かれていません。この記事では、タルラー・ダラールのように、湯と一緒に加えます。
  • 湯の量:ビーナー・ミターニーは1カップです。この記事では200mlにしました。
  • パーパド:ビーナー・ミターニーは、ムング豆のパーパドを割って1/2カップ分使います。この記事では、ウラド豆のパーパドを2枚使います。ヴァイシャーリー・ヴォーラーは、ウラド豆とムング豆のどちらのパーパドでもよいが、ウラド豆のほうがおいしいとしています。タルラー・ダラール、ファルグニー・シャー、ディシャー・ダヴェーのレシピも、ウラド豆のパーパドです。

メーティー・パーパド・ヌ・シャークのレシピ:材料(2人分)

下ごしらえ 6〜8時間(種子を浸す時間を含む) 加熱 40分(圧力鍋の圧が下がるのを待つ時間を含む)

スパイスの配合 2人分で計103.6g
  • フェヌグリーク100g
  • ダーナー・ジールー1g
  • マスタードシード0.9g
  • ターメリック0.8g
  • 赤唐辛子0.6g
  • ヒング0.3g

種子を浸す

  • フェヌグリークシード(ホール)(グジャラーティー語でメーティー)(Amazon|楽天)100g(約1/2カップ)
  • 水(種子を洗う)300ml
  • 水(種子を浸す)500ml

下ゆで用

  • 水(種子をゆでる。ゆで汁は捨てる)400ml
  • 塩(ゆでる湯に入れる)3g(小さじ1/2)
  • 水(ゆでた種子をすすぐ。1回分)300ml

ヴァガール(油にスパイスの香りを移す)

  • 植物油9g(小さじ2)
  • マスタードシード(ホール)(ブラウンまたはブラック)(Amazon|楽天)0.9g(小さじ1/4)
  • ヒング(パウダー)(アサフェティダ)(Amazon|楽天)0.3g(小さじ1/8)

煮る

  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.8g(小さじ1/4)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)0.6g(小さじ1/4)
  • ダーナー・ジールー(パウダー)(コリアンダーとクミンを合わせた粉)(楽天)1g(小さじ1/2)
  • ジャガリー(精製しない砂糖。かたまりなら削る)(Amazon|楽天)6g(小さじ1)
  • 塩3.5g(小さじ1/2強)
  • 湯200ml

仕上げ

  • パーパド(ウラド豆の粉で作るもの。直径13cm前後。黒こしょう入りでもよい)(Amazon|楽天)2枚(約20g)

道具

  • 圧力鍋(容量3L以上。笛のつくタイプでもよい。ない場合は「圧力鍋を使うときの注意と、圧力鍋がないとき」を参照)(Amazon|楽天)
  • 厚手の鍋(直径18cm前後)
  • ボウル
  • ざる

作り方

  1. 種子を洗って浸す

    ボウルにフェヌグリークシード100gと水300mlを入れてかき混ぜ、浮いたごみを取り除いて、水を捨てる。水500mlを注ぎ、室温で6〜8時間浸す。ひと晩浸してもよい。

  2. 圧力鍋で下ゆでする

    種子をざるにあげて、浸した水を捨てる。圧力鍋に種子と水400ml、塩3gを入れる。種子と水が、取扱説明書にある豆を煮るときの量の上限を超えないようにする。ふたをして強火にかけ、圧力がかかったら(おもりが振れる、またはピンが上がる)弱火にして、高圧で5分加熱する(この記事の目安)。笛のつく圧力鍋なら、中火で笛が2回鳴るまで加熱する。火を止め、圧が自然に下がるまで10〜15分おく。おもりを動かしたり、ふたを無理に開けたりして、急に圧を抜かない(熱い汁と泡が吹き出す)。

  3. ゆで加減を確かめて、すすぐ

    ふたを開け、種子を数粒取り出して指で押し、中までやわらかく、形は残っていることを確かめる。かたいときは、ふたをせずに中火で5分ずつ煮て確かめる。ざるにあげて、ゆで汁を捨てる。種子をボウルに移し、水300mlを注いで軽く混ぜ、ざるにあげる。これを3回くり返し、よく水を切る。

  4. パーパドを割る

    パーパド2枚を、手で3〜4cm角に割る。

  5. ヴァガールをする

    厚手の鍋に植物油9gを入れて中火で熱する。マスタードシード0.9gを入れ、ぱちぱちとはぜはじめたら、ヒング0.3gを加えて5秒混ぜる。種がはねるので、顔を近づけない。

