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プーリー・マサーラーPoori Masala レシピ

பூரி மசாலாプーリ・マサーラー

地域
南インド(タミル・ナードゥ)
分量
4人分
公開
ステンレスの器に盛ったプーリー・マサーラー。粗くくずしたじゃがいもと玉ねぎに、マスタードシード、カレーリーフ、青唐辛子、刻んだパクチーが混じっている。横にふくらんだプーリー2枚、奥にステンレスのコップ

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プーリー・マサーラーは、揚げたてのプーリー(全粒粉の生地を丸くのばして揚げた、ふくらんだパン)に添える、汁気のあるじゃがいものマサーラー(スパイスで調味した料理)です。この記事で読んだタミル語のレシピ5件は、どれも見出しに「ホテル・スタイル」や「ホテルの味」という言葉を入れています。

ゆでて粗くくずしたじゃがいもと玉ねぎを、テンパリングの香りとしょうがで煮て、水で溶いたベサン(ひよこ豆の粉)でとろりとまとめます。テンパリングは、熱した油でスパイスを炒めて香りを移すことです。同じサイトのマサーレ・ドーセ(英語ではマサラ・ドーサ)の記事で作る、汁気をとばしたじゃがいもの具とは、水の量ととろみのつけ方が違います。

プーリー・マサーラーとは

タミル語ではプーリ・マサーラー(பூரி மசாலா)と書きます。この記事で読んだタミル語のレシピ5件の見出しは、どれもこの名前です。ETVバーラトのタミル語版は、じゃがいも(タミル語でウルライッキラング)をつけて「ウルライッキラング・プーリ・マサーラー」と書いています。カンナダ語のヘッバールズ・キッチンも「プーリー・マサーラー」(ಪೂರಿ ಮಸಾಲಾ)、テルグ語のレシピは「プーリー・クーラ」「プーリー・カリー」と書いています。

タミル・ナードゥ生まれでベンガルール在住の書き手による英語のブログ「チトラズ・フード・ブック」は、見出しに「プーリー・マサーラー」(Poori Kizhangu)という呼び名も挙げています。辞典サイトのウィズダム・ライブラリーに載ったマドラス大学の『タミル語辞典(Tamil Lexicon)』は、キラングを、じゃがいもやヤム芋、かぶのような食べられる根や球根のことだとしています。

プーリーとじゃがいも

英語版ウィキペディアによると、プーリーという名前は、「菓子」または「ふくらんだ」という意味のサンスクリット語「プーラ」から来たとされます。同じページは、食物史家K・T・アチャヤの本を出典に、サンスクリット語の「プーリカー」はひよこ豆の粉を揚げた食べもので、今のプーリーよりもパプリ(薄く揚げた小さな生地)に近いものだった、としています。

タミル語の農業誌パスマイ・ヴィカタンのウェブ版(2007年)は、じゃがいもの原産地を南米のペルーとし、16世紀ごろにポルトガル人によってインドに伝わったとしています。同じ記事によると、タミル・ナードゥでは、ニーラギリとパラニで多く育てられています。

南インドの食卓で

英語版ウィキペディアは、南インドでは、ドーサイと同じじゃがいもの具をプーリーに添えることがある、と紹介しています。チトラズ・フード・ブックは、このマサーラーをマサーラー・ドーサイの具にも使う人がいると書いています。インドの料理家スワスティのレシピは、ドーサイに使うじゃがいもはもっと濃く、プーリー・マサーラーは汁気のあるグレイビーに近い、としています。

カンナダ語の料理サイト「ヘッバールズ・キッチン」は、プーリー・マサーラーを、ファストフードの店で朝食のプーリーに添えてよく出されるものと紹介しています。スワスティは、自分のレシピはカルナータカの「ホテル」やティフィン(軽食)の店で出されるものとほぼ同じ味になる、と書いています。テルグ語のテレビ局TV9テルグのサイトは、玉ねぎを多く使ってベサンでとろみをつけるプーリー・カリーを「ボンベイ・チャトニ」とも呼ぶとし、アーンドラ・プラデーシュとテランガーナでプーリーやドーサイと一緒によく食べられているとしています。

この記事のために読んだ情報源には、プーリー・マサーラーがいつ、どこで生まれたかを書いたものはありませんでした。

プーリー・マサーラーのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 10分 加熱 1時間

スパイスの配合 4人分で計3.9g
  • マスタードシード1.8g
  • クミン1g
  • ターメリック0.8g
  • ヒング0.3g

じゃがいもをゆでる

  • じゃがいも500g(中3〜4個)
  • 水(じゃがいもをゆでる用)1.5L

テンパリング

  • 植物油26g(大さじ2)
  • マスタードシード(ホール)(ブラウンまたはブラック)(Amazon|楽天)1.8g(小さじ1/2)
  • チャナー・ダール(皮なしで挽き割りの小粒のひよこ豆)(Amazon|楽天)10g(小さじ2)
  • ウラド・ダール(皮なしで挽き割りの白いウラド豆)(Amazon|楽天)5g(小さじ1)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
  • ヒング(パウダー)(アサフェティダ)(Amazon|楽天)0.3g(小さじ1/8)

玉ねぎを炒めて煮る

  • しょうが(みじん切り)15g
  • 青唐辛子(縦に切り目を入れる)3本
  • カレーリーフ(Amazon|楽天)12枚
  • 玉ねぎ(縦に薄切り)300g(中1と1/2個)
  • ターメリック(パウダー)(Amazon|楽天)0.8g(小さじ1/4)
  • 水(煮る用)350ml
  • 塩9g(小さじ1と1/2)

ベサンでとろみをつける

  • ベサン(ひよこ豆の粉)(Amazon|楽天)7.5g(大さじ1)
  • 水(ベサンを溶く用)50ml

仕上げ

  • パクチー(コリアンダーの葉)(みじん切り)5g(大さじ2)
  • レモン汁5ml(小さじ1)

道具

  • 鍋(じゃがいもをゆでる。容量3L以上)
  • 厚手の鍋(マサーラーを煮る。直径20cm以上で、ふたがあるもの)

作り方

  1. じゃがいもをゆでる

    じゃがいも500gを皮つきのまま鍋に入れ、水1.5Lを注いで中火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、竹串がすっと通るまで20〜25分ゆでる。

  2. 下ごしらえをする

    じゃがいもをゆでているあいだに、玉ねぎを縦に薄切りにし、しょうがをみじん切りにする。青唐辛子は縦に切り目を入れ、カレーリーフは枝から外して水気をふく。小さな器にベサン7.5gと水50mlを入れ、だまがなくなるまでよく混ぜる。

  3. じゃがいもを粗くくずす

    じゃがいもをざるに上げ、熱いうちに皮をむく(やけどに注意し、ふきんで持つ)。手でひと口大にちぎるようにくずす。大きなかたまりと小さなかけらが混じるくらいでよく、つぶしすぎない。

  4. テンパリングをする

    厚手の鍋に植物油26gを中火で熱し、マスタードシード1.8gを入れる。パチパチと弾け始めたら(30秒〜1分)、種が飛ぶのでふたを半分かぶせる。弾ける音が落ち着いたら、チャナー・ダール10g、ウラド・ダール5g、クミン1gを加え、豆が薄いきつね色になるまで30秒〜1分混ぜながら炒める。ヒング0.3gを加えて5秒混ぜる。

  5. しょうがと青唐辛子、カレーリーフを炒める

    しょうが15g、青唐辛子3本、カレーリーフ12枚を加えて30秒炒める(葉の水分で油がはねるので、顔を近づけない)。

  6. 玉ねぎを炒める

    玉ねぎ300gとターメリック0.8gを加え、中火で3〜4分、玉ねぎがしんなりして透き通るまで炒める。茶色く色づけないようにする。

  7. 水を加えて煮る

    水350mlと塩9gを加えて混ぜる。煮立ったらふたをして弱めの中火にし、5分、玉ねぎが柔らかくなるまで煮る。

  8. じゃがいもを加える

    くずしたじゃがいもを加えて混ぜ、再び煮立つまで中火で2分煮る。

  9. ベサンでとろみをつける

    ベサンを溶いた水をもう一度よく混ぜてから、鍋を混ぜながら少しずつ回し入れる。弱めの中火で5分、ときどき鍋底から混ぜながら煮る。とろみがつき、粉っぽい生の匂いが消えればよい。煮立つと表面がぽこぽこと弾けて飛ぶので、顔を近づけず、火が強ければ弱める。

  10. 仕上げる

    冷めると固くなるので、お玉ですくうとゆっくり流れ落ちるくらいの、少しゆるめの状態で火を止める。パクチー5gとレモン汁5mlを混ぜる。

熱いうちに、ふくらんだ揚げたてのプーリーをちぎり、マサーラーを包むようにすくって食べます。

料理科学:ベサンとじゃがいものとろみ

水で溶いてから加える理由

ベサンには、でんぷんが含まれています。でんぷんは水と一緒に加熱されると水を吸ってふくらみ、液体にとろみをつけます。これを糊化(こか)といいます。粉を熱い液体にそのまま入れると、だまになりやすくなります。

この記事で読んだレシピ11件のうち、ベサンを使うのは7件でした。そのうち6件は、ベサンを水で溶いてから加えています。テルグ語のTV9テルグのレシピは、だまがまったくなくなるまで溶くよう書いています。ETVバーラトのテルグ語版(テランガーナ)のレシピも、だまのない薄い溶き液にして、煮立ったところへ混ぜながら加えます。残る1件、タミル語のボールドスカイのレシピは、玉ねぎを炒めた鍋にベサンを直接入れて混ぜ、トマトを炒めてから水を加えます。この記事では、手順2でベサンを先に水で溶いておき、手順9で混ぜながら少しずつ回し入れます。

生の匂いが消えるまで煮る

ETVバーラトのタミル語版のレシピは、ベサンの生の匂いが消えてから塩を加えるとしています。ヘッバールズ・キッチンは、ふたをして10分、ベサンに火が通るまで煮ています。この記事では、混ぜながら5分煮て、粉っぽい匂いが消えたかを鼻で確かめます。

じゃがいもはつぶしすぎない

ヘッバールズ・キッチンは、じゃがいもをひと口大に残すと風味がよいとしています。ETVバーラトのテルグ語版(テランガーナ)のレシピも、手で大小のかたまりを残してくずします。この記事でも、ゆでたじゃがいもを手で粗くちぎるようにくずします(手順3)。くずれた小さなかけらは煮るうちに汁に溶け、ベサンと一緒にとろみの一部になります。インドの料理家スワスティのレシピのように、ベサンを使わず、じゃがいもの一部をつぶしたとろみだけで仕上げる作り方もあります。

冷めると固くなる

チトラズ・フード・ブックとETVバーラトのテルグ語版(テランガーナ)のレシピは、冷めると固くなるので少しゆるめで火を止めるよう書いています。ヘッバールズ・キッチンも、ベサンを入れると冷めたときに固くなるとして、食べるときに水を足して温め直すよう勧めています。手順10で、お玉からゆっくり流れ落ちるくらいで火を止めるのはこのためです。

地域や家庭による違い

  • とろみのつけ方:タミル語のディナスヴァドゥのレシピは、ポットゥカダライ(炒ったひよこ豆)を挽いて水でペーストにし、とろみをつけます。コーンフラワーでもよいとしています。タミル語のダイヴェガムとアジアネット・ニュースのタミル語版のレシピは、ベサンを使いません。ダイヴェガムは、ベサンを入れると味が変わる、と書いています。
  • トマトとカシューナッツ:ボールドスカイのレシピは、トマト1個と刻んだカシューナッツ10粒を加えます。スワスティのレシピもトマトを入れます。
  • にんじんとグリーンピース:ETVバーラトのテルグ語版(アーンドラ・プラデーシュ)のレシピは、にんじんとグリーンピースを加えます。チトラズ・フード・ブックも、玉ねぎを炒めるときに加える変化を紹介しています。
  • しょうがを効かせる:ETVバーラトのテルグ語版(アーンドラ・プラデーシュ)のレシピは、刻んだしょうがを欠かせない材料とし、味の決め手だとしています。ETVバーラトのテルグ語版(テランガーナ)のレシピは、アーンドラの風味にはペーストではなく刻んだしょうがを使うこと、レッドチリパウダーは使わないことを勧めています。
  • 玉ねぎが主役の「ボンベイ・チャトニ」:TV9テルグのレシピは、玉ねぎ250gを水500mlで煮てベサンでとろみをつけ、じゃがいもは1個を入れても入れなくてもよい、としています。
  • 玉ねぎを色づける:ヘッバールズ・キッチンのレシピは、玉ねぎを茶色くなるまで炒めます。この記事では、TV9テルグとETVバーラトのテルグ語版(テランガーナ)のレシピのように、色づけずに透き通るまで炒めます。
  • バターで仕上げる:アジアネット・ニュースのタミル語版のレシピは、最後にバター小さじ1を混ぜます。
  • レモン汁:この記事で読んだタミル語のレシピ5件には、レモン汁は入っていません。この記事では、ヘッバールズ・キッチンと、テルグ語のレシピ3件のうち2件(TV9テルグとETVバーラトのテランガーナ)にならって5mlを加えています。

マサーレ・ドーセの具との違い

同じサイトのマサーレ・ドーセ(英語ではマサラ・ドーサ)の記事では、ドーセに包むじゃがいもの具を作ります。材料はよく似ていますが、作り方が違います。

  • 水の量:マサーレ・ドーセの具は、水50mlを加えて、水けがなくなるまで炒め合わせます。プーリー・マサーラーは、水400mlで煮て、汁気を残します。
  • とろみ:マサーレ・ドーセの具は、じゃがいもそのもので固くまとめます。プーリー・マサーラーは、ベサンでとろみをつけます。
  • 玉ねぎ:じゃがいもは同じ500gですが、玉ねぎはマサーレ・ドーセの具の150gに対して、プーリー・マサーラーでは2倍の300gを使います。

手に入りにくい材料の代用

  • ベサン:コーンスターチ4g(小さじ2)を、同じ水50mlで溶いて使えます(量はこの記事の目安)。ETVバーラトのテルグ語版(アーンドラ・プラデーシュ)のレシピはベサンの代わりに、ディナスヴァドゥのレシピはポットゥカダライの代わりに、コーンフラワーを挙げています。ひよこ豆の香ばしさはなくなります。
  • チャナー・ダール:同じ量のウラド・ダールに替えられます。どちらもなければ省きます。カリッとした歯ざわりはなくなります。
  • ウラド・ダール:省けます。テンパリングの香ばしさが少し軽くなります。
  • カレーリーフ:乾燥のものを同じ枚数使えます。香りは弱くなります。手に入らなければ省きます。
  • ヒング:省けます。テンパリングの香りが少し軽くなります。
  • 青唐辛子:手に入らなければ、ししとう3本を使います。辛みはほとんどなくなります。

保存

  • 冷蔵:保存容器に入れて2日。冷えると固くなるので、水50mlを加えて弱火で混ぜながら温め直します。ヘッバールズ・キッチンも、温め直すときは水を足すよう書いています
  • 冷凍:じゃがいもの食感が変わるので、おすすめしません

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。