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ニハーリー日本では「ニハリ」ともNihari レシピ

نہاریニハーリー

地域
パキスタン(パキスタン(カラチ、ラホール)、インド(デリー、ラクナウ))
分量
6人分
公開
金属の器に盛ったニハーリー。赤茶色の油が浮いた汁に牛すね肉と骨髄の入った骨が沈み、しょうがのせん切り、青唐辛子、パクチー、揚げ玉ねぎがのっている。縁にレモン、奥にナーン

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ニハーリーは、牛のすね肉を骨髄の入った骨と一緒にスパイスで長く煮込み、小麦粉でとろみをつけた料理です。パキスタンのカラチやラホールでは、朝食に食べる料理として知られています。赤い油の浮いたとろりとした汁に、せん切りのしょうがと青唐辛子、レモン、揚げた玉ねぎをのせて、焼きたてのパンをちぎって食べます。

店では大きな鍋で夜通し煮込みますが、家庭では厚手の鍋で3時間あまり煮て作れます。パキスタンでは市販のニハーリー用のミックススパイスを使うレシピも多いのですが、ここではウルドゥー語のレシピにならって、ホールスパイスを煎って挽いた自家製のニハーリー・マサーラーで作ります。

ニハーリーとは

ウルドゥー語では「نہاری」と書きます。日本では「ニハリ」とも呼ばれます。インドのウルドゥー語辞典サイト「レフター」は、この語をペルシア語から来た名詞とし、朝の軽い食事という意味と、夜のうちに弱火で煮込んで朝早く食べる肉の料理という意味を挙げています。英語版ウィキペディアは、アラビア語で「朝」を意味するナハール(nahār)から来た語としています。パキスタンのウルドゥー語の新聞ジャングに載った記事で、イクバール・ハーシュマーニーも、ニハーリーを食べるのにふさわしい時間は朝で、そこから名前がついたと書いています。

レフターは読みを nahaarii(ナハーリー)としています。一方、今回読んだパキスタンの英字紙や料理番組のサイトのローマ字表記は Nihari が多いため、この記事ではニハーリーと書きます。

由来は、誰がどう説明しているか

ニハーリーがどこで生まれたかには、いくつかの説があります。

  • パキスタンの英字紙ドーンのサイトの記事で、シェハリヤール・リズワーンは、ひとつの伝説として、18世紀後半、ムガル帝国が衰えていった時代に、デリーの大モスク、ジャーマー・マスジドのあたりで生まれたという話を紹介しています。皇帝が夜明けの礼拝のあとに食べたという話で、その後、労働者の朝食として広まったとしています。
  • **インドのニュースサイト「スクロール」**に載った、食の書き手サダフ・フセインの著書からの抜粋は、二つの説を並べています。ひとつは、フセインが作家の説として紹介する、シャージャハーナーバード(いまのオールド・デリー)の路上で作られ始めたという説です。もうひとつは、ラクナウで伝えられている、1784年にアワドの太守アーサフッダウラがイマームバーラー(宗教施設)を建てたときに生まれたという説です。フセイン自身は、デリーの説のほうを信じたいと書いています。

カラチとラホールへ

ジャングの記事でハーシュマーニーは、カラチで最初のニハーリーの店は、ランチョール・ラインとボーフラー・ピールの地区でバーイー・ナーマンが開いた店だったと書いています。また、ラームスワーミーの「デリー・ニサール・ホテル」の店主ニサール・パハルワーンはデリーのアラーイーンという共同体の出身で、カラチのニハーリーの店の大半はこの共同体の人々のものだとしています。それまでニハーリーは銅の丸い大鍋で作られていましたが、ニサール・パハルワーンは、ランチョール・ラインの鍋の職人に勧められて、職人がアジメール・シャリーフ(インドの聖者廟)の大鍋を手本に作ったスチールの大鍋を使うようになり、朝ではなく夕方からニハーリーを出し始めました。こうして、いまのカラチで使われているスチールの大鍋と「夜のニハーリー」が始まった、と記事は書いています。