  6. 種子を炒めて、粉のスパイスを加える

    水を切った種子を加える。水気が残っていると油がはねるので、鍋から顔を離して入れる。中火で1分炒める。弱火にし、ターメリック0.8g、レッドチリパウダー0.6g、ダーナー・ジールー1gを加え、焦がさないように混ぜながら30秒炒める。

  7. 汁で煮る

    湯200ml、ジャガリー6g、塩3.5gを加えて混ぜ、中火にする。煮立ったら、ふたをせずに弱めの中火で3分煮る。

  8. パーパドを加えて仕上げる

    パーパドを加えて汁に沈め、ときどき静かに混ぜながら3分煮る。パーパドがやわらかくなり、形が残っているうちに火を止め、すぐに器に盛る。

タルラー・ダラールとヴァイシャーリー・ヴォーラーは、ロートリー(グジャラートの全粒粉の薄焼きパン)と一緒に出すとしています。ビーナー・ミターニーは、熱いうちに食べるのがおいしいと書いています。

苦みを和らげる下ごしらえ

メーティーの種子には苦みがあります。ビーナー・ミターニーは、この料理は苦いけれども、とてもおいしくできると書いています。読んだレシピの多くは、浸す、ゆでる、すすぐという下ごしらえで、苦みを和らげています。

  • 浸した水を捨てる:ディシャー・ダヴェーは、浸した水を捨てると苦みが抜けるとしています。
  • ゆでて水を切る:ヴァイシャーリー・ヴォーラーは、圧力鍋でゆでた種子をざるにあげて水を切ると、苦みも抜けるとしています。ファルグニー・シャーも、浸して水を切り、ゆでることで苦みが減るとしています。
  • ゆでたあとにすすぐ:ビーナー・ミターニーは、ゆでた種子を2〜3回すすぎます。ラージコートのマードゥリー・ディノージャーは、表面の薄い皮がはがれるまで4〜5回洗うと、苦みが抜けるとしています。タルラー・ダラールは、苦みをすっかり抜きたいときは、ゆでたあとに洗ってもよいとしています。
  • ゆですぎない:タルラー・ダラールは、ゆでた種子は指で押しても形が残るくらいがよく、ゆですぎて割れると苦くなるとしています。
  • ジャガリーを入れる:タルラー・ダラールは、種子の苦みを和らげるためにジャガリーを入れ、砂糖でもよいとしています。

手順3で、粒の形が残っていることを確かめ、ゆで汁を捨てて3回すすぐのはそのためです。マーイェーカーのアンジャナー・チャトゥルヴェーディーは、少しの苦みが好きなら、ゆでる手順を省いてもよいとしています。

パーパドを最後に入れる理由

パーパドは、汁に入れるとやわらかくなります。ファルグニー・シャーは、パーパドを入れて静かに混ぜ、やわらかくなったら火を止めます。タルラー・ダラールの生の葉のレシピは、パーパドを出す直前に加えて2分煮て、すぐに出すとしています。弁当にするときは、パーパドを別に持っていくよう勧めています。

煮る時間はレシピによって違い、パーパドを入れてから、タルラー・ダラールの種子のレシピは4〜5分、ディシャー・ダヴェーのレシピは5分煮ます。この記事では、パーパドの形を残すために、手順8でパーパドを入れてから3分で火を止め、すぐに盛ります。

圧力鍋を使うときの注意と、圧力鍋がないとき

消費者庁は、圧力鍋に入れる水と食材を容量の2/3までにし、豆類のようにふくらむ食材は、水と合わせて1/3以下にするよう呼びかけています。フェヌグリークはマメ科の植物です。手順2で、取扱説明書にある豆を煮るときの量の上限を超えないようにするのはそのためです。

消費者庁は、ふたは鍋の中の圧力が下がったことを確かめてから開けること、使う前には蒸気口などの詰まりとパッキンの劣化を確かめること、使ったあとはふたとパッキンの汚れをしっかり落とすことも呼びかけています。圧力鍋は機種によって構造が違うので、加圧の方法は使う鍋の取扱説明書に従ってください。

