アールー・パラーター日本では「アルパラタ」ともAloo Paratha レシピ
आलू पराठाアールー・パラーター

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アールー・パラーターは、スパイスで味つけしたじゃがいもを全粒粉の生地で包み、平たい鉄の鍋で焼くパンです。インドとパキスタンにまたがるパンジャーブ地方の、朝ごはんの定番として知られています。外側は香ばしく、ちぎると湯気が立ち、具のアムチュール(青いマンゴーの粉)の酸味と青唐辛子の辛さが広がります。
生地はアーター(チャパーティー用の全粒粉)を水でこねるだけで、発酵させません。具は、ゆでて完全に冷ましたじゃがいもをつぶし、水っぽくならないようにして包むのが大事なところです。焼くときは、両面を軽く焼いてから、ギー(インドの澄ましバター)を塗って焼き上げます。
アールー・パラーターとは
ヒンディー語では「アールー・パラーター」(आलू पराठा)と書きます。アールーはじゃがいも、パラーターは小麦粉の生地を平たくのばし、ギーや油を塗りながら鉄の平鍋で焼くパンのことです。日本では「アルパラタ」とも呼ばれます。
パラーターという語の成り立ちについて、パキスタンの新聞ジャングの料理面の記事は、サンスクリット語から出た語で、「パラート」と「アーター」(小麦粉)の2語を合わせたものだ、と説明しています。パラートの意味までは書いていません。同じ記事は、国によって呼び方が変わり、パキスタンでは「パレーンター」などとも呼ぶとしています。
パンジャーブの朝ごはん
ジャングの別の記事は、クルチャー、ナーン、パラーターはパンジャーブで好まれる食べ物で、朝ごはんによく作られるとしています。さらに別の記事は、ダッカや西ベンガルでは層になったパラーターが好まれるのに対し、パンジャーブでは大根やじゃがいも、野菜を詰めた丸いパラーターが好まれる、と書いています。
インドの側でも、料理家ニシャー・マドゥリカーはアールー・パラーターを、パンジャーブとウッタル・プラデーシュでよく作られる冬の朝ごはんとして紹介しています。料理サイトのアルチャナズ・キッチンは、北インドでよく朝ごはんに出されるとし、日曜の朝食にすすめています。ヘッバールズ・キッチンは、北インドの定番で、いちばん人気のあるパラーターの一つとし、なかでもパンジャーブのダーバー(街道沿いの食堂)風がよく知られている、としています。
具を包んだパラーター
インドのウェブ媒体ホームグロウンの記事は、具を包んだパラーターは12世紀より前の中世の初めに生まれ、初めは甘いものだったとしています。その例として、チャールキヤ朝の王が編んだとされる書物『マーナソーッラーサ』に、小麦粉とジャガリー(粗糖)と豆のペーストを詰めた平焼きのパンが出てくることを挙げています。同じ記事は、いまの北インドでは、じゃがいもやパニール、カリフラワーを詰めたものが中心になっていると書いています。同じ記事によると、デリーのチャーンドニー・チョウクには、1870年代から続くパラーターの店の路地「パラーテー・ワーリー・ガリー」があります。
ナーンとの違い
ナーンは、精製した小麦粉の生地を発酵させ、タンドゥール(壺型の窯)の壁に貼りつけて焼きます。アールー・パラーターは、全粒粉の生地を発酵させずに、家庭のタワー(鉄の平鍋)で焼きます。ローティー(全粒粉の薄焼きパン)や、サーグ・チキンに添えるマッキー・キー・ローティー(とうもろこし粉の平焼きパン)と同じく、毎日の台所で焼く家庭のパンです。じゃがいもにアムチュールやスパイスを混ぜる具は、サモーサーの具とも似ていますが、こちらは揚げずに、生地で包んでのばして焼きます。
アールー・パラーターのレシピ:材料(4人分)
下ごしらえ 1時間20分(じゃがいもをゆでて冷ます時間を含む) 加熱 35分
- 赤唐辛子2.5g
- アムチュール1.3g
- コリアンダー1g
- クミン1g
- ガラム・マサーラー1g
- アジョワン0.5g
じゃがいもをゆでる
- じゃがいも(男爵など粉質のもの)500g(中4個)
- 水(ゆでる用)1.5L
じゃがいもの具
- しょうが(すりおろし)5g(小さじ1)
- 青唐辛子(生のもの)2本(6g)
- パクチー(コリアンダーの葉)10g(刻んで大さじ4)
- コリアンダー(ホール)(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
- アジョワン(ホール)(キャラウェイに似た小さな種)(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)
- レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)2.5g(小さじ1)
- クミン(パウダー)(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
- ガラム・マサーラー(Amazon|楽天)1g(小さじ1/2)
- アムチュール(パウダー)(青いマンゴーの粉)(Amazon|楽天)1.25g(小さじ1/2)