ドーンの記事には、ラホールのローハーリー門の店「ハージー・ニハーリー」の創業者の孫の話が載っています。祖父はデリーのチャーンドニー・チョークで牛肉のニハーリーを売り始め、1947年のインドとパキスタンの分離独立のときにパキスタンに移って、ローハーリー門に小さな店を開いたそうです。英語版ウィキペディアも、分離独立のあとにカラチに移った北インドのウルドゥー語を話すムスリムがニハーリーの店を開き、カラチで人気になってパキスタン全体に広まったとしています。

この記事の配合

今回読んだパキスタンのレシピで、肉の種類を書いていた9件のうち8件は牛肉でした。残りの1件、マサーラーTV(パキスタンの料理チャンネル)の「デリーのニハーリー」はマトンです。英語版ウィキペディアは、主に牛や羊、山羊のすね肉で作るとしています。この記事では、牛のすね肉で作ります。

骨髄の入った骨(ナッリー)は、レシピ投稿サイト Cookpad にウルドゥー語で載ったウンメ・アザーン・ハーンやファフラー・ルバーブのレシピにならいました。マサーラーTVのグルザール・フサインのレシピも、牛の骨を煮て、骨髄を最後に加えます。とろみは、今回読んだレシピ10件のどれも小麦粉でつけていて、ジャングのレシピとグルザール・フサインのレシピは小麦粉を煎ってから水で溶いています。浮いた油を取り分けて最後に戻す方法は、Cookpad のウンメ・ユースフやマルヤム・アズィームのレシピにならいました。最後に揚げた玉ねぎをのせる方法と、しょうが、青唐辛子、レモン、パクチーの薬味は、マサーラーTVのアービダー・バローチなど多くのレシピに共通しています。

ニハーリー・マサーラーは、今回読んだレシピのうち4件が市販の袋のものを使っていました。自家製の配合は、ジャング、ウンメ・アザーン・ハーン、マルヤム・アズィーム、マサーラーTVの「デリーのニハーリー」の4件で、フェンネルはこの4件すべてに、ドライジンジャー(乾燥しょうが)は3件に入っています。この記事の配合は、この4件に多く入っているスパイスを選び、量はこの記事で決めました。塩の量と煮る時間も、この記事の目安です。

ニハーリーのレシピ:材料(6人分)

下ごしらえ 30分 加熱 4時間15分

スパイスの配合 6人分で計30.6g
  • 赤唐辛子7.5g
  • フェンネル6g
  • コリアンダー4g
  • ドライジンジャー4g
  • クミン2g
  • ターメリック1.5g
  • 黒こしょう1g
  • ブラックカルダモン1g
  • シナモン1g
  • シャーヒー・ジーラー0.5g
  • ナツメグ0.5g
  • テージ・パッター0.5g
  • グリーンカルダモン0.4g
  • クローブ0.4g
  • メース0.3g

肉と骨

  • 牛すね肉(骨なしのかたまり)1kg
  • 牛の骨(ナッリー)(骨髄の入った脚の骨を3〜4cmの輪切りにしたもの(マローボーン))(Amazon)400g(4切れ)

ニハーリー・マサーラー

  • フェンネル(ホール)(Amazon|楽天)6g(大さじ1)
  • コリアンダー(ホール)(Amazon|楽天)4g(小さじ2)
  • クミン(ホール)(Amazon|楽天)2g(小さじ1)
  • シャーヒー・ジーラー(ホール)(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)
  • 黒こしょう(ホール)(Amazon|楽天)20粒(1g)
  • ブラックカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)1個(1g)
  • グリーンカルダモン(ホール)(Amazon|楽天)2粒(0.4g)
  • クローブ(ホール)(Amazon|楽天)4本(0.4g)
  • シナモン(ホール)(Amazon|楽天)2.5cm(1g)
  • メース(ホール)(Amazon|楽天)1片(0.3g)
  • ナツメグパウダー(Amazon|楽天)0.5g(小さじ1/4)
  • ドライジンジャーパウダー(乾燥しょうがの粉)(Amazon|楽天)4g(小さじ2)

