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スンダルSundal レシピ

சுண்டல்スンダル

地域
南インド(タミル・ナードゥ)
分量
4人分
公開
真鍮の器に盛ったスンダル。ゆでたひよこ豆にすりおろしたココナッツとマスタードシードがからみ、赤唐辛子とカレーリーフがのっている。下にバナナの葉、奥にステンレスのコップの飲み物

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スンダルは、ゆでた豆を、油で炒めたマスタードシードやカレーリーフと和え、すりおろしたココナッツをまぶしたタミル・ナードゥの豆料理です。汁気はなく、小皿で食べる軽食です。秋の祭りナヴァラートリの時期には、女神への供え物としても作られます。

豆はひよこ豆のほか、緑豆やササゲ、落花生などでも作ります。この記事では、白いひよこ豆のスンダルを作ります。一晩浸した豆を圧力鍋でゆで、水気をよくきってから、テンパリングで和えます。テンパリングは、熱した油でスパイスを炒めて香りを移し、その油ごと料理に合わせることです。

スンダルとは

タミル語ではスンダル(சுண்டல்)と書きます。ひよこ豆で作るものは、ひよこ豆を指すタミル語「コンダイカダライ」をつけて、コンダイカダライ・スンダルと呼ばれます。

名前の意味

マドラス大学の『タミル語辞典(Tamil Lexicon)』は、スンダルを動詞「スンドゥ」から来たことばとし、意味のひとつを「ゆでて味つけした豆」としています。同じ辞典によれば、スンドゥには「乾く、熱で水分が蒸発する」や「煮る、とろ火で煮る」などの意味があります。

ナヴァラートリの供え物として

ナヴァラートリは「9つの夜」を意味する、女神をまつる秋の祭りです。タミル・ナードゥでは、この時期に家の中に段を組み、神々や人形を並べた「コル」を飾る家があります。スンダルとこの祭りの結びつきは、タミル語のメディアがそれぞれの言い方で紹介しています。

タミル語の雑誌カルキのウェブ版に載った、K・S・クリシュナヴェーニの料理記事(2026年)は、ナヴァラートリといえばまず思い浮かぶのがスンダルだとしています。この記事は、9日間同じものを作るのではなく、毎日違うスンダルを作って女神アンビカに供え、家に来る女性や子どもにプラサーダム(神のお下がり)として配ってはどうか、と提案しています。

タミル語のニュースサイト、アジアネット・ニュースのタミル語版に載った、ヴィシュヌプリヤーの記事(2026年)は、コルの時期に家を訪れる女性と子どもにスンダルをプラサーダムとして配るのは、タミル・ナードゥでよく見られる習慣だとしています。供え物にするときは、家の習わしに従って材料を選んでよい、とも書いています。

タミル語の雑誌ヴィカタンのウェブ版に載った、ム・ハリ・カーマラージの記事(2021年)は、コルには毎日、香と灯明と供え物をささげるものだとしています。招いた客には、スンダルなどの供え物と一緒に、キンマの葉やビンロウジ(ターンブーラム)、ブラウス用の布、腕輪などを渡す、とも書いています。カルキのウェブ版に載った、ブリンダー・ナタラージャンの記事(2026年)は、近所の人や親戚を招いてスンダルや甘いものをプラサーダムとして分け合うことで、人とのつながりがより深まる、と書いています。

ソウミヤ・ヴェンカタチャラムの英語の料理ブログ「サブズ・キッチン」は、スンダルを、南インド、特にタミル・ナードゥの祭りの供え物として紹介しています。ナヴァラートリのほか、ガネーシャの誕生を祝うガネーシャ・チャトゥルティなどの祭りでも作る、としています。

スンダルのレシピ:材料(4人分)

下ごしらえ 8時間10分(浸水を含む) 加熱 45分(圧力が下がるのを待つ時間を含む)

スパイスの配合 4人分で計2.9g
  • マスタードシード1.8g
  • 赤唐辛子0.6g
  • ヒング0.5g

豆を浸す

  • 乾燥ひよこ豆(大粒の白いもの)(Amazon|楽天)200g
  • 水(浸水用)800ml

圧力鍋でゆでる

  • 水(ゆでる用)400ml

テンパリング

  • 植物油9g(小さじ2)
  • マスタードシード(ホール)(ブラウンまたはブラック)(Amazon|楽天)1.8g(小さじ1/2)
  • ウラド・ダール(皮をむいて割ったケツルアズキ)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1/2)
  • 赤唐辛子(ホール)(乾燥したもの)(Amazon|楽天)2本(0.6g)
  • カレーリーフ(生の葉)(Amazon|楽天)12枚
  • ヒング(パウダー)(アサフェティダ)(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)