- 塩(具用)5g(小さじ1弱)
作り方
じゃがいもをゆでる
鍋にじゃがいも500gを皮つきのまま入れ、水1.5Lを注いで強火にかける。沸いたら中火にして25〜30分、竹串がすっと通るまでゆでる。ざるにあけるときは、湯気から顔を離す。バットに広げ、手でさわれるくらいまで冷ましてから皮をむく。そのまま30分ほどおいて、中まで完全に冷ます。
生地をこねる
じゃがいもを冷ましている間に生地を作る。ボウルにアーター300gと塩(生地用)3gを入れて混ぜる。ぬるま湯180mlのうち150mlを3回に分けて加え、そのつど指先で混ぜてまとめる。粉がまとまらずに残るときだけ、残りの30mlを大さじ1ずつ加える。ギー(生地用)9gを加え、手のひらで押しのばしては折りたたむようにして5分こねる。耳たぶくらいの柔らかさで、表面がなめらかになればよい。
生地を休ませる
生地を丸めてボウルに入れ、ぬれ布巾かラップをかけて、室温で20分休ませる。
スパイスと香味野菜を用意する
コリアンダー(ホール)1gは、すり鉢で粗くつぶす。アジョワン0.5gは、手のひらでこすって軽くつぶす。青唐辛子2本はへたを取って細かく刻む。刻んだあとは手を洗い、目をこすらない。パクチー10gは細かく刻む。
じゃがいもの具を作る
冷めたじゃがいもをボウルに入れ、ポテトマッシャーで、かたまりが残らないようにつぶす。しょうが5g、青唐辛子、パクチー、コリアンダー、アジョワン、レッドチリパウダー2.5g、クミン(パウダー)1g、ガラム・マサーラー1g、アムチュール1.25g、塩(具用)5gを加え、スパイスがむらなく行き渡るまで手で混ぜる。8等分(1個約60g)して丸める。
生地を分ける
休ませた生地を台で30秒ほどこね直し、8等分(1個約60g)にして丸める。使うまで、乾かないように布巾をかけておく。
具を包む
台に打ち粉のアーター30gの一部をふる。生地1個を手で平らにし、めん棒で直径10cmほどの円にのばす。真ん中に具1個をのせ、生地の縁を少しずつつまんでひだを寄せながら、具を包むように上に集める。集まった口をねじってしっかり閉じ、上に余った生地はちぎって取る。閉じ口を下にして、手のひらで軽く押さえて平らにする。
のばす
生地の両面に打ち粉をつけ、閉じ口を上にして、めん棒で中心から外へ向かって軽く転がし、直径18〜20cm・厚さ3〜4mmほどの円にのばす。ときどき生地を回して、均一な厚さにする。具が見えてきたら、そこに打ち粉を少しつけて押さえる。力を入れすぎると破れるので、軽くのばす。
両面を焼く
換気扇を回す。鉄のフライパンを中火で2分ほど熱する。のばした生地をのせ、1分ほど、表面の色が少し変わって底に小さな焼き色の点がつくまで焼く。フライ返しで裏返し、もう1分焼く。フライパンと持ち手はとても熱くなるので、鍋つかみを使う。
ギーを塗って焼き上げる
上の面にギー(焼く用)小さじ1(約4g)を塗り、裏返す。もう片面にもギー小さじ1を塗る。ギーがはねることがあるので、顔を近づけない。フライ返しで生地を軽く押さえながら、ときどき返して、両面にこんがりした焼き色がつくまで1〜2分焼く。生地の中には熱い蒸気がこもっているので、指では押さえない。ふくらんだところが破れると蒸気が噴き出すので、顔を近づけない。ギーから煙が出はじめたら、火を弱める。
残りを焼く
焼き上がったものは乾いた布巾で包んで冷めないようにしておく。残りの7枚も、手順7〜10と同じように包んで焼く。1枚焼くごとに、フライパンの焦げた粉をキッチンペーパーでふき取る。熱いので、ペーパーはフライ返しかトングで持つ。
焼きたてにバターをのせ、ヨーグルトやキーラー・ラーイター、アチャール(インドの漬け物)、シルケー・ワーレー・ピャーズを添えて、手でちぎって食べます。
料理科学:具の水分と焼き方
じゃがいもは冷ましてからつぶす
ヘッバールズ・キッチンは、具は湿っていてもよいが、水っぽくしてはいけない、と注意しています。水っぽい具は、包みにくく、のばしにくくなるからです。さらに、ゆでたじゃがいもは、つぶす前に完全に冷ますよう書いています。熱いうちにつぶすと、具がべたついて水が出る、という理由です。
手順1でじゃがいもを中まで冷ましてからつぶすのは、このヘッバールズ・キッチンの注意にならったものです。この記事では、のばしたときに厚さがそろうように、手順5でかたまりが残らないようにつぶしています。
生地を休ませる理由
アーターに水を加えてこねると、グルテンができて、よく伸びる生地になります。こねたばかりの生地は、のばしても縮みやすく、しばらく休ませると、のばしやすくなります。ヘッバールズ・キッチンとニシャー・マドゥリカーは20分、ヒンディー語のニュース局アージ・タクのサイトは15〜20分休ませています。手順3で20分休ませるのは、これに合わせたものです。
ギーは両面を焼いてから塗る
ヘッバールズ・キッチンは、ギーや油、バターは、両面を焼いてから塗るよう書いています。そうするとパンに油が残りやすく、焼いたあとも作りたての状態を保ちやすい、としています。手順9で何も塗らずに両面を焼き、手順10でギーを塗るのはそのためです。