煮込み

  • サラダ油90g(100ml)
  • 玉ねぎ(煮込み用)(薄切り)150g(中3/4個)
  • しょうが(すりおろし)(生をすりおろしたもの)10g(小さじ2)
  • にんにく(すりおろし)(生をすりおろしたもの)10g(小さじ2)
  • 塩22g(小さじ3と2/3)
  • レッドチリパウダー(唐辛子だけの粉)(Amazon|楽天)7.5g(大さじ1)
  • ターメリックパウダー(Amazon|楽天)1.5g(小さじ1/2)
  • 水(炒め用)50ml
  • 湯(煮込み用)1.6L
  • テージ・パッター(インドのベイリーフ)(Amazon|楽天)2枚(0.5g)

とろみ

  • アーター(チャパーティー用の全粒粉)(Amazon|楽天)50g(大さじ6)
  • 水(アーター用)250ml

タルカー

  • ギー(Amazon|楽天)26g(大さじ2)
  • 玉ねぎ(タルカー用)(薄切り)150g(中3/4個)

薬味

  • しょうが(せん切り)15g
  • 青唐辛子(小口切り)4本(12g)
  • パクチー(コリアンダーの葉)(刻む)10g
  • レモン(くし形に切る)1個

道具

  • 厚手の鍋(ふたつき。容量5L以上)
  • スパイスミル(ミルミキサーでもよい)(Amazon|楽天)
  • 料理用温度計(肉に刺して中心の温度を測るもの)(Amazon|楽天)
  • トング
  • 泡立て器
  • 圧力鍋(なくてもよい。使うときは容量4.5L以上で、「圧力鍋で作るとき」を参照)(Amazon|楽天)

作り方

  1. 下ごしらえをする

    牛すね肉1kgを4〜5cm大に切り、キッチンペーパーで水気をふく。牛の骨400gは流水でさっと洗い、水気をふく。生の肉と骨をさわった手と包丁、まな板は、すぐに洗剤で洗う。玉ねぎ(煮込み用)150gと玉ねぎ(タルカー用)150gは、それぞれ繊維に沿って薄切りにする。薬味のしょうが15gはせん切り、青唐辛子4本は小口切り、パクチー10gは刻み、レモン1個はくし形に切って、冷蔵庫に入れておく。

  2. ニハーリー・マサーラーを作る

    ブラックカルダモンは指で押してさやを割り、シナモンは小さく折る。乾いたフライパンに、フェンネル6g、コリアンダー4g、クミン2g、シャーヒー・ジーラー0.5g、黒こしょう20粒、ブラックカルダモン1個、グリーンカルダモン2粒、クローブ4本、シナモン1g、メース1片を入れる。弱火で2〜3分、絶えず混ぜながら、香りが立ってクミンが少し色づくまで煎る。焦がすと苦くなるので、色づいたらすぐ皿に広げて冷ます。冷めたらスパイスミルで細かい粉にし、ナツメグパウダー0.5gとドライジンジャーパウダー4gを混ぜる。仕上げ用に小さじ1(約2g)を小皿に取り分ける。

  3. 玉ねぎを炒める

    換気扇を回す。厚手の鍋にサラダ油90gを入れて中火で熱し、玉ねぎ(煮込み用)150gを加える。熱い油に水分の多い玉ねぎが入るので、油はねに気をつけ、顔を離して入れる。ときどき混ぜながら6〜8分、薄いきつね色になるまで炒める。

  4. 肉と骨を炒める

    しょうが(すりおろし)10gとにんにく(すりおろし)10gを加えて1分炒める。強めの中火にし、牛すね肉と牛の骨を鍋の縁から静かに加える。油がはねるので顔を離す。塩22gを加え、混ぜながら5〜7分、肉の表面の色が変わるまで炒める。

  5. マサーラーを炒める

    弱めの中火にし、手順2のニハーリー・マサーラー(仕上げ用を除いた残り)、レッドチリパウダー7.5g、ターメリックパウダー1.5gを加えて混ぜる。粉が鍋底につきやすいので、すぐに水(炒め用)50mlを加える。鍋底から混ぜながら5〜7分、マサーラーが肉にからんで、鍋の縁に油がにじみ出るまで炒める。

  6. 湯を加えて煮込む

    湯(煮込み用)1.6Lとテージ・パッター2枚を加え、鍋底をこそげる。強火にして煮立ったらふたをし、ごく弱火で3時間〜3時間30分煮る(この記事の目安)。煮汁の表面がときどきふつふつする程度に保ち、30分ごとに鍋底から混ぜる。火をつけたまま家を空けたり眠ったりしない。いちばん大きい肉をフォークで押して、繊維がほろりとほぐれるようになったら次に進む。

  7. 肉の火の通りを確かめる

    いちばん大きい肉を1つ取り出し、いちばん厚いところに温度計を刺し、75℃以上になっていることを確かめる(厚生労働省の目安は、肉の中心部を75℃で1分間以上加熱すること)。温度計がないときは、肉を半分に切り、中まで色が変わって赤い部分がなく、出てくる汁が透明なことを確かめる。足りないときも迷ったときも、肉を鍋に戻し、ふたをして10分ずつ煮て、そのつど確かめる。

  8. 浮いた油を取り分ける

    火を止め、鍋を少し傾けて、表面に浮いた油をおたまで静かにすくい、耐熱の器に取り分ける。煮汁は熱いので、鍋の取っ手をしっかり持ち、やけどに気をつける。

  9. アーターを煎って水で溶く

    乾いたフライパンにアーター50gを入れ、弱火で3〜4分、絶えず混ぜながら、香ばしい香りがしてほんのり色づくまで煎る。ボウルに移して少し冷まし、水(アーター用)250mlを少しずつ加えながら泡立て器で混ぜ、だまのない液にする。

  10. とろみをつける

    鍋を弱めの中火にかけ、手順9のアーターの液を、もう一度混ぜてから少しずつ加え、そのつど鍋底から混ぜる。全部入れたら弱火にし、15〜20分、数分ごとに鍋底から混ぜながら、汁にとろみがついて粉くささがなくなるまで煮る。とろみがつくと汁がはねやすいので、ふたを少しずらしてのせる。

  11. 骨髄を出して仕上げる

    トングで牛の骨を取り出して皿にのせ、菜箸で中の骨髄を押し出して鍋に戻す。骨は熱いので、素手でさわらない。骨は捨てる。手順8で取り分けた油と、手順2で取り分けたニハーリー・マサーラー約2gを鍋に加えて混ぜ、ふたをして弱火で5分煮る。テージ・パッターを取り除いて火を止める。

  12. タルカーをかける

    小さなフライパンにギー26gを入れて中火で熱し、玉ねぎ(タルカー用)150gを加える。油がはねるので、顔を離して入れる。ときどき混ぜながら6〜8分、濃いきつね色になるまで揚げ焼きにする。後半は急に色づくので、混ぜる回数を増やし、黒く焦がさない。熱いうちにギーごとニハーリーの鍋に注ぐ。熱いギーが汁に入るとはねるので、鍋から顔を離して注ぐ。

  13. 薬味を添えて盛りつける

    器に肉と汁を盛り、手順1で用意したしょうが(せん切り)15g、青唐辛子4本、パクチー10gをのせ、くし形に切ったレモン1個分を添える。

ナーンや、ハミーリー・ローティー(発酵させた生地の厚めのパン)を添えて、汁に浸しながら食べます。

料理科学:大きな鍋の煮込みとウェルシュ菌

煮込んだあとは、室温に置かない

ニハーリーは、1kgの肉と2L近い汁を大きな鍋で作る料理です。農林水産省は、カレーやシチュー、煮物のような煮込み料理で、ウェルシュ菌による食中毒が起きやすいとしています。

農林水産省によると、ウェルシュ菌は熱に強い芽胞(がほう)という形をつくるので、鍋などで加熱調理しても生き残ります。増えることができる温度は約12〜50℃とされ、酸素の少ない環境で増えやすい菌です。加熱したあと室温で冷まして置いておき、もう一度温めた料理が原因になりやすいとしています。

店の「継ぎ足し」は、家庭ではしない

スクロールの記事によると、デリーでは前の日の鍋に残ったニハーリーを新しい鍋に混ぜる習慣があり、これを「タール」と呼びます。英語版ウィキペディアも、100年以上継ぎ足していると話すオールド・デリーの店があると紹介しています。

家庭では、残りを継ぎ足しながら何日も置くのはやめます。農林水産省は、室温に置かず、できるだけ作った日のうちに食べきること、残すときは浅い容器などに小分けして早く冷ましてから冷蔵・冷凍すること、温め直すときはおたまで鍋底から混ぜて中心まで加熱することを勧めています。この記事の「保存」も、これにしたがっています。

とろみと油の扱い

アーターは水で溶いてから、少しずつ

ニハーリーのとろみは、小麦粉でつけます。ジャングのレシピは、アーター(チャパーティー用の全粒粉)を乾いた鍋で煎り、少しの水で溶いて加えます。マサーラーTVの「デリーのニハーリー」のレシピは、小麦粉をだまにならないように水で溶いて加え、15分混ぜながら煮ています。アービダー・バローチのレシピも、小麦粉を水で溶き、混ぜながら少しずつ加えます。

手順9で水に少しずつ溶き、手順10で少しずつ加えて鍋底から混ぜるのは、このやり方にならったものです。粉を一度に入れると、だまになったり、鍋底についてしまったりします。

浮いた油を取り分けて、最後に戻す

Cookpad のウンメ・ユースフのレシピは、マサーラーを炒めたあとに浮いた油を別の器に取り分け、とろみがついてから戻します。投稿者は、こうすると油が少なくてすみ、色つやもよくなると書いています。ウンメ・アザーン・ハーンやマルヤム・アズィームのレシピも、とろみをつける前に油をすくい、最後に戻しています。

この記事では、煮込みが終わった手順8で油をすくい、手順11で戻します。

圧力鍋で作るとき

Cookpad のファフラー・ルバーブのレシピ(2023年)は、肉とマサーラーを炒めてから水を加え、圧力鍋で肉が骨から離れるくらいまで煮て、そのあと小麦粉の液でとろみをつけます。この記事の材料で作るときは、次のようにします。

  • 鍋の大きさ:容量4.5L以上で、底が厚く、炒め物ができる圧力鍋を使います。消費者庁は、水と食材を合わせて鍋の2/3以下で調理するよう呼びかけています。
  • 煮る:手順1〜5は圧力鍋で行います。手順6で、湯(煮込み用)を1Lにして、テージ・パッターと一緒に加えます。ふたを閉めて強火にかけ、圧力がかかったら弱火にして40分加圧し(この記事の目安)、火を止めます。
  • 圧が下がるまで待つ:圧が自然に下がるまで、ふたを開けずに15〜20分おきます。消費者庁は、鍋の中の圧力が下がったことを確かめてから開けるよう呼びかけています。おもりを動かしたり、ふたを無理に開けたりして、急に圧を抜きません。
  • 確かめて仕上げる:ふたを開け、肉がほぐれるかを確かめます。硬ければ、もう一度ふたを閉めて10分加圧し、同じように圧が下がるのを待ちます。柔らかくなったら、熱湯600mlを足し、ここからは圧力鍋のふたをせずに、手順7〜13を行います。とろみがついた汁は鍋底が焦げつきやすく、ふたをすると混ぜられないので、アーターの液は必ず圧が抜けてふたを開けてから加えます。

消費者庁は、使い終わったらふたとパッキンの汚れを落とし、使う前に蒸気口などの詰まりと、パッキンの劣化を確かめるよう呼びかけています。加圧の方法は、使う鍋の取扱説明書に従ってください。

地域や作り手による違い

今回読んだ情報源だけでも、作り方にはいろいろな違いがありました。

  • 市販のマサーラーで作る:Cookpad のファフラー・ルバーブのレシピ2件は、パキスタンの食品会社シャーンのニハーリー・マサーラーを1袋使います。マサーラーTVのアービダー・バローチとリダー・アーフターブのレシピも、ニハーリー用のミックススパイスを1袋使います。
  • ホールスパイスを布に包む:ウンメ・アザーン・ハーンのレシピは、ホールのコリアンダーとベイリーフを布で包んで煮込み、ほかのスパイスは粉にして加えます。挽いたスパイスには、ロングペッパー(長こしょう)とアジョワンも入ります。仕上げにも、ロングペッパー、クミン、黒こしょうなどを挽いた別のマサーラーを振ります。
  • ほかのスパイスを入れる:マルヤム・アズィームの配合にはスターアニスが、マサーラーTVの「デリーのニハーリー」の配合にはアナールダーナー(乾燥ざくろの種)とパプリカが入ります。
  • ヨーグルトやベサンを加える:ウンメ・ユースフのレシピは、マサーラーと一緒にヨーグルトを炒めます。マルヤム・アズィームのレシピは、とろみにアーターとベサン(ひよこ豆の粉)を合わせて使います。
  • マグズ(脳)を入れる:ウンメ・アザーン・ハーンのレシピは、下ゆでした牛のマグズ(脳)も加えます。ドーンの記事も、骨髄とマグズは本当のニハーリー好きに好まれる組み合わせだと書いています。
  • 骨でスープをとる:グルザール・フサインのレシピは、牛の骨をしょうがとにんにくと一緒に3〜4時間煮てスープをとり、そのスープで肉を煮込みます。
  • ラクナウのニハーリー:スクロールの記事でフセインは、デリーのニハーリーは全粒粉でとろみをつけたやや濃いもので、ラクナウのものはより薄く、なめらかで、穏やかで香りが高いと書いています。ラクナウでは、ホールスパイスを布の小袋に入れて煮込み、できあがったら取り出すとしています。一方で、デリーやラクナウ、ラーワルピンディー、カラチの「ザーヒド・ニハーリー」などの店は、どこも大きな鍋で夜通しじっくり煮込むという同じやり方をとっている、とも書いています。

手に入りにくい材料の代用

  • 牛の骨(ナッリー):精肉店や通販で「マローボーン」として売られている、骨髄の入った牛の脚の骨です。手に入らなければ省けます。骨髄のこくはなくなります。
  • 牛すね肉の代わり:牛ほほ肉1kgでも同じように作れます。牛バラ肉のかたまり1kgなら、手順6は2時間〜2時間30分を目安にします(どちらもこの記事の目安)。マサーラーTVの「デリーのニハーリー」のように羊肉で作るなら、ラムの肩肉1kgで、手順6は1時間30分〜2時間を目安にします(この記事の目安)。どの肉も、フォークでほぐれるかで確かめます。
  • アーター:インド食材店でチャパーティー用の全粒粉として売られています。スーパーの全粒粉(薄力タイプ)か薄力粉を同じ量使えます。グルザール・フサインのレシピは精白した小麦粉を使っています。
  • 市販のニハーリー・マサーラー:自家製の代わりに使うときは、ファフラー・ルバーブのレシピのように、肉1kgに1袋(60g)を目安にします。今回読んだ市販のマサーラーを使うレシピ4件は、どれも塩やレッドチリパウダーを別に加えていません。手順2は省き、手順4の塩22gと、手順5のニハーリー・マサーラー、レッドチリパウダー、ターメリックパウダーの代わりに、手順5で市販のマサーラー1袋を加えます。仕上げ用の取り分けはしません。原材料の表示に塩が入っていない商品なら、塩22gは手順4のとおり加えます。
  • シャーヒー・ジーラー:クミン(ホール)を同じ量使うか、省きます。
  • ブラックカルダモン:グリーンカルダモンを2粒増やして代用できます。燻したような香りはなくなります。
  • メース:ナツメグパウダーを小さじ1/2(1g)に増やして代用できます。
  • ドライジンジャーパウダー:手に入らなければ、手順4のしょうが(すりおろし)を10g増やします。香りは少し変わります。
  • テージ・パッター:ローリエ1枚で代用できます。
  • 青唐辛子:ししとうでは辛みが出ないので、手に入らなければ省きます。
  • ギー:食塩不使用バターを同じ量使えます。焦げやすいので、手順12は弱めの中火にします。

保存

  • 冷蔵:食べきれない分は、すぐに浅い保存容器に小分けし、あら熱が取れたら冷蔵庫へ。2日。冷えるととろみが強くなるので、温め直すときは1人分に水50mlを足し、おたまで鍋底から混ぜながら、中心まで十分に温めます
  • 冷凍:小分けした状態で1か月。冷蔵庫で解凍してから、冷蔵と同じように温め直します。薬味は食べる直前にのせます

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。