圧力鍋がないときは、普通の鍋でゆでます。普通の鍋でゆでるグジャラーティー語のレシピもあります。アフマダーバードのディシャー・ダヴェーは、種子を7〜8時間浸してから、水と塩で10分ゆでます。ディシャー・ダヴェーはゆで汁ごと汁に使いますが、この記事ではゆで汁を捨てます。マードゥリー・ディノージャーは、ひと晩浸した種子をゆでてから、4〜5回洗います。パーヤル・サンパトは、浸さない種子を塩を入れた湯でひと煮立ちさせ、4回洗います。

この記事の材料で作るときは、手順2で、水(下ゆで用)を600mlにして、塩3gと一緒に厚手の鍋に入れて沸かし、種子を入れます。再び沸騰したら、ふたをせずに中火で10分ゆでます(ディシャー・ダヴェーのゆで時間)。そのあとは手順3から同じです。かたいときは、5分ずつ延ばして確かめます。

地域や家庭による違い

今回読んだレシピには、次のような違いがありました。

  • 芽を出させた種子で作る:アフマダーバードのスダー・バンジャーラー・ヴァサーニー、クスム・パルマール、メーグナー・サデーカルのグジャラーティー語のレシピは、芽を出させた種子で作ります。ヴァサーニーは、ヴァガールをした圧力鍋に、芽を出させた種子と水とスパイスを入れて一度に煮ます。パルマールは、芽を出させた種子をゆでて水を切り、トマトを炒めて水を加えた汁で煮ます。サデーカルは、マハーラーシュトラ風にしたとして、生のココナッツとコークム(酸味のある果実の皮)を加えます。
  • 生の葉で作る:ケーシュマー・ラーイチュラーは、季節に合わせて、早く作れるように生の葉で作ります。タルラー・ダラールのサイトにも、汁気の多いグジャラート風として、葉で作るメーティー・パーパドが載っています。タルラー・ダラールの種子のレシピは、苦みを避けたいときは種子の代わりに刻んだ葉を使えるとしています。
  • ヨーグルトやチャースの汁で煮る:マーイェーカーのラージャスターン風のレシピは、種子にスパイスを混ぜたヨーグルトを加えて炒め合わせ、水を足してパーパドを煮ます。ジグナー・パテールは、ベサンを溶いたチャース(バターミルク)の汁で煮ます。ヴァサーニーは、ラージャスターンでは酸っぱいヨーグルトも加えるとしています。
  • にんにくや玉ねぎ、トマトを入れる:スネーハー・パテールのカーティヤーワード風のレシピは、青ねぎ、にんにく、しょうが、青唐辛子、トマトを入れ、焼いたパーパドを加えます。カルナー・ハルソーラーのカーティヤーワード風のレシピは、にんにくのチャトニーを油で炒めます。
  • 酸味を足す:ヴァイシャーリー・ヴォーラーはレモン汁かアムチュール(青いマンゴーの粉)を、ディシャー・ダヴェーはレモン汁を加えます。
  • 壺で煮る:ファルグニー・シャーは、マトカー(素焼きの壺)で汁を煮て、刻んだ青にんにく(若いにんにくの葉と茎)とヒングを油で炒めて上からかけます。

手に入りにくい材料の代用

  • パーパド:インド食材店で手に入ります。パーパドがないときは、手順4と手順8を省き、手順7の湯を150mlにして、種子だけのシャークにします。塩は3.5gのままにします。
  • ジャガリー:タルラー・ダラールは、砂糖を使ってもよいとしています。砂糖6gで代用します。
  • ダーナー・ジールー:コリアンダーとクミンを合わせた粉で、グジャラートの家庭でよく使われます。手に入らないときは、コリアンダーパウダー0.5gとクミンパウダー0.5gを合わせて使います。
  • ヒング:セリ科の植物の樹脂を粉にしたもので、にんにくに似た強い香りがあります。省くときは、ほかの材料はそのままで作ります。
  • レッドチリパウダー:一味唐辛子を同じ量使います。日本で「チリパウダー」として売られているものには、オレガノなどを混ぜたミックススパイスもあるので、原材料が唐辛子だけのものを選びます。

保存

  • 冷蔵:手順7までの、パーパドを入れる前の状態で2日。鍋で煮立つまで温め直してから、手順8を行います
  • 冷凍:手順7までの状態で1か月。冷蔵庫で解凍し、煮立つまで温め直してから、手順8を行います

西インドのほかのレシピ

出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。