作り方の違い
- 玉ねぎを入れる:アルチャナズ・キッチンのヒンディー語のレシピは、具にみじん切りの玉ねぎとターメリックを加えます。ジャングの2つのレシピも、玉ねぎを入れています。この記事のレシピは、玉ねぎを入れないヘッバールズ・キッチン、アージ・タク、ニシャー・マドゥリカーのレシピに合わせています
- アナールダーナーとチャート・マサーラー:ジャングの料理面の「ジャンムーのパラーター」は、じゃがいもの具に玉ねぎ、アナールダーナー(乾燥させたザクロの種)の粉、チャート・マサーラーを混ぜます。生地は粉に牛乳とヨーグルトを加えてこね、焼くときはギーを使います
- 具をのせて生地を重ねる:ジャングのもう一つのレシピは、アーターとマイダー(精製した小麦粉)を合わせた生地を使います。のばした生地に具をのせ、その上に生地を重ねてから、もう一度のばして、ギーで焼きます
- ダーバー風:ヘッバールズ・キッチンは、パンジャーブのダーバー風のパラーターは、バターをたっぷり使うことが多いとしています。アージ・タクのサイトは、タンドゥールを使わずに「タンドゥーリー・アールー・パラーター」を作る方法として、圧力鍋の内側に生地を貼りつけ、逆さにして火にかける作り方を紹介しています
玉ねぎとアナールダーナー入りの具
ジャングの「ジャンムーのパラーター」の具を参考に、この記事のじゃがいも500gに加えるときの目安です(分量はこの記事の目安)。ジャングのレシピは、じゃがいも2個に玉ねぎ1個、アナールダーナーの粉とチャート・マサーラーを小さじ1ずつ入れます。この記事では、具が水っぽくならないように、玉ねぎを控えめにしています。手順5で、ほかの材料と一緒に、玉ねぎ(みじん切り)50g(中1/4個)、粗くつぶしたアナールダーナー(ホール)3g(小さじ1)、チャート・マサーラー2.5g(小さじ1)を加えます。チャート・マサーラーには塩が含まれるので、塩(具用)は4gに減らします。玉ねぎは細かく刻み、包む直前に混ぜます。
手に入りにくい材料の代用
- アーター:ヘッバールズ・キッチンは、全粒粉とマイダーを半分ずつ合わせてもよいとしています。日本の全粒粉150gと中力粉150gを合わせて使います。打ち粉も同じものを使います。
- アジョワン:香りの似た乾燥タイム0.25g(小さじ1/4)で代用できます。ニシャー・マドゥリカーのレシピのように、入れずに作ることもできます。
- アムチュール:この記事では、レモン汁5ml(小さじ1)で代えます。手順5で、ほかの材料と一緒に加えます。
- ギー:ヘッバールズ・キッチンは焼くときに油かギーを、ニシャー・マドゥリカーは植物油かギーを使うとしています。生地用・焼く用とも、同じ重さの植物油で代用できます。
- 青唐辛子:手に入らないときは省き、レッドチリパウダーを3.75g(小さじ1と1/2)にします。
保存
- 常温:焼いた当日中。乾かないように、布巾かラップで包みます
- 冷凍:焼いて冷ましたものを1枚ずつラップで包んで1か月。凍ったまま、熱したフライパンに油をひかずにのせ、弱めの中火で両面を2〜3分ずつ温めます
- 具:手順5の具は、保存容器に入れて冷蔵で翌日まで。包む前に室温に戻します
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出典
- Hebbar's Kitchen「आलू पराठा रेसिपी | aloo paratha in hindi | आलू का पराठा | पोटैटो पराठा」(ヒンディー語)
- Archana's Kitchen「पंजाबी आलू पराठा रेसिपी - Spiced Indian Potato Flatbread (Recipe In Hindi)」(ヒンディー語)
- Aaj Tak「Tandoori Aloo Paratha Recipe: बिना तंदूर के घर पर इस ट्रिक से बनाएं तंदूरी आलू पराठा, मिलेगा ढाबे वाला स्वाद」(ヒンディー語)
- Jang「آج بنائیں مزیدار آلو ،مولی اور دال بھرے پراٹھے」(ウルドゥー語)
- Jang「مختلف طریقہ کار سے بنائیں لذیذ پراٹھے」(ウルドゥー語)
- Jang「آؤ آج گرما گرم پراٹھا کھائیں」(ウルドゥー語)
- Jang「کلچے،نان اور پراٹھے」(ウルドゥー語)
- Nisha Madhulika「Aloo ka Paratha - Potato Stuffed Parantha」(英語)
- Homegrown「The Indian Paratha Is Officially The World's 4th Most Popular Street Food」(英語)
本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。