和える

  • 塩4.5g(小さじ3/4)
  • ココナッツ(生のすりおろし)(冷凍のすりおろしココナッツでよい)30g(大さじ5)

道具

  • 圧力鍋(容量3L以上。ない場合は「手に入りにくい材料の代用」を参照)(Amazon|楽天)
  • ざる
  • フライパン(直径24cm以上。ふたがあるもの)

作り方

  1. 豆を浸す

    乾燥ひよこ豆200gを、水を替えながら3回洗う。ボウルに入れて水800mlを注ぎ、8時間〜一晩おく。豆は2倍以上にふくらむ。

  2. 圧力鍋でゆでる

    豆をざるに上げて浸水の水を捨てる。圧力鍋に豆と水400mlを入れる。豆と水が圧力鍋の容量の1/3を超えないようにする(豆は煮ると泡が立ってふくらみ、泡が蒸気の出口をふさぐおそれがあるため。豆と水は合わせて約0.8〜0.9Lなので、容量3L以上の鍋を使う)。取扱説明書に豆を煮るときの量の決まりがあれば、それに従う。ふたをせずに強火にかけ、沸いて浮いてきた白い泡をすくってから、ふたをする。圧力がかかったら(おもりが振れる、またはピンが上がる)弱火にして、高圧で12分加熱する(加圧時間はこの記事の目安)。火を止め、圧力が自然に下がるまでおく(15分が目安)。

  3. ゆで加減を確かめて水気をきる

    ピンが下がって圧力が抜けたのを確かめてから、ふたを開ける。豆を1粒取り出して指で押す。軽くつぶれて、粒の形は保っていればよい。芯が残っていたら、もう一度ふたをして高圧で3分加熱し、同じように圧が下がるのを待つ。豆をざるに上げて5分おき、水気をよくきる。

  4. テンパリングの準備をする

    赤唐辛子2本は2〜3つにちぎる。カレーリーフ12枚は枝から外し、水気があればふき取る。冷凍のココナッツを使うときは、冷蔵庫か室温で解凍しておく。

  5. マスタードシードを弾かせる

    フライパンに植物油9gを入れて中火で熱し、マスタードシード1.8gを入れる。パチパチと弾け始めたら(30秒〜1分)、種が飛ぶのでふたを半分かぶせる。

  6. ウラド・ダールと香りを加える

    弾ける音が落ち着いたら、ウラド・ダール2.5gを加えて30秒〜1分、薄いきつね色になるまで混ぜながら炒める。赤唐辛子2本とカレーリーフ12枚を加えて10秒炒める(葉の水分で油がはねるので、顔を近づけない)。ヒング0.5gを加えて5秒混ぜる。

  7. 豆を和える

    すぐに水気をきったひよこ豆を全量加え、塩4.5gを振る。中火のまま2〜3分、豆の表面に油とスパイスが行き渡るまで、底から返すように混ぜる。

  8. ココナッツで仕上げる

    火を止め、ココナッツ30gを加えて全体を混ぜる。

小皿に盛り、温かいうちか、室温に冷めたところをスプーンで食べます。

浸水と圧力鍋で、形を残してゆでる

浸水でゆで時間を短くする

乾燥した豆は、水が中まで入るのに時間がかかります。先に水を吸わせておくと、ゆで始めてから中まで火が通るまでの時間が短くなります。

この記事で参考にしたタミル語のひよこ豆のスンダルのレシピでは、カルキが8時間、ウェブドゥニヤが一晩の浸水をしています。手順1で8時間〜一晩浸すのはこれにならったものです。

圧力鍋は100℃より高い温度でゆでる

普通の鍋では、湯の温度は100℃前後までしか上がりません。圧力鍋は中の圧力を上げて、それより高い温度でゆでられるので、豆が短い時間で柔らかくなります。

スンダルは、豆の粒が形を保っていることが大切です。煮すぎると皮がはがれ、つぶれて、和えるときにくずれます。参考にしたレシピのうち、カルキ、マーライマラル、サブズ・キッチンは、加熱を分ではなく、インドの笛つき圧力鍋の笛の回数(4〜6回)で書いています。手順2の高圧12分は、日本の圧力鍋に合わせたこの記事の目安で、形を残すために短めにしています。手順3でゆで加減を確かめるのはそのためです。火を止めても、圧力が下がるまでのあいだは高い温度が続き、豆は煮え続けます。

塩は最後に入れる

カルキやウェブドゥニヤのレシピは、圧力鍋に塩を入れてゆでています。この記事では、塩は和えるときに入れます。ゆで汁は捨てるので、ゆでるときに入れた塩がどれだけ豆に残るかが読めないからです。マーライマラルのレシピも、塩は豆をテンパリングと合わせるときに加えています。

水気をきって、テンパリングで和える

水気をよくきる理由

スンダルは汁気のない料理です。カルキとウェブドゥニヤのレシピは、ゆでた豆の水をきってからテンパリングと合わせると書いています。手順3でざるに上げて5分おくのは、汁気のない仕上がりにするためと、熱い油に水気の多い豆を入れて油がはねるのを防ぐためです。

テンパリングの豆とヒング

ウラド・ダールは、皮をむいて割った小さな豆です。油で薄いきつね色になるまで炒ると、表面でメイラード反応が進み、香ばしさが出ます。メイラード反応は、アミノ酸と糖が反応して色と香りをつくる反応です。炒った豆はカリッとして、柔らかいひよこ豆の中で歯ざわりのアクセントになります。

ヒングは、乾燥させた樹脂を粉にしたスパイスです。粉は数秒で焦げるので、手順6で最後に加え、すぐに豆を入れて油の温度を下げます。

ココナッツは火を止めてから

この記事で参考にしたタミル語のレシピ3件(カルキ、ウェブドゥニヤ、マーライマラル)は、どれもココナッツを最後に加えています。カルキとマーライマラルは、ココナッツを混ぜてから火から下ろします。この記事では火を止めてから混ぜ、余熱で温めるだけにして、生のココナッツのみずみずしさを残します。

地域や家庭による違い

  • 青唐辛子で作る:カルキのレシピは、赤唐辛子の代わりに刻んだ青唐辛子2本を、マスタードシードが弾けたあとに加えます。
  • ココナッツの量:ウェブドゥニヤのひよこ豆のスンダルは、豆200gに対してココナッツ1カップとたっぷり使い、サブズ・キッチンは大さじ1と控えめです。
  • ペーストで和える:ジャヤシュリー・ゴーヴィンダラージャンのタミル語のブログは、ひよこ豆を「コットゥカダライ」と呼びます。ココナッツと青唐辛子、チャナー・ダール、ケシの実などをすりつぶしたペーストを、ゆでた豆に混ぜてから炒めます。同じブログは、寺では水分を多くしたスンダルがプーリー(揚げパン)と一緒に出される、とも書いています。
  • 黒いひよこ豆:小粒で皮の黒いひよこ豆でも作ります。カルキは、コリアンダーやチャナー・ダール、赤唐辛子などを炒って挽いた粉を混ぜます。ウェブドゥニヤは、フェンネルやシナモン、クローブ、カルダモン、ミントで香りをつけたマサーラー・スンダルを紹介しています。
  • 発芽させた豆:マーライマラルのレシピは、芽を出させたひよこ豆を使います。
  • 甘いスンダル:ササゲやチャナー・ダールを、ジャガリー(粗糖)とカルダモン、ココナッツで甘く仕上げるスンダルもあります。
  • 玉ねぎとにんにく:カルキの料理記事は、ナヴァラートリのような断食の日には、玉ねぎとにんにくを避けるのがよいとしています。この記事のスンダルも、どちらも使いません。

手に入りにくい材料の代用

  • ココナッツ(生のすりおろし):ココナッツファイン(乾燥したもの)15gに湯15mlをかけて10分おき、もどして使います。生よりも香りと甘みは弱くなります。
  • カレーリーフ:乾燥したカレーリーフを同じ枚数使えますが、香りはかなり弱くなります。手に入らなければ省きます。
  • ウラド・ダール:同じ量のチャナー・ダール(皮をむいて割ったひよこ豆)で代用できます。どちらもなければ省きます。カリッとした歯ざわりはなくなります。
  • ヒング:省いてもかまいません。玉ねぎに似た、うまみのある香りがなくなります。
  • 乾燥ひよこ豆:ひよこ豆の水煮缶2缶(固形量で約460g)で代用できます。ざるに上げて水で洗い、5分おいて水気をきり、手順4から始めます。食塩入りの缶詰なら、塩は2.5g(小さじ1/2弱)にします。
  • 圧力鍋がないとき:浸水した豆と水1.2Lを厚手の鍋に入れ、ふたを1〜2cmずらして弱めの中火で60〜90分、豆が指で軽くつぶれるまでゆでます(時間はこの記事の目安)。途中で豆が水面から出たら、熱湯100mlずつ足します。

保存

  • サブズ・キッチンは、ココナッツが入っているので、スンダルは8時間ほどしかもたないとしています。室温に長く置かず、作った日のうちに食べきります。残ったら冷蔵し、翌日までに食べます(この記事の目安)
  • ゆでて水気をきったひよこ豆(手順3まで)なら、冷蔵で2日、冷凍で1か月が、この記事の目安です。テンパリングとココナッツは、食べる日に合わせます